北欧・オスロっ子が通うオーガニックカフェ

デンマークのレストランNomaが発信した新北欧料理「ニューノルディックキュイジーヌ」(北欧らしい地元の新鮮な素材を使ったサスティナブルな料理)が世界的に注目されるようになってから、北欧のオーガニックブームも年々熱くなっています。デンマークはスーパーにおけるオーガニックの占有率が約8%、フィンランドは保育園の給食から有機食品が取り入れられているほど。そんな健康志向の北欧の中で近年オーガニック市場がますます拡大しつつあるのがノルウェーです。今回はノルウェーからオスロっ子が大好きな"今どき"のオーガニックカフェをリポートします。

ヴィヴィアンさん(32歳)とジュリアさん(27歳)はオーガニックが大好き。
ヴィヴィアンさんの生後6か月のベビーをバギーに乗せてこれからオーガニックカフェにお茶をしに行くところ。
オスロっ子に人気のオーガニックカフェってどんなところでしょう?

Grünerløkkaにあるカフェらしいのですが・・・

レストランやカフェ、バーが林立するGrünerløkka

Grünerløkkaは、オスロの中心地に位置するお洒落なエリア。若いカップルやファミリー、アーティストが多く住んでおり、トレンディなレストラン、カフェ、バーが並ぶ活気のある地区です。

オーガニックのベーカリー・カフェ『Godt Brød』

目的のベーカリー・カフェに到着。
お店に入るなり焼きたてのパンのいい香りが漂ってきます。
これがすべてオーガニック?
お店の名前は『Godt Brød』。ノルウェー語で"美味しいパン"という意味です。

自然光がたっぷり入る開放的な店内

レンガ造りの建物の中はシンプルな木製の質の良い家具が置かれ、北欧らしいモダンでミニマルな空間です。
居心地が良いと近くに住むクリエイター、ノマド族、小さな赤ちゃん連れのママ、学生、ビジネスマンの憩いの場と化しています。

『Godt Brød』ってどんなベーカリー・カフェなの?

ノルウェーでは、このようにパン屋さんにイートインできるスペースが併設されたベーカリ・カフェがポピュラーです。
コーヒー1杯のつもりが香ばしいパンの薫りに誘われて、ついついペストリーに手が伸びてしまいます。

この『Godt Brød』は、1995年ベルゲン(ノルウェー西部の都市)でオープンしました。
ベルゲンは、カラフルな可愛い小さな家々が立ち並ぶノルウェーの港町。
その街で初めて有機素材を使ってパンを焼き始めたのが始まりです。
美味しくて健康的なパンは、瞬く間にベルゲンの人々の間に広がっていったそうです。
現在、ノルウェー国内に16店舗を持つまでに大きくなりました。

創業以来、生地から捏ねて焼くまですべての工程を手作業で行っています。
ほとんどの食材が有機です。
地球と人間のことを真剣に考えている誠実な地元の有機農家を応援しています。
実は『Godt Brød』がお店を開くまで、このようなオーガニックパンの品質と知識はノルウェーではなかなか見つけられなかったそうです。
『Godt Brød』は、そういった意味でもオーガニックのパン屋さんの開拓者。
真のクラフトマンシップに取り組んでいるベーカリーです。

パンのイラストのロゴが可愛いカフェの外観

さまざまな甘いおやつパンが焼き上がりました!どれも美味しそうです。

お店ではどんなものが人気?

Mandel bollerというノルウェーのおやつパン

Mandel bollerというノルウェーのおやつパンが一番人気だそうです。
これはバニラクリームが入った甘いパンでアーモンドがトッピングされています。
私もいただいてみましたが、ほどよい甘みと生地の柔らかさがとても美味しかったです。
オーガニックコーヒーはエチオピアから。
少し酸味がある口あたりの良いコーヒーでこの甘いパンと良く合います。

穀物たっぷりの全粒粉パンのサンドイッチはカウンターで注文

ノルウェーのパンは、全粒粉、オーツ、ライ麦、向日葵の種入りなど雑穀パン、黒パンがメイン。
日本のふわふわの白パンとは違って、どっしりとした歯ごたえのある、どちらかというと少し硬めのパンが主流です。
最初は「パサパサして硬い!」という印象だったのですが、食べ慣れると徐々に味わい深いなと感じるように。

この店でもランチの人気メニューは黒パンや雑穀パンのサンドイッチ。
好きな具をチョイスすれば、店員さんがささっと作ってくれます。もちろん野菜も肉も有機。
パンに塗るバターもオーガニックのもの。

林檎とブルーベリーのジュース

北欧といえばベリーの産地。北欧の人々はベリーが大好きです。

リンゴとブルーベリーのジュース(手前)は、新鮮なリンゴの甘みとブルーベリーの酸味がマッチした楽しい組み合わせのジュース。
林檎ジュース(後方)はノルウェーではとてもポピュラーです。
この2種類は北欧ならではの代表的なジュースと言えると思います。

ご存知の通りブルーベリーは抗酸化作用に優れた果物のひとつ。
ジュースが強い青紫色に見えるのはブルーベリーの天然色素のフラボノイド(植物に含まれている色素、苦味、辛味成分のことでポリフェノールのひとつ)のせい。
フラボノイドは病気予防にも効果があることが知られています。
北欧の人々が健康で長生きなのは、さまざまな種類のベリーをたくさん食べていることも影響しているのかも?

おかずパンも人気。食べ応えのあるピザ風パン

オスロの人々のオーガニックライフは?

オーガニックが大好きなオスロっ子

今、若い世代がオーガニックに非常に関心を持っています。
このカフェにも近くの大学に通う学生がたくさん見受けられました。
数あるカフェの中で行くとすれば身体に良いオーガニックカフェを選ぶと言います。
どこそこに良いオーガニックカフェがあるという情報は友達の口コミで知るそう。
「友達の口コミが一番信用できるから」。

冒頭に登場してくれたヴィヴィアンさんとジュリアさんもオーガニックカフェ派です。
「今、オスロにはスターバックスとか大手のコーヒーショップがどんどん進出してきているけれど、あまりにもコマーシャル。私たちは地元のこのようなオーガニックのベーカリーが大好きです。ヘルシーだし、ローカルなお店の雰囲気も素敵でしょう?まだ新生児の子供がいるんだけれど、バギーでも入りやすい作りの店内も気に入っています」


ヴィヴィアンさんお薦めのスコーン

店内にディスプレイされた小麦粉

ここでは、スウェーデン西海岸のBerte Qvarn産の有機小麦粉を使用しています。
この小麦粉は、そこに住む家族が1569年からずっと自然な方法で穀物の加工・小麦粉作りを続けているこだわりの小麦粉です。
北欧で最高品質のひとつと言われています。
このように袋ごとお店のディスプレイに使ってオーガニックを意識したインテリアに。
この小麦粉は店頭でもネットでも販売しています。

モダンなインテリアも人気の秘密

物価の高いオスロではオーガニック食品となるとさらに値段も張るので、一般的に浸透するのはなかなか難しい面もあるとは言え、食の安全性、アレルギー、環境問題、フェアトレードなどに対する人々の意識が高いので、それに付随してこうしたオーガニックカフェを選ぶ傾向が高まっています。

また、エコロジカルな若者も多く、スローライフ、スローフードといった新たなライフスタイルの価値観がトレンドであることにも関係がありそうです。

ローカルでgood qualityな居心地の良いオーガニックカフェは、オスロっ子にとっては生活の一部になっています。

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