肘や膝といった関節部分は、乾燥してザラザラになりやすく黒ずみが発生しやすい場所でもあります。

黒ずみは一般的にマイナスのイメージが強く、目立ってしまうと相手に不潔な印象を持たれてしまうこともあります。暖かい季節になっても黒ずみが残っていると、半袖やスカートといったファッションや水着に対して、どうしても抵抗感を感じてしまいますよね。

そんな黒ずみへの対策に効果的と話題になっているのが「尿素」です。そもそも尿素にはどのような働きがあるのでしょうか。

黒ずみに尿素を使うメリットって?

尿素は窒素などを含む有機化合物のことです。化学の世界では世界で初めて人工的につくられた有機化合物としても有名な成分です。その名前の通り、尿から発見されたことが名前の由来となっていますが、決して汚いものや毒性のあるものではありません。

最初に発見されたのが尿というだけで、もともと人間の角質層にも約7%含まれている天然の成分であり、植物の肥料の原料としても使われることがあります。尿素の特徴としては、角質などのタンパク質を分解するという働きがあります。

尿素を塗ることによって、肌表面の古い角質を溶かして柔らかくするというケミカルピーリングと似た効果を発揮してくれるのです。

また、ハンドクリームや医薬品などに使用されている場合には天然保湿因子(NMF)という名前で表記されていることもあります。尿素は水分とくっつきやすい性質があるため肌を保湿する効果があり、肌荒れ対策としてハンドクリームの成分に使われていることも多くあります。

ほかの美容成分などと比べても尿素は希少品や高級品ではないため、高濃度配合のものでも手に入れやすいというのも魅力のひとつです。

皮膚が硬くなりやすい肘や膝には効果的!

肘や膝の黒ずみは古い角質が残り続けていたり、皮膚が硬くなることによって毛穴に皮脂などが詰まってしまうことによって発生していることがあります。

正常なターンオーバーが行われなくなっているため、放っておくと黒ずみがさらに悪化していく可能性もあります。皮膚が硬くなってしまうのは、乾燥が大きな原因となっています。

肘や 膝といった関節部分は汗を分泌する汗腺が少なくなっているため乾燥が起こりやすく、角層が他の部分よりも分厚くなっているため硬くなりやすいという性質を持っているのです。

そのため肘や膝における黒ずみの予防・対策としては、肌の保湿することが最も大切だとされています。しかし、すでに黒ずみが発生しており、表面が硬くなってしまった皮膚に対しては、化粧水などを使っても十分な保湿効果を浸透させることが難しくなっています。

尿素は角質を溶かしながら同時に保湿効果を働かせてくれるため、肘や膝の黒ずみにも効果的で、十分に浸透させることが可能となっているのです。

また、水分とくっつきやすいという働きがある尿素は、体内の奥深くにある水分を表面まで引っ張り上げてくれます。そのため皮膚の角質を古いものから新しいものへと変える流れをスムーズにしてくれるのです。角質などのタンパク質を溶かしているものの肌への刺激がそれほど強くないため、メラニンの発生を抑えられることもメリットのひとつです。

このような様々な点から、尿素は肘や膝の黒ずみに対して効果的な成分となっているのです。

尿素は即効性があるわけではない?

ターンオーバーを早めるだけではなく、保湿効果もあるなど様々なメリットがある尿素ですが、尿素を使ったからといってすぐに黒ずみが消えるわけではありません。

ケミカルピーリングなどと比べると、尿素が角質を溶かしていく速度は非常にゆったりとしたものであり、継続的に使っていくことで効果が現れるようになっています。尿素の最大のメリットは低刺激性であり、肌の弱い方でも大きな心配がなく使用することができるという点にあります。

尿素の配合濃度を高くすることで、ターンオーバーの効果を早めることができますが、刺激も強くなるため使用する際は自分の肌の状態と合った濃度を選ぶようにしましょう。市販の尿素クリームなどでは10〜20%ほどの配合濃度が多くなっています。

皮膚が硬いうちは高い濃度の尿素クリームを使用し、表面が柔くなってきたり剥がれる角質が小さくなってくるなどのある程度の効果が出てきたら、使用する濃度を下げていくと良いでしょう。

グリセリンなどと一緒に水で混ぜることで自分自身で尿素配合の化粧水をつくることもでき、細かく濃度を調整したい場合は薬局などで用意してみると良いでしょう。

キレイな肌に尿素は逆効果!

尿素が配合されているハンドクリームなどには、子どもへの使用を控えるように注意書きがされていることがあります。

もともと健康である肌や、すでに改善されている肌に対して尿素を使用することは逆効果となってしまうことがあるからです。尿素には低刺激とはいえ角質を溶かす効果があるため、過剰な使用は皮膚へのダメージとなる場合もあります。

尿素の効果によって角質が溶かされると皮膚表面に新しい角質が出てきますが、このターンオーバーのサイクルが早くなりすぎると、まだ十分に育っていない角質が表面に出て来ることになり、敏感肌や乾燥肌の原因となってしまう可能性があります。

尿素はあくまで、正常なターンオーバーが行われていなかったり、硬くなってガサガサしているなど問題がある部分にだけ使用するようにしましょう。尿素はヒアルロン酸などの美容成分とは違い、保湿や保水効果だけが高くあるわけではないので、顔などの敏感な部分に使用することは避けた方が良いでしょう。

また、ひび割れやあかぎれのある部分への使用も傷口への刺激を与えることになってしまうため、避けるようにしましょう。尿素を使うことによって肘や膝の肌状態が良くなった場合でも、予防としてそのまま使い続けるのではなく、ほかの化粧水や保湿クリームに変えていくことが大切です。

一度効果を実感してしまうと信頼が生まれるため、変えるのをためらってしまうかもしれませんが、効果の高い美容成分は風邪薬などと同じように「悪いときにだけ使用する」 といった考え方を持つことが大切です。

●まとめ
比較的安価で購入することができるため、肌荒れや黒ずみ対策としても使用しやすいのが尿素の特徴です。肌にもともと含まれている成分でもあるため、刺激が少なく浸透性の高い尿素ですが、長期間の使用や高濃度での使用は肌へのダメージになることがあるため、肌の状態に合った濃度で必要な時期にだけ使用することが大切です。尿素の働きを正しく理解して、効果的に役立たせるようにしましょう。