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プラークコントロールとは?
1965年にTheiladeらが人間で実験を行い、プラークが歯肉に炎症をおこすことが明らかにされた。  (1965年というと、今から43年前、わりと最近です。)Glickmanは著書の中で、「すでに付着したプラークを除去することではなく、プラークと他の付着物が歯面と隣接歯肉の表面に付着するのを防止すること」と定義している。

現在、日本歯周病学会では、プラークコントロールとは「
プラークを除去し、またプラークの再付着を防止することにより口腔内を清潔に保つこと」と定義しています。

歯面の付着物とは?
付着物の中で食物残渣のほとんどは、含嗽(うがい)でも除去することが可能であるが、プラークとペリクルはブラッシングを中心とする機械的清掃法により大部分除去できる。歯石はほとんどブラッシングでは除去不可能であり、スケーリングを行わなくてはならない。
  1.  獲得被膜(ペリクル)  唾液由来のタンパクの膜。歯面をよく研磨しわずか数分後にエナメル質の表面に形成される、厚さ0.05~0.08μmくらいの膜のこと。外部からの刺激を遮断する防御的役割をもつが、細菌が付着しやすく時間とともにプラークを形成する。プラーク染色剤でごく薄く染色される。
  2. プラーク(歯垢) 獲得被膜の上に繁殖した細菌、細菌の産生物、食物残渣などによって形成される。プラーク1mg中に2億の細菌が存在している。食後ブラッシングを行わないと数時間後に形成され、ショ糖の摂取によりプラークの成長は促進される。
  3. 歯石 歯肉縁上歯石と歯肉縁下歯石がある。歯肉縁上歯石はプラークが主に唾液中のカルシウムにより石灰化して形成される。歯面に形成されたプラークが2~3日後に石灰化を始め、1週間以上経過すると歯石になる。歯肉縁下歯石は歯肉縁下のプラークが主に、血液中のカルシウムと結合し石灰化が起こることにより、形成される。歯石は、表面が粗く歯垢形成を促進し、また直接歯肉に機械的刺激を与えることなどにより歯周組織に対して有害である。
  4. 食物残渣  食べかすのこと。特に問題となるのは歯間部に長時間停滞する線維性の食物残渣であり機械的刺激と腐敗したもののために炎症が起こる。さらに慢性的な食物の圧入(食片圧入:フードインパクション)により、歯槽骨が垂直的に吸収することがある。
  5. 歯の沈着物(ステイン) 茶シブ、タバコのヤニ、食物中の色素が沈着してできる。
プラークコントロールの方法
プラークコントロールの種類■■■
プラークコントロールの方法には物理的方法化学的方法とに分類される。
物理的方法として、ブラッシングがある。また固く線維性の蔗糖を含まない食品をえらんで摂取することもプラークが堆積しにくいことから物理的方法として考えられる。
化学的方法として、抗生物質や酵素(デキストラナーゼ:商品名PCクリニカに含まれている)、殺菌薬が挙げられる。

では、プラークコントロールの中で日常よく行われている歯ブラシについての知識をふやそう!

歯ブラシの選び方
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【ヘッドの大きさ】 
コンパクトな方が臼歯最遠心部に届きやすい。 特に口の小さな女性はコンパクトなものをすすめよう 
【毛の硬さ】  
市販のものは硬さがさまざまであるが、普通から軟らかめをすすめよう  歯周病患者は歯周ポケットに入りやすいように毛が細く柔らかなものを薦めましょう。
主な歯ブラシ
バトラー#311:レギュラーとして発売されているが、現在では少し大きめ
バトラー#211:#311をコンパクトにしたもので、世界標準の歯ブラシ。新たに開発された歯ブラシは#211と比較されることが多い。
バトラー#200:#211をよりコンパクトにしたもので、毛の硬さは普通、柄やヘッドがまっすぐでシンプルな形→主にカリエスタイプの患者さん用
バトラー#222:#211より軟らかい。

#211コンパクト
#311レギュラー
システマ42M:毛が細く(約0.02mm)軟らかいため、歯周ポケットにめがけ毛先を当てて使用する。ヘッドの大きさは標準で、主に男性用。
システマ44M:42Mをコンパクトにしたもの。主に女性用。→歯周炎・歯肉炎タイプの患者さん用

【そのほかの歯ブラシ】
その他にも色々な歯ブラシも知っておいた方がよいでしょう。
  • 超音波歯ブラシ
 
  • 音波歯ブラシ
  • 電動歯ブラシ

歯ブラシの持ち方
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軽くペンを持つように持つ=ペングラスプ
強く握ると、力が入りすぎてしまい、歯が削れたり、歯肉を傷つけてしまうため注意する(この傷のことをブラッシングトラウマという)

ブラッシング方法
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【スクラビング法】 
カリエスタイプの患者さんに。頬側は歯ブラシを歯面に対して垂直に当て、毛先は主に歯面だけを 菌遠心方向に移動させる。舌口蓋側では歯軸に対して45°に当て毛先はわずかに歯肉に触れる程度とし、歯肉溝や歯周ポケットに意図的に入れない。
【 バス法】 
歯周炎・歯肉炎タイプの患者さんに。 歯周ポケットに毛先が入るように軟毛歯ブラシを用い、毛先を歯軸に対し45°に傾け、近遠心方向に細かく振動を与えるように動かす。

磨き残しの多い箇所
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最後臼歯の最遠心部
犬歯付近:歯列のカーブがきついところにあるため
歯列不正部
利き手側の歯:右利きなら、右側の歯は磨きにくいため
口蓋側、舌側
歯ブラシを持ち替える箇所

補助的清掃用具
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デンタルフロス
歯間ブラシ
エンドタフトブラシ
歯ブラシだけでは歯間部の清掃が不十分なため、デンタルフロスなどを併用する

洗口剤■■■
国内ではリステリン
クロルヘキシジンは0.2%にてプラーク除去効果、プラーク抑制効果が認められているが、国内では0.05%の商品しか販売されていない。
あくまで、補助的に用いるもので、洗口剤自体にプラーク除去効果はない
 


プラーク染色剤の種類
*ヨードを主成分とする:Skinner液、中性紅
*塩基性色素とエリスロシンを主成分とする:レッドコート、カラーテスター、コルゲート、トレース
*錠剤:カラーテスター

プラークチャート
プラークの付着状態を記録するチャートはいろいろあるが、歯肉の炎症に最も関係の深い歯頸部歯面のプラークの付着状態を記録する代表的チャートとしてO’Learyらのプラークコントロールレコードがある。O’Learyらはプラークコントロールの目標を、10%としているが、20%を維持できればメインテナンスは良好である。

計算式

プラーク付着歯面数
歯数×4歯面

×100


TBIの順序
初 回
  1. プラークの染め出し
(歯肉なども赤く染まるため、診療後に大事な用事(会議、デート、写真撮影など)がないか確認しよう
  1. O’Learyらのプラークコントロールレコードを記録
  2. 日常使用している歯ブラシで通常のブラッシングを患者に行わせる
  3. 普段のブラッシング方法の欠点を指摘し、新しく適切な歯ブラシを与えて好ましいブラッシング方法を指導する。
  4. 模型も用いて患者の口腔状態に応じた具体的な指導も加えると効果的
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2回目以降
  1. 初回時と同じようにプラークを染色し、なぜ磨き残しができるかを説明する 
  2. 叢生?歯ブラシのストロークの大きさ?毛先を当てる位置?
  3. 隣接面を除く他の部位にプラークの付着が認められなくった段階で歯間部隣接面清掃用具を指導する。
  4. 2回目以降で、20%以内になった段階でスケーリングを始める。
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