首ニキビしこりになるとなかなか治らない上に、見た目も悪く嫌なものです。
しこりと言っても炎症中で膿を持った黄ニキビ状態でのしこりと、そこに血液が混じった紫ニキビや、首ニキビの跡に残ったしこりでは意味も違うし、原因も違います。

そこで首ニキビのしこりについて、しこりの種類や原因から治す方法について見ていきます。


首ニキビのしこりの種類




首ニキビは首筋にニキビができ、首筋は動く部分なのでそれだけでも痛いものです。

さらに首ニキビがしこりになって困っていると言う場合や、しこりになっているので
変な病気なのではないか、どうすれば良いのか、このまま治らず跡となって残るのではないかと
心配な状況であっても、ひとまず、しこりの種類と原因を知っておく必要があります。

首ニキビがしこりになる原因は以下の4つです。

  1. 黄ニキビ(炎症によりできた膿が毛穴の中に溜まっている)
  2. 紫ニキビ(黄ニキビの状態に血液が混ざって紫色に見える)
  3. 皮膚の奥で再生細胞が異常に増殖している(皮膚の奥のダメージを修復しようと過剰な修復成分が出ている)
  4. 同じ所で首ニキビを繰り返す事により、3.の状態が続いている。



黄ニキビの状態では、ニキビの真ん中に黄色い膿が見える事があるので
穴を開けて膿を出してしまいたい衝動にかられますが
よく「ニキビの芯を取る」とか「ニキビの芯を出す」とか言われるのは膿を出す事ではなく
ニキビが炎症する前の黒ニキビや白ニキビの状態で、黒く見えている所や白く見えている所を
取る事です。

これは医学的に言うと面皰圧出と呼ばれ、面皰とは皮脂が毛穴に詰まっただけの
白ニキビや黒ニキビの事を言い、これを押し出すので面皰圧出と呼ばれる訳です。

芯を取るのはこの様な状態のニキビだけに留めるべきで、ニキビが炎症をし始めたら止めるべきです。
もちろん芯を取れる状態であっても、バイ菌への感染は防ぐべきで手で行うより
専用の器具を使う事をオススメします。






首ニキビのしこりの原因


では、何故首ニキビがしこりになるのでしょうか。

それは、毛穴の中で起きていた炎症が毛穴の外の真皮内でも起き始め
それにより損傷された皮膚を再生しようと再生組織が異常に分泌されるからです。

首ニキビが炎症し痛いだけの、赤ニキビ・黄ニキビ・紫ニキビの状態であれば
その炎症はあくまで毛穴の中だけで起こっています。

しかしその炎症が皮膚の奥で起こり、さらに毛穴の外にまで及ぶと
皮膚の奥の真皮にダメージを与えます。

ダメージを受けた真皮では、皮膚を正常な状態に戻そうと皮膚を再生する再生組織の
線維芽細胞が分泌され皮膚を再生しようとしますが、首ニキビの炎症が続くと
この線維芽細胞が出続ける為、しこりになります。

つまり、しこりは皮膚を再生しすぎだろう状態になっている結果とも言えますが
通常の怪我や傷であれば、この作用により皮膚は通常の状態に戻る為
線維芽細胞が出る事は異常な仕組みではありません。

また、首ニキビを繰り返していると前の首ニキビで動き出した線維芽細胞で
皮膚を再生中なのに、そこにまた線維芽細胞が出されるので
皮膚にとっては線維芽細胞が多すぎる状態になり、しこりになります。

この様に首ニキビが出来ている状態でのしこりと
首ニキビを繰り返す事により出来るしこりでは、状況が違うだけで
原因は同じだと言う事がわかります。

このしこりですが、もっと簡単に考えると、皮膚に傷をつけた時や
やけどをした後に、その傷跡が治る段階でミミズ腫れが出来る事がありますが
このミミズ腫れが皮膚の中で起こっているとも言え

これらのしこりは医学的に、肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん)と呼ばれています。



皮膚科でのしこりの治療


しこりの原因がわかった所で
しこりを治す為に病院や皮膚科に行くと治療を受ける事になりますが
病院や皮膚科での治療は、主に以下の様な物になります。

  • 手術による切除
  • 圧迫療法
  • ジェルシート
  • ステロイド注射
  • レーザー照射
  • トラニラスト内服

  1. 手術による治療は切除する事がメインになりますが、切り取らず残したままでの治療で完治する場合が多いです。

  2. 圧迫療法は文字通り、しこりを押して圧迫する事になり15mmHgの圧力で押すと線維芽細胞による皮膚の再生活動が終わりに向かう事を促進する作用があったとする研究結果がありますが治療に時間がかかります。

  3. ジェルシートによる治療は、主にシリコンを材質としたジェルシートが使われ、これによりしこりの硬さや痛み、痒みが改善されたと言う報告があります。主に保湿作用を狙った治療です。

  4. ステロイドによる治療は、炎症を抑え線維を分解する作用がありますが生理不順などの副作用の問題があります。注射によるステロイド注入の他にステロイドテープが使われ事が多いです。

  5. レーザー照射は、レーザーを当てる事によりしこり組織を破壊しターンオーバーにより正常な皮膚の再生を促進する治療です。

  6. トラニラスト内服治療は唯一とも言える飲み薬のトラニラストを飲む治療ですが、トラニラストはしこり内にある炎症細胞が出す化学伝達物質を抑える効果があり、リザベンとも呼ばれアレルギーを抑える働きがあります。




ジェルシートは、傷跡を治すとして他にも似た様な物が市販されていますが
飲み薬のトラニラスト(リザベン)は市販されていません。


余談になりますが、ニキビに目薬を塗ると治ると言う噂があります。
目薬には確かにニキビケア用品にも含まれるグリチルレチン酸ジカリウム等が配合されている物もありますが、このリザベンは抗アレルギー作用があるので花粉症や結膜炎などの点眼液としても存在しているので
このあたりからこの噂につながっているのではないかと個人的には感じています。

しかし目薬にはその他の成分も沢山含まれているので、ニキビに目薬を塗る事はやめた方が良いです。


首ニキビのしこりのまとめ


この様に首ニキビのしこりと言っても、その状況により違いがあり
  1. 首ニキビの炎症により固くしこりになっているもの。
  2. 炎症により膿が溜まって固くしこりになっているもの。
  3. 炎症が毛穴の外でも発生ししこりになっているもの。
  4. 首ニキビを繰り返す事によりしこりになるもの。

固くなっているのでしこりと呼ぶ事に間違いはありませんが
全てのしこりが同じものと考えるのは間違いですし、対処を間違います。


例えば首ニキビ跡のしこりを治す事と、炎症中の痛みがあるしこりを治す事では
対処方法も異なり、痛みがあるしこりとなった首ニキビは炎症を抑える事がまずは大事ですし
首ニキビの跡がしこりになったものを治すには、肌の再生が優先される事になる訳です。

そして、最も大事なのはしこりが出来る原因からもわかる様に

  • 炎症を長引かせない。
  • 繰り返し首ニキビを発生させないように予防ケアも大事。

と言う事になり、自分で出来る対処方法もこう言う事になります。

これまでも首ニキビには保湿が大事だと言う事を取り上げてきましたが
病院の皮膚科などのしこりの治療にも、ジェルシートを皮膚に張り保湿効果を狙う治療があるように、やはり保湿は大事な事で、病院でもやる事なのです。


あなたの保湿方法をもう一度見なおして見て下さい。
まして首ニキビが出来てしまった時の保湿ケアは
通常の保湿ケアより入念で確実に行う必要があります。

あなたのその方法で、本当に保湿効果が出せているでしょうか?