こんにちは。
 
今日はちょっと物議をかもすかもしれないタイトルです。
 
アメリカ滞在中にはOrganic foodがあふれていました。
人気もありました。
値段も、安めなものから、どえらく高いものまでいろいろありました。
日本でもオーガニック食品はたくさんありますし人気もあります。
 
ところで、
みなさんはオーガニック野菜などのオーガニック食品について
あらためて考えてみたことはあるでしょうか?
 
じつは軽率な話で恐縮なのですが、
これまでぼくはそれほど深く考えたことがありませんでした。
 
そこで少し調べてみました。
 
素人のぼくがすこし調べてみてわかった論点は3点ありました。
もしかしたら調べる前のぼくのように、
オーガニック食品についてあまり気づいていない方もいらっしゃるかもしれませんので、
わかったことをここに紹介してみますね。
 
1点目
そもそも、農業は、不自然なこと!?
 
地球上で農業が発明されたのは、およそ1万年前とのことです。
それ以前では、狩猟と採集を基本とした移動式の生活が人間社会の基本だったようです。
まあ、エサをもとめて集団で移動するヌーみたいな野生動物とほとんどいっしょだったということですかね?
 
ところで、
あてどもない狩猟で養える一団の総数は、あまりおおきくなることはむずかしくて、
数百人規模の集団が個別に点々と暮らす、
ちっちゃな過疎社会でしかありえなかったようです。
 
ただし、
つねに点々と移動するので、自分たちの排泄物の隣で暮らすような不潔なこともなくて、
古代人は比較的健康だったらしいです。
 
それが、農業と、動物の家畜化という、高度に人工的な文明技術を発明することで、
ちいさなエリアに定住して暮らせ、
しかもそれが大勢であってもだいじょうぶという、
文明史的な大進歩(?)がおこって、
そのおかげで、
世界の四大文明もあらわれて、
爾来、文明の発展がはじまったようです。
 
でも、人びとが自然に狩猟生活で暮らせる人数以上に一ヶ所に密集して暮らすという生活スタイルは、
自然界からみるといかにも不自然なことのようです。
 
定住暮らしのすぐ隣でたまっていく排泄物が原因となって、
鉤虫症や回虫症といった寄生虫疾患が増加しました。
 
積みあがっていく余剰作物、保管食品をエサとして集まってくるネズミを媒介として、
ある種の感染症も人類社会にもたらされたそうです。
 
さらに農業技術が高度化して、社会の人口が増えればふえるほど、
菌たちからみれば感染する相手が増えることにもなりました。
こうして、
疫病などが「大流行」するパンデミック現象も起こるようになりました。
 
農業によって、
一ヶ所に大量に暮らすという、
「不自然」な社会を生み出した人類は、
食べることはできるけれど、病気も増えるという、
ながく苦しい文明病と戦うことになったのです。
 
じっさい、
農薬技術を持たなかった昔の人たちは、
疫病を今以上にひどく恐れていたようです。
 
たとえばインドのカースト制度という悪しき因習は、
もともとは、やむにやまれぬ安全対策が制度の発端かもしれないのだそうです。
 
比較的乾燥していて感染症リスクの少ないインダス川流域を占領して文明を起こしたアーリア人が、
高温多湿のガンジス川流域の文明から伝染してくる恐ろしい感染症の進入をなんとかして食い止めようとして、
自分たち以外の人種との身体的接触を徹底的に禁止する流れのなかで生まれた制度、
それがカースト制なのかもしれないという学説もあるのです。(ウィリアム・マクニール氏)
 
とにかく農業は、もともと不自然なんだ、ということが1点目です。
 
さて、それでは2点目。
農薬はまだまだ発展途上!?
 
日本で人糞を農薬につかうことが発明されたのは鎌倉時代だそうです。
ただし、
そうした有機農薬は効果が限定的だったうえに、衛生的にみたら不潔でもありました。
 
本格的に近代化学農薬が普及しはじめたのは、つい最近の20世紀初頭になってからのことです。
ドイツBASF社でハーバー・ボッシュ法による窒素肥料が発明されたのは1913年のことでした。
 
それから第二次世界大戦のすこし前に画期的な殺虫剤DDTが発明されて大量に使用されました。
 
ところが、その後の社会で強力な農薬や殺虫剤の環境への悪影響が出始めて、
レイチェル・カーソン氏がかの有名な「沈黙の春」を1962年に上梓して、
農薬バッシングが社会で本格化しました。
 
じっさい、魚の大量死などの公害事件は多発していたので、このバッシング自体は正しいものでした。
 
それ以来、現在にいたるまで、
世界中で農薬の安全使用に向けての取り組み、
さまざまな環境影響評価の義務化や、新薬の発明などがなされています。
 
でも、残念なことに、この活動はいまだに開発途上です。
 
たとえば、
薬剤耐性菌の出現といった自然界の威力などもあって、
そもそも農薬開発という大きなテーマにおいて、
安全で理想的なゴールは存在するのか?といったレベルで不安視されているような状況です。
 
とにかく、21世紀の最新農薬であっても、
それは開発途上のレベルであって、
けっして安全神話は存在していないというのが実情です。
 
そこで3点目の登場です。
 
とにかく今の農薬では不安です。
すくなくとも、不安に感じる人はいます。
とくに化学農薬は怖いと感じる人がたくさんいます。
 
そこで、
せめて有機農法で、オーガニックでいけば、
すこしは健康上ましなのでは?という一縷の望みをたくす道が生まれました。
 
そこに、
土をつかわない水耕栽培法も登場して、
 
見た目も土がついていなくてきれいで、化学肥料も使っていないということで、
不安を払拭したい顧客層の期待と支持が集まりました。
 
それがオーガニック食品です。
 
でも、たとえば今年の5月末には、
ドイツで、
水耕栽培のオーガニックでつくられた新芽野菜から腸管出血性大腸菌O104が発生して、
数十人の方が尊い命をおとされるという痛ましい事件が発生しました。
 
オーガニックも安全ではないのです。
 
それはそうです。
なにしろ、人びとが大量に定住して暮らす社会自体が、不自然で病気と隣り合わせの社会なのです。
そこで病原菌の殺傷能力が高い化学農薬を使わなければ、
いきおい菌の繁殖は容易になるはずです。
 
オーガニックは菌が発生しやすい混雑した現代社会で、
それでも殺菌能力の高い薬品は使わないで、
菌をなんとか発生させないようにしようという、
超高度な要求の代名詞なわけです。
 
おそらく、
第二次大戦中のアメリカマンハッタン計画で発明されたHEPAフィルタ等を用いて、
施設内のダウンフロー管理や、
陽圧管理、エアシャワー管理を徹底し、
完全無菌室(クリーンルーム)を実現できるオーガニック野菜栽培メーカでなければ、
つまりは、原子力関連施設や最先端の半導体製造施設と同レベルの、
超清浄度レベルの施設内でなければ、
安全なオーガニック野菜の栽培という、
超高度な要求に応えることはむずかしいのでしょう。
 
今後とも、
オーガニック食材にこだわっていきたいのであれば、
だからオーガニックと書かれてあるだけではダメで、
どれだけしっかりしたクリーンルームで栽培されたオーガニックなのかを
きちんと調べてから購入しないとむずかしいのかもしれません。
 
以上、すこしもオチがなくて小難しい話でした。
お読みいただきまして、どうもありがとうございました。
 

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