ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説
有機農業
ゆうきのうぎょう
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知恵蔵の解説
有機農業
(池上甲一 近畿大学農学部教授 / 2008年)
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朝日新聞掲載「キーワード」の解説
有機農業
(2010-11-11 朝日新聞 朝刊 富山全県 1地方)
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デジタル大辞泉の解説
ゆうき‐のうぎょう〔イウキノウゲフ〕【有機農業】
百科事典マイペディアの解説
有機農業【ゆうきのうぎょう】
→関連項目コンポスト
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世界大百科事典 第2版の解説
ゆうきのうぎょう【有機農業】
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大辞林 第三版の解説
ゆうきのうぎょう【有機農業】
農業の自然循環機能を積極的に活用し、肥料・農薬に化学製品の使用を避けて有機肥料を投入、土壌中の生態系を活用して地力を培つちかい、安全な食糧生産をめざす農法および農業。
日本大百科全書(ニッポニカ)の解説
有機農業
ゆうきのうぎょう
ただし、農薬にかわる方法については、なお試行錯誤の段階にある。たとえば除草剤のかわりにカブトエビ、アイガモ、コイ、フナなどで除草したり、敷き藁(わら)や古紙などの被覆で雑草を押さえる方法などがある。殺虫剤、消毒剤にかわる防除技術としては、木炭、竹炭とその酢液の利用、天敵利用などが試みられているが、なお開発途上の段階にある。とはいえ、有機農業は、有機質や生物エネルギーの農場内循環に留意しながら農地の地力を養い、さらに適正な輪作、多品目栽培、生物学的防除などによって健康な作物の生育を図り、自然環境と調和した安全で味のよい農産物の生産を目ざして着実な成果をあげている。有機農業と類似のものに自然農法があるが、生態系や生命系を尊重し、農業の化学化を拒否して土づくりを重視する点では有機農業と基本的に同じである。
有機農業はまた、単に一つの農法であるにとどまらず、一種の社会運動的な色彩を帯びるようになってきている。すなわち、風土に根ざした食生活の見直し(身土不二(しんどふじ)の思想)、食糧の地域内自給の運動、有機農産物の流通をめぐる生産者と消費者の提携(産消提携)、農村と都市との協力・結合、環境・エネルギー問題への積極的関与、工業化社会の価値体系の転換など、新しい文化の創造運動としても注目を浴びている。1999年(平成11)には日本有機農業学会が設立され、有機農業に関する科学的成果が期待されている。
一般に有機農業は手間がかかり、規模拡大に限界があるために現代化学農業に比べてコスト節減が困難である。そのため有機農産物の価格は割高である。それにもかかわらず、ダイオキシン、環境ホルモン、遺伝子組換え食品などに不安をいだく消費者は、有機食品(オーガニックフーズ)への需要を年々高めている。
そこからその品質を制度的に保証する必要が生じ、2000年6月に改正JAS法(「改正農林規格・品質表示法」。正式には「農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律の一部を改正する法律」)が施行され、有機食品の検査・認証制度が発足した。有機食品の品質基準はこれによって欧米なみに適正化され、消費者の選択に便宜を与えることになった。しかし、生産者にとっては、厳しい品質基準をクリアする必要から生じるコスト高のほかに産直に与える影響や輸入食品との競争など、多くの問題が予想される。[坂本慶一]
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