2016/12/09
ニキビと遺伝の関係、体質改善と環境要因への対策
見た目の特徴やアレルギーなど、人の体は遺伝の影響を大きく受けます。ではニキビに関してはどうなのでしょうか。
ニキビそのものに関しては遺伝性の疾患ではありません。しかし、ニキビができやすいか否かは遺伝した体質、肌質が関わっているかもしれません。実際に、ニキビに悩んでいるという方は両親どちらかがニキビに悩んだ過去があった、ということも聞きますね。実は筆者もそんな一人だったりします。では科学的にはどう考えられているのでしょうか。
ニキビのなりやすさと遺伝の関係
【ニキビになりやすい体質、肌質とは】
まずはニキビになりやすい体質、肌質から考えてみましょう。ニキビの発生理由は毛穴が詰まってしまうことです。従って毛穴が小さいなど詰まりが発生しやすい肌質の方が当てはまります。
次に皮脂分泌が非常に多いということ。通常よりも皮脂が出過ぎるため毛穴が頻繁に詰まり、ニキビの発生も多くなると考えられます。皮脂の分泌量は皮脂腺の大きさに左右されますが、皮脂腺が大きくなる要因は男性ホルモンが多いこと。女性であってもホルモンバランスが乱れやすい、黄体ホルモンの影響を受けやすいなどで皮脂の量が多くなる恐れがあります。
肌の代謝能力も影響してきます。ターンオーバーといい、表皮部分の生まれ変わりが遅くも早くもなく正常なサイクルで保たれるかがポイントです。ターンオーバー機能が低いと古い角質が正常に排出されず、毛穴を詰まらせる角栓の発生を促します。また、角質が元気な状態でなければ潤いを保持する能力、バリア機能なども衰えていきます。これらは毛穴の柔軟さを奪い、皮脂過剰を発生させる懸念があるためニキビのリスクを高めるでしょう。
そのほかには脂質の代謝能力、肝臓での解毒能力なども関わってくるでしょう。遺伝が腸の長さに影響を与えれば、便秘になりやすくなることも考えられます。直接的なニキビの原因とまでは言いにくいかもしれませんが、これらが遺伝によって引き継がれればニキビのリスクは高まる危険性がありそうです。
ニキビになりやすい体質は遺伝する
上記を踏まえると、やはりニキビと遺伝の関係はあると言えるでしょう。ニキビは遺伝しなくとも、ニキビができやすい体質、肌質は遺伝する可能性があるためです。毛穴の特徴やホルモンバランス、肌の能力などがニキビの出来やすかった両親と似ていれば、ニキビのできやすい体質であると言えそうです。
ニキビは体質だけで決まるもの?
では体質だから諦めるしかない・・・というのはもちろん間違いです。ニキビができにくい人に比べれば努力が必要ですが、正しいスキンケアや治療で予防・改善することはできます。また、体質も重要ですがそれ以外の環境要因も大切でしょう。もしかしたら環境的な要因が体質以上のニキビをもたらしているかもしれませんよ。
ニキビを悪化させる環境要因
【両親のライフスタイルからの遺伝】
遺伝というと少し違いますが、両親と同じライフスタイルを送ることでニキビ体質まで引き継いだと感じる場合があります。食事メニューに揚げ物が多い、濃い味付けに慣れている、夜更かしをする家族が多い・・・これらの影響を受けて同じように育ったのであれば、ニキビ体質をこじらせているかもしれません。体質遺伝ばかりに悩む前に、生活習慣の遺伝を改善するのが先決になるでしょう。
【体質のせいにしすぎる】
どうせ体質だから・・・とニキビケアを疎かにしてはいませんか?体質だから何を食べてもニキビが増える、どんなスキンケアも効果がない。このようなネガティブ思考に陥ることは確かにあります。しかし、何も対策をしなければ改善するどころか悪化の一途。正しいニキビのメカニズムを知り、体質だからと諦めるのは終わりにしましょう。ニキビケアによって少しでも改善があらわれたときに、無駄ではないことを実感するはずです。
【スキンケアや不規則な生活】
自己流の間違ったスキンケアではおそらくニキビの改善は不可能でしょう。根本的なニキビの発生理由を知り、自分の肌に合った正しいニキビケアを行わなければなりません。洗顔料一つをとってもそれぞれの肌質によって合う合わないが存在します。ニキビに悩む人は、相性が良い前提でニキビに効果的なものを選ばなくてはならないのでより慎重になる必要があるでしょう。
また、繰り返しになりますが生活習慣は重要です。大人になってから急激に不規則な生活になるという場合もあるでしょう。仕事のストレス、付き合いでの飲み会、睡眠不足・・・思春期にニキビが出来にくかった人が大人ニキビに悩んでいる場合はライフスタイルの変化も関係しているでしょう。
常にニキビがある、長期的にニキビに悩んでいる方はニキビ体質?
ニキビができやすい体質の場合は、長期的なケアを心がける必要があると考えます。もし短い期間でニキビが改善される、或はたまに1~2個できるだけ、という程度であれば、ニキビができやすい体質とは言えないと思います。ニキビが常に顔にある、長い期間悩まされているという方は個人的な観点ではありますがニキビ体質に当てはまるのではないでしょうか。スキンケアや生活習慣を含め、長い目での対策を覚悟してください。
ニキビ体質の方は体質改善と環境要因、それぞれの対策が必要
ニキビ体質の方はできにくい体質の方よりもニキビケアに力を注ぐ必要があります。まず体質の問題ですが、毛穴の大きさを自力でどうにかすることは困難でしょう。よく蒸しタオルで毛穴を開く、冷水などで毛穴を閉じるというケアを耳にします。あくまでその場での毛穴の状態であり、毛穴自体を大きくしたり縮めたりしているものではありません。従って極力毛穴を詰まらせないよう、洗顔や保湿などの対策が重要となるでしょう。
皮脂分泌に関係のあるホルモンバランス。良質な睡眠やストレス解消などが重要となります。女性は生理周期との関係もあるのでホルモンバランスを良好に保つのは容易ではありません。生理周期に合わせてケア用品を変えるなどの対策も必要な場合があります。
ターンオーバーの促進には十分な保湿と十分な睡眠、そして十分な栄養が大切です。潤い不足の肌は活性を失いやすく、正常なターンオーバーに支障をきたします。睡眠は傷ついた細胞の修復と新しい細胞の生成を担う重要な要素。そして質の良い栄養こそが健康な肌を作り出します。タンパク質やビタミン、ミネラルをバランスよく摂取し、それがスムーズに肌へ行き渡るよう心がけましょう。
あとは環境的な要因を少しでも排除することです。正しいスキンケアを身につけ、極力乱れた生活を送らないこと。すべてを叶えるのは簡単ではありませんが、まずは今悩んでいるニキビの要因だけでも取り除く努力が必要です。
参考サイト
執筆者:rihira
一般社団法人 日本スキンケア協会
認定:スキンケアアドバイザー
注:2016年3月以前の記事はスキンケアアドバイザー資格取得前に書かれたものです。