この体験談を書いた人

いよいよアラサー。29歳のフリーライター。20代前半の頃にダイエットがきっかけで摂食障害になり、148センチ28キロまで体重が落ちてしまった過去を持つ。現在の体重は43キロ。おいしく楽しく食事が摂れる幸せを満喫中。摂食障害を乗り越えた経験を踏まえながら、避けてほしい危険なダイエットやおすすめの健康的なダイエット方法を紹介します。

私が下剤に依存した理由とは

最初は、お腹が張って苦しい時にだけ使っていた下剤。しかし、自分でも気付かないうちに、どんどん下剤に依存していました。

依存した理由① 体重が減る

下剤でお腹をスッキリさせると、もちろん体重は減ります。初めて下剤を1錠飲んだ時に、ずっと停滞していた体重がすとんっと1キロ簡単に落ちたのです。

この時に私は「下剤ってすごい!食べ過ぎても下剤を飲めば痩せるから大丈夫なんだ!」と、思ってしまったのです。最初は1錠だった下剤が2錠になり、2錠が4錠になり…最終的には1日に10錠の下剤を飲むようになっていました。

依存した理由② わかりやすい腹痛が起こる

便秘で苦しんでいた私は、便意を感じにくくなっていて、トイレのタイミングをよく逃していました。しかし、下剤を飲むとわかりやすい腹痛が起きます。

下剤によって起こる腹痛は、冷や汗をかくほどの激痛です。その激痛を、トイレのタイミングを教えてくれるありがたいものだと思い込んでいたのです。

依存した理由③ 安心感がある

それまで、便秘に効くと言われる納豆やヨーグルトを食べてもピクリともしなかったお腹が、下剤を飲めば次の日には必ずスッキリします。

「下剤を飲めば絶対に出る」

これは私にとって、ものすごく安心感のあるものだったのです。

下剤を飲み始めて起こった体の異変

下剤に依存していた私ですが、下剤を飲み続けているうちに体に異変が起こるようになりました。

体の異変① 寝ている時に足がつるようになった

夜中や明け方に足がつることが多くなりました。いわゆる、こむら返りです。

それまではこむら返りなんて、年に1回あるかないかだったのですが、下剤を飲み始めてからは週に2~3回、「痛い!」と叫んでしまうような、こむら返りを起こすようになったのです。

体の異変② むくみがひどくなった

下剤を飲むことによって、お腹はスッキリし体重は減っているはずなのに、顔や足がパンパンにむくみはじめました。

食事も塩分の高いものは控えるようにし、常温のお水などもこまめに摂っていたのですが、むくみは解消されるどころか、どんどんひどくなっていったのです。

体の異変③ 大量のニキビができた

それまでの私は、あまり肌荒れに悩まされたことがなく、生理前や寝不足が続いた時などに1つ、2つポツンとニキビができるくらいでした。

しかし、下剤を飲み始めてから、今までにできたことがないような、赤く腫れて膿をもったニキビがあごに大量にできるようになったのです。スキンケアを念入りに行っても、ビタミンCのサプリを飲んでも、このニキビは治りませんでした。

下剤の副作用とは?

体の異変を感じた私は、すぐにこれが下剤によるものだとわかりました。なぜなら、これらの異変は下剤を飲む前は全くなかったからです。

下剤を飲むことに危機感を持った私は、インターネットや本などで下剤の副作用を調べました。

下剤によって起こる可能性のある副作用

  • 体に必要な水分や塩分まで排出してしまい、脱水症状になる
  • 電解質のバランスが崩れてしまい、目まいやダルさなどを感じやすくなる
  • 腸のぜん動運動が起こりにくくなり、腸閉塞になる可能性がある
  • 下剤の強い成分で、胃や腸が荒れ、肌荒れなどが起きる

色々と調べると、上記のような副作用が下剤によって起こる可能性があることがわかったのです。

Webサイトや本に多く書かれていたことは「下剤の長期使用は避ける」というものでした。下剤をすばらしい薬と思い込んでいた私は、やっと目が覚め、下剤依存から抜け出そうと思ったのです。

下剤依存から抜け出すための手順

一気に下剤を止める→お腹が苦しい→また下剤に手を出す…この悪循環にだけは陥りたくなかったので、段階を踏んで下剤依存から抜け出すことにしました。

手順① 量を減らす

まず最初に行ったのは、下剤の量を減らすことからでした。それまでは朝に5錠・寝る前に5錠飲んでいた下剤を、朝5錠・寝る前2錠に減らしました。

寝る前の下剤を減らしたのは、夜中に起こる腹痛や、こむら返りを予防するためでもありました。

手順② 体重計に乗らない

私にとって下剤を減らす・止める上で怖かったことは、体重が増えることでした。下剤を飲んでお腹がスッキリした後に体重計に乗り、減った数値を見て安心している限り、下剤を止めることはできないと思いました。

私は下剤を減らし始めたと同時に、体重計に乗るのも止めました。

手順③ 運動を取り入れる

それまでの私は、下剤によって起こる腹痛や便意が怖くて、常にトイレが近くにある場所でないと落ち着けない状態でした。

しかし、下剤を徐々に減らしていくと、冷や汗をかくような腹痛や便意をもよおすことが減ってきたので、適度な運動を生活の中に取り入れました。

運動することによって、腸のぜん動運動を少しでも活発にしようと、週に3~4日家の周りを1時間ほど歩きました。

手順④ 食生活を和食中心にする

下剤で傷みきった腸内環境を回復させ、自然な排便を取り戻すためには、規則正しい食生活が大切だと知り、和食中心の食事を3食しっかり摂ることを心掛けました。

ベースは小さいおにぎりと具沢山の味噌汁でしたが、徐々にお魚や野菜のお浸しをつけたりと、メニュー数を増やしていきました。

時間をかけて、このような手順を踏んでいきました。半年くらいで、減らしていた下剤をキレイに止めることができたのですが、しばらくお腹がスッキリしない日々が続きました。

何度も、下剤を飲んでスッキリしたい!と思いました。しかし、辛抱強く生活習慣や食生活を改善していき、約1年ほど経ったころでしょうか。やっと自然な便意を感じるようになったのです。

下剤をやめて自然な便意を感じるようになってからは、足がつることもなくなりましたし、肌もキレイになりました。そしてパンパンにむくんでいた顔や足もスッキリし、会う人からは「あれ、痩せた?」と言われることが多くなったのです。

下剤はダイエット薬ではない!依存性や副作用をしっかり知ろう

私が下剤を飲んでいた期間は、約2年ほど。便秘の時にだけ…という気持ちで飲み始めた下剤に、いつの間にか依存していました。

下剤がなければご飯も食べられませんでしたし、下剤がなければ怖くてパニック状態になることもありました。それだけ私は、下剤に依存していたのです。

下剤を飲むと、一時的に体重は減りますが、それは体に必要な水分や塩分、その他の栄養分まで排出してしまっているだけです。ダイエットとは、適度な食事制限と運動によって体の脂肪を減らすことであり、必要なものまでを減らすことではありません。

下剤の依存性や副作用をしっかり知り、安易な気持ちで下剤に手を出さないよう気をつけましょう。