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黒執事 第五話 その執事、邂逅
マダム・レッドとチェスをするシエル
根つめてもいい事ないと後はセバスチャンに任せたらとマダム・レッドに言われ

「あれは僕の駒にすぎない 命令し 動かすのは僕だ
 だが、ただの駒じゃない 全てのマスに一手で動ける駒
 この世界ではルールなど意味を持たない 必ず反則をする騎手も裏切る駒も出てくる
 油断すれば すぐにチェックメイトだ」

裏社会の番犬以外にも生きていく道はあったが 裏社会に戻ってきた理由は
両親を殺した者に敵討ちではなく 自分の為にだと
ファントムハイヴ家を裏切り汚した人間に自分が受けた屈辱 痛みを味わせたいと

「どうか あの子の傍を離れないで あの子が道を逸れて迷ってしまう事がないように」
「えぇ 必ず 最後までお傍でお守り致します」


再捜査するが 昨日の事件にドルイット子爵と子爵邸にいた客人には犯行は不可能
「調査はただの茶番だったわけか」
「私はあくまで執事ですから ご主人様に命ぜられた事と聞かれた事だけを忠実に
 あなたの命令ひとつで、私はあなたの駒となり剣となり さあ、チェックをご主人様」



犯人を待ち伏せるセバスチャン
殺された娼婦達には臓器がない以外に共通点があった



「艶やかな美しい黒髪」
「だが、奴が殺す必要はどこにある」



「罪とも言える その愛らしさ」
「それに僕は…」
「プニプニ あぁ プニプニ プニプニ」



「人の話を聞けーー」「(キラッ)あっ、すみません まれに見る美人でしたので プニプニ」


ネコと戯れていたらどこからか悲鳴が 駆けつけドアを開けるとそこは血の海
慌ててシエルの目を塞ぎその場を離れるセバスチャン



「随分と派手に散らかしましたね ジャック・ザ・リッパー いえ、グレル・サトクリフ」
「ちっ… 違います これは… 叫び声に駆けつけた時には もう…」
「その姿で白を切らずとも良いでしょう?グレルさん
 あなたのような方に人間界でお会いするのは初めてです
 人畜無害なダメ執事 お上手に振舞われていたじゃありませんか?」
「…お上手 ニィヒヒ そぉ? そうよう あたし女優なの それも飛び切り1流よ
 だけど あなただってセバスチャンじゃないでしょ?」
「坊ちゃんに頂いた名前ですから セバスチャンですよ 今はね」
「あら 中堅キャラなのね 色男はそれも素敵だけど
 それじゃあ、改めまして セバスチャンいいえ、セバスちゃん」



「バーネット邸執事グレル・サトクリフでございま~す 執事同士、どうぞよろしく」




グレルの正体は死神だった 一人の女に惚れ込んだからと
そして切り裂きジャックの犯人は…マダム・レッドだった

最初の容疑者リストに入っていたがアリバイは完璧だった
全ての殺人に関わるのは容疑者リストの人物は誰にも無理だが 人ならず者が共犯なら話は別
シエル達に気づかれず一瞬でその部屋に入れて 子爵邸からイーストエンドまで一瞬で移動が可能なら
被害者は全員マダム・レッドが勤めるロンドン中央病院である手術を受けていた
患者リストの中でまだ殺されいないメアリ・ケリー 2人が現れると張っていたが 救える事は出来なかったが…

シエルに襲い掛かる死神グレル



「な…なんだあれは?」



「死神は魂を狩る為の道具を持っています それが…死神の鎌」



「鎌なんてダッサイ名前で呼ばないでよ せっかくあたし用にカスタマイズしたのに
 どんな存在でも切り刻める あたしだけに許されたデスサイズ
 (指をくわえて)ずっと大人しくしてたから (クネクネして)体が訛っちゃってるの
 久々に激しく運動したいは あ・な・た・と」



「気色悪い事言わないで頂けますか 勤務中ですので」



「なぁ~ ストイック そんなところがまた堪らないわ
 あたしね 赤が好きなの 髪も服も口紅も赤が一番好き
 だからブスな女どもをお化粧してあげるの 綺麗な綺麗な赤い血で
 セバスちゃんあたしがもっと色男にしてあげる あなたの奥の奥まで派手に掻き乱してあげるわ
 ぅん 美しく飛び散るバラ色で」

「死神とは、死に逝く者の魂を静かに狩るもの 執事とは、影のように主人に付き添うもの
 その両者の美学に反する悪趣味さ はっきり言って 反吐が出ますね」
「あぁらイヤだセバスちゃん あたしこれでも執事DEATH★」



「女王と我が悪しき名において命令する 奴らを狩れ」
「イエス マイロード」




悪魔 セバスチャンVS死神 グレル
華麗に回避するセバスチャンだが追い込まれる



その頃シエルはマダム・レッドに腕を傷つけられ
「あんた… あんた…なんか 生まれてこなければ良かったのよ」
シエルの母親 姉の面影が重なり躊躇うマダム・レッド

「坊ちゃん」
「あっ やめろセバスチャン 殺すな」



片腕を犠牲にしてまでシエルを助けに行ったセバスチャン

大好きな姉さんと大好きな人(愛する人)
その二人の間に生まれたシエルを自分の手で殺すことは出来ないと躊躇うマダム・レッドを正面から切り裂くグレル



「ガッカリよ マダム・レッド ただの女になったあんたに興味ないわ」

お上から配られたリストの死亡予定者の記憶を再生して審査するのが死神の仕事
生かすべきか殺すべきかは走馬灯 シネマティックレコード

マダム・レッドは父親似の赤髪が大嫌いだった
ハントムハイヴ伯爵に赤髪が好きだと言われ秘かに… だが、姉と結婚した
また赤髪を嫌いになったが伯爵を嫌いになる事はできなかった
夜会で知り合った人と結婚し子供を授かり 幸せになろうと
だが、暴走した馬車に撥ねられ事故に遭い 夫 お腹の子供 子宮をいっぺんに失った
そしてファントムハイヴ家が火事で燃え 大好きな姉と伯爵を亡くし 全てを失ってしまった
子供を授かるが邪魔だからと堕ろす娼婦を許せなく殺してしまう そんな時死神に出合った



「ぅんまぁ~ 派手にやったわね」

数ヵ月後 行方不明になっていた甥っ子 シエルが黒ずくめの執事を連れて帰ってきた

「あたしは返り血で真っ赤に染まったあんたが好きだったのよ マダム・レッド
 こんなくだらない女だったってガッカリ あんたに赤を着る資格はないわ
 チープな人生劇場はこれでお仕舞い さようなら マダム」

シエル マダム・レッドの目を閉じ

「セバスチャンなにしてる 僕は切り裂きジャックを狩れと言ったんだ
 まだ終わっていない グズグズするな もう1匹を早く仕留めろ」

「御意」
「ぅっふん 見逃してあげようと思ってたけど
 そんなにお望みなら逝かせてあげるわ 二人まとめて 天国にね」



「天国ですか? 縁がありませんね」



「あんた今レディの顔狙ったでしょ?この人でなし」
「でしょうね?私はあくまで執事ですから」
「悪魔が神に勝てると思ってんの?」
「どうでしょう? しかし坊ちゃんが勝てと言うなら 勝ちましょう」
「そんなちんけなガキに随分な入れ込みようじゃない 妬けちゃうわ
 たとえ悪魔でもデスサイズで狩られればホントに消滅しちゃうのよ 恐くないの?」
「全く 今のこの体の魂は 毛髪の1本に至るまで主人のモノ
 契約が続く限り彼の命令に従うのは執事の美学ですから」


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