適切な食事をして消化力を高めよう

――どうすれば、カラダの毒素をなくしていくことができますか?
アーユルヴェーダでは消化力のことを「アグニ」と呼びます。このアグニが正常に働いていれば、毒素がカラダに溜まることはありません。心のアーマを解消するのも実はアグニで、どちらも胃腸で機能します。胃腸というのは食べものを消化するところですよね? ですから、適切な食事をとることが、アグニを安定させて整えることへの一番の近道になるわけです。そうすれば、どんなものを食べても、どんな出来事に遭遇しても、カラダの中で毒素化せずに代謝して、自分自身の栄養にできるのです。

――きちんと消化できてしまえば、毒素にはならないわけですね。
毒素の原因は、すべてカラダの外から入ってくるものです。ですから、それを胃腸で消化して燃やすことさえできれば、本来はどんなものが入ってきたって問題ないのです。つまり、〈何を食べるか〉よりも、〈どれだけ強いアグニ(=消化力)を持っているか〉が、デトックスのポイントだと言えますね。アグニを鍛えることが、毒をためないカラダになるための基本です。ここで、体内のアーマをなくす食事法をご紹介しましょう。

【アーマをなくす食べ方】

1 、消化によく、できたての、適度な油を含む食事をします
2 、落ち着いた環境で、座って食べます
3 、非常に冷たいものを食べたり、飲んだりしません
4 、完全に空腹になってから食事をします
5 、昼食を一日の中心とします
6 、夕食は軽く、早めに済ませます
7 、1回の食事は20分から30分程度で食べます
8 、満腹の4分の3程度で食べ終わります
9 、乳製品、揚げ物、牛肉、豚肉、刺し身などは少量にします
10 、食事をしながら、カップ一杯の熱い白湯をすすります

毒をためないカラダになるために
食材&食べ方の疑問を解決!


――お肉とお魚、どちらがデトックスにいいですか?
基本的には、両方ともよくありません。とくに、牛肉や豚肉はとても重い食べものなので、消化に負担がかかります。消化力が落ちている人が食べれば、消化しきれずにアーマになる可能性が高いでしょう。ただし鶏肉は例外で、軽いので食べても問題ありません。魚も牛豚と同様に重い食べものです。食べるなら、白身魚でよく蒸したもの。できればシラスなどの小魚のほうがよりよいです。

――お刺し身やお寿司もよくありませんか?
生魚はカラダを冷やすのであまりおすすめはできません。どうしても食べたいなら、消化力のいちばん強いお昼に、たまに食べるなら問題ないでしょう。夜は避けてください。


――菜食のほうが、消化にはやさしいですか?
野菜のほうが消化しやすいので、デトックスには向いています。ただ肉や魚を食べてはダメと言っているわけではありません。デトックスしたいなら、牛豚・魚はお昼に食べて、夜は鶏肉や野菜にする。それだけで充分デトックスになります。ただし、野菜の中でも、根菜よりも葉物のほうがデトックスには効果的です。それから、飲みものはいつもできるだけあたたかいものにしましょう。

【デトックスpoint!】
牛肉や豚肉・魚介類はランチにする
夕食は鶏肉や野菜にする
あたたかい飲みものにする

――きのこはいくら食べても太らないと言いますが、本当ですか?
きのこは、消化という点からいうとさほど問題ないのですが、実は心にあまりよくありません。きのこには、神経系統を不安定にする質が多く含まれているので、食べ過ぎるとイライラしたり攻撃的になったりします。こころのアーマになってしまう可能性があるわけです。きのこ以外では、ピーナッツとチョコレートも心の安定を乱す食べものです。

――よく「軽めの食事」がいいと言われますが、「軽め」というのはどのくらいですか?
お腹が空きすぎてしまっている状態は、こころにもカラダにもストレスになりますから、気持ちが落ち着く程度の量は食べてください。ただ、けっしてお腹がパンパンになるまでは食べない。そういう目安でいいと思います。とくに夕食は、穀物を減らして野菜中心の食事にすると、消化力が上がってカラダのアーマを減らすことができます。

――生野菜をたくさん食べたほうがいいのですか?
サラダはカラダを冷やすので、あまりおすすめしません。生野菜はたしかに酵素が豊富ですが、その酵素を体内に取り入れるには熱が必要なんですね。だから、その人が持っている消化の火(=アグニ)の程度によって、酵素を取り入れられるか否かも変わってくるわけです。西洋人は日本人に比べて、もともと持っている消化の火が強い。体温も高めですから、冬場でも半袖で出歩いている人がいますよね。ですから彼らは、生野菜をたくさん食べても、ちゃんと消化できるんですね。でも日本人は、民族的にも消化の火が穏やかですし、とくに女性は冷えている人が多いので、生野菜が全部ダメというわけではありませんが、カラダが冷えていると感じる人は、たくさん食べないほうがいいでしょう。

――では、野菜の食べ方でオススメの調理法はありますか?
アーユルヴェーダでは蒸す調理法をおすすめしています。温野菜ですね。野菜の持っているいろいろな栄養素をまるごと食べられます。

――フルーツはデトックスに効果的ですか?
ポイントは、完熟しているものを冷やさずに食べるということです。それから、食事と一緒には食べずに、フルーツだけで食べるようにしてください。

――食後のデザートとして果物を食べるのはダメですか?
よくないですね。完熟フルーツはとても消化がよくて、30分から1時間で消化できてしまうのですが、食事と一緒に食べてしまうと、ほかのものはそんなに短時間で消化できませんから、胃の中で混ざって腐敗してしまうんです。そうするとせっかくの果物も毒素になってしまいます。食事をする1時間ぐらい前に、果物だけ食べるのがいいでしょう。

【デトックスpoint!】
野菜は生野菜よりも温野菜で食べる
果物は熟したものを冷やさずにそれだけで食べる


>>引き続き、目からウロコのデトックスの新事実をご紹介!

※ご紹介している療法は、マハリシアーユルヴェーダの考えによるもので、個人の体質や体調によって異なります。また、病気や体調不良にお悩みの方は、かかりつけの医師など専門家にご相談の上、お試しください。
参考文献:毒を出す食 ためる食―食べてカラダをキレイにする40の法則 (PHP文庫)著者:蓮村誠
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蓮村誠【Profile】
1961年生まれ。東京慈恵会医科大学卒業、医学博士。医療法人社団 邦友理至会理事長。マハリシ南青山プライムクリニック院長。オランダマハリシ・ヴェーダ大学、マハリシ・アーユルヴェーダ認定医。特定非営利活動法人 ヴェーダ平和協会理事長。

東京慈恵会医科大学病理学教室および神経病理研究室勤務の後、1992年オランダマハリシ・ヴェーダ大学、マハリシ・アーユルヴェーダ医師養成コースに参加。現在、診療に当たる傍ら全国各地での講演活動、書籍執筆、テレビ出演、雑誌の連載などマハリシ・アーユルヴェーダの普及に努める。著書に、毒を出す食 ためる食」、「毒を出す生活 ためる生活」(いずれもPHP研究所)、「足りないのは消化力!」(朝日新聞出版)、「黄金のアーユルヴェーダセルフマッサージ」(河出書房新社)など多数。

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