ニキビの有効成分、グリコール酸について
美容皮膚科やエステでピーリングを受ける際に選択肢となるのが、グリコール酸ピーリング、もしくはサリチル酸ピーリングです。それぞれのピーリングにどのような違いがあって、どんな効果や副作用があるのかを知っておかないと、選ぶのは難しいですよね。
ここではニキビに良いと言われるピーリングの薬剤・グリコール酸について、どのような成分で、どんな効果と副作用があるのか、そしてサリチル酸ピーリングとの違いを確認していきます。
グリコール酸とは
グルコール酸の特徴>
グリコール酸またはヒドロキシ酢酸とは、最もシンプルなα-ヒドロキシ酸(AHA)です。そしてAHAの総称は「フルーツ酸」です。リンゴやブドウなどに含まれる有効成分で、美肌やニキビケアのケミカルピーリングに使用されており、美容関連の記事でもよく見られます。
グリコール酸は、リンゴ酸やシトラス酸、乳酸などと並ぶフルーツ酸の一種で、サトウキビ、ブドウ、パイナップル、玉ネギなどの植物から抽出されています。
無色無臭の結晶であるグリコール酸は、水に非常に溶けやすく皮膚への浸透性が優れています。古くなった皮脂の結合を弱める作用によって肌のターンオーバーを促し、これがピーリング効果の背景になっています。
皮膚にもともと存在する酸であるため、肌への負担が少ないとされています。ピーリング剤や化粧品の材料として使用されるほか、食品の香料や防腐剤、インクや塗料にも使われています。
グリコール酸濃度について
家庭用スキンケア化粧品では、グリコール酸は10%以下の濃度で含まれてきました。ただしグリコール酸には強い刺激があることから、厚生労働省の主導で、グリコール酸を3.6%以上含む製剤は劇物として指定されることとなりました。
これに対し日本化粧品検定協会では、グリコール酸ナトリウムとした場合にはこの3.6%には含まれず、また3.6%というのはあくまで法規定であり、個々の化粧品について安全性を確認したうえで含有量を決める必要がある、という見解を示しています。
私たちの生活の中には、石鹸、化粧水、乳液など数百種類ものグリコール酸を含む商品があり、消費者自身もそのリスクについて理解しておく必要があります。
グルコール酸の効果と副作用
グリコール酸の持つ効果
グリコール酸には以下のような特徴と働きがあります。
・分子量が小さく皮膚に浸透しやすい→速やかに肌内部まで浸透
・皮膚の細胞同士の結合を弱める→古くなった角質を剥ぎ落とす
・コラーゲンやエラスチンの生成を促進→肌のハリ、弾力を取り戻す
グリコール酸を薄めて皮膚に塗布することで、これらの働きによって古い角質を剥がして新しくキメの整った角質層を生成するのに役立ち、このピーリング効果によりニキビやニキビ跡、シミの改善を期待できます。またコラーゲンやエラスチンが増えることで、シミやたるみのない美肌をサポートします。
グリコール酸の副作用について
グリコール酸ピーリングの薬剤は皮膚の真皮部分までは浸透しないとはいえ、そのものは酸性の物質です。ピーリングでは、どれだけの濃度で、どのぐらいの時間塗布するのかによって肌への浸透度を調整する必要があります。
肌への負担が大きくなると、このような副作用の可能性があります。
- 炎症による赤み
- 水ぶくれ
- 湿疹
- カサブタ
- 色素沈着
- 乾燥
- イボ、ヘルペスなど感染症にかかりやすくなる
そのほか、好転反応として一時的にニキビが増加するケースがあります。もともと敏感肌の方は副作用が出やすく、施術できない可能性があります。
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グリコール酸ピーリングの注意点
まず、下記の方はグリコール酸ピーリングを受けることができません。
- 妊娠中、授乳中の人
- 切り傷、擦り傷がある場合
- ヘルペスやイボがある人
- 自己免疫疾患のある人
- 日焼け後である、または日焼けする予定がある人
施術の前日には、日焼けをしない、顔を剃らない、パックをしないといった注意点があり、コンタクトレンズを着用している方は施術中は外します。グリコール酸ピーリングの後は皮膚が薄く肌のバリア機能が低下している状態であり、下記のような注意点を守らなければなりません。
・1ヶ月は日焼けしないようにする
・必ず日焼け止めを塗る
・パーマ、カラーリング、パックは1週間禁止
・顔に余計な刺激を与えない
・普段以上に保湿をする
グリコール酸ピーリング、サリチル酸ピーリングとの違いは?
サリチル酸ピーリングについて
従来のサリチル酸ピーリングは、浸透性が強過ぎ様々な副作用が問題となっていましたが、近年開発されたサリチル酸マングローブピーリングではこの点が改善されています。血液にピーリング剤を浸透させることなく、より安全に角質の生まれ変わりを促します。
強い角質剥離作用があるものの刺激や痛みは少なく、施術の効果が長持ちします。このサリチル酸マングローブピーリングと、グリコール酸ピーリングとを比較していきます。
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ピーリングの強さ、効果の違い
グルコール酸よりもサリチル酸の方が強力と言われます。施術回数が少なくて済むのも、より強い作用があるためです。
ピーリング効果では、グリコール酸では肌のハリ、シミ、くすみ、黒ずみの改善、保湿効果などがあり、サリチル酸では角質除去効果が高くなっています。いずれのピーリング剤でもニキビへの効果を期待できますが、グリコール酸では殺菌作用がより特徴的です。
施術についての違い
サリチル酸の方が刺激、痛みともに少なめであり、グリコール酸ではピリピリとした痛みを感じるケースがより多くなります。ただしこれは、個人の肌質や医師の施術内容にも左右されます。施術回数は、サリチル酸では月に1回、グリコール酸は2週間に1回程度です。
費用は施設によりますが、サリチル酸ピーリングは、グルコール酸ピーリングのおおむね2倍の価格設定となっています。ただし施術回数を考え合わせると、両方の施術ではほぼ同程度の費用と言えます。
ニキビ治療、どちらを選ぶ?
まず、アスピリンアレルギーのある方はサリチル酸ピーリングを利用できないためグリコール酸を選ぶことになります。
ニキビをできるだけ早く治したい場合には、グリコール酸ピーリングが薦められますが、速効性は期待できても副作用のリスクが高まります。副作用が気になる方にはサリチル酸ピーリングがおすすめです。
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自宅で行えるより低濃度で肌に優しいグリコール酸ピーリングの薬剤があり、より少ない副作用で、時間をかけてニキビを改善していくことができますが、濃度が薄いとはいえ酸性の薬剤なので、取り扱いには十分に注意しなくてはなりません。
- 植物から抽出されるフルーツ酸のひとつ
- 浸透性が高く皮脂結合を弱めてターンオーバーを促す
- ニキビ、シミ、くすみの改善、ハリや弾力の回復に効果
- グリコール酸とサリチル酸でかかる費用は同程度
- 即効性を重視するならグリコール酸、副作用が気になるならサリチル酸