食事でできる認知症予防
第9回 自分でできる認知症予防の食事のコツ
第9回目:果物で認知症予防
~Berry(ベリー)を食べればベリーグッド!~
こんにちは、河口八重子です。今回は9回目。
毎回、認知症予防に効果のある食材を使って特別メニューでお伝えします。
【Berry(ベリー)を食べればベリーグッド!】
秋は行楽シーズンでもあり、野山にでかける機会も増えますね。幼少期に、草むらで野イチゴをちょいと摘んで頬張ったことはありませんか。なんとも甘酸っぱいおいしさは忘れられない記憶では。
みなさんは子どもの頃に野や山、庭や近所にあった果物を覚えていますか。
子どもの頃にどんな果物を食べていましたか。
想い出の果物はありますか。
野生の果物は品種改良されずに同じ味わいですから、それを一口食べるとタイムカプセルのように時間が巻き戻り、昔の記憶が一瞬のうちによみがえる話を聞いたことありませんか。
私は先日、ノルウェーで食育活動をしている男性から、認知症の女性が野イチゴを一口食べたとたんに思い出話を急にし始めて周囲を驚かせたというエピソードを聞きました。また、京都の管理栄養士の知人からも同様の話を聞きました。味わう時の五感で、特に匂い(嗅覚)は記憶と強く結びついていることがわかっています。野生のベリーには不思議なパワーがあり、目には見えない強くたくましい生命力がつまっているのでしょうね。
欧米では家族や仲の良い友だちと近くの森や公園でベリーやりんごを摘んで自家製ジャムを作ったりタルトやパイなどをこしらえて楽しんだりする暮らしがあります。北欧の国であるフィンランドやスウェーデン、ノルウェーではベリーを使って保育園児を対象にした味の教育をしています。みなさんも目を閉じてじっくり五感で味わってみてください。色、匂い、食感、音、そして味は?五感を使うと脳が活性化します。何か思い出すものがありますか。何を感じますか。
さて果物ですが、ジュースや果汁ではなくぜひ「生の果物」を選ぶことをおすすめします。今の時期は何が出回っているのかな、どれがいいかな。おいしそうな匂いがするかな。
自分の脳を使って考えながら、自分の足を使って市場を歩き回る。食べるときは手先を使って洗ったり切ったり。認知症予防にジュースより生の果物を食べることがどれほど効果的かわかりますね。ジュースを飲むのとは大違いです!
秋の時期はりんごが旬。昔からある小ぶりの野生りんごは何とも言えない甘酸おいしさがあります。手のひらサイズでちょうど良いサイズ。皮に含まれるケルセチンは抗酸化作用、抗炎症作用がありますので皮ごとガブリ!
【ベリーの種類】
日本ではブルーベリーが人気ですが、ベリー類にはラズベリー、クランベリー、グーズベリー、ブラックベリー、コケモモなど種類は豊富。北海道で採れるハスカップもありますね。
認知症を予防するために効果的な食事スタイルについてはこれまでも研究が行われていますが、「マインド ダイエット」は、ほどほどに守っていても効果を得られるのがポイント。また、糖尿病や肥満を予防・改善するための食事療法と共通する部分が多いのもなるほどと納得です。
医学誌「アルツハイマー病と認知症」に発表された研究で、「マインド ダイエット」を実行した人では、アルツハイマー病の発症リスクが50%以上減少することが明らかに、さらにほどほどに実行した人でも発症リスクを40%近く減少しました。
アルツハイマー病は、「アミロイドβ」という毒性の高いタンパク質が脳に蓄積し、神経細胞が障害を受け、神経細胞が死んでいくことで引き起こされると考えられていますが、何を食べたらいいというのではなく食習慣を含めた生活スタイルが重要な要因なのです。
「マインド ダイエット」は、米ラッシュ大学の栄養疫学部が開発した食事スタイルで、実は健康的な食事として知られている2つの食事スタイル(地中海食*、DASH食**)のハイブリッドなのです。「地中海食とDASH食による神経変性を遅延させるための介入」(Mediterranean-DASH Intervention for Neurodegenerative Delay)の頭文字をとって「マインド」(MIND)と名付けられました。
*「地中海食」:肥満やメタボの予防効果がある食事スタイル。野菜・果物・豆類などの植物性食品と、地中海地域の特産のオリーブオイル、新鮮な魚介類などを組み合わせた食事。
**「DASH食」:高血圧の予防・改善のために開発された食事スタイル。玄米や全粒パンなどの全粒穀物や、低脂肪の肉や乳製品、ナッツや豆類などを組み合わせた食事。
「マインド ダイエット」で積極的にとりたい10種類の食品は
・ 葉野菜類(キャベツ・ホウレンソウ・レタス・ケール・コマツナ・ハクサイなど)
・ 根菜類などその他の野菜(ニンジン・トマト・ブロッコリー・カブ・ゴボウなど)
・ 豆類(大豆・インゲン・グリーンピースなど)
・ 全粒穀物(小麦の全粒粉や玄米など)
・ 不飽和脂肪酸の多い植物オイル(オリーブオイルなど)
・ 魚(マグロ、カツオ、サーモン、サバなど)
・ チキン(脂肪の多い皮の部分を取り除く)
・ ナッツ類(クルミ・アーモンド・ピスタチオなど)
・ ベリー
・ 適度な量のワイン
このうち、ベリーは果物なかで唯一取り上げられており、アントシアニンを中心としたポリフェノールやビタミンCなどが豊富に含まれ、動脈硬化・がん・老化・免疫機能の低下などを引き起こす活性酸素を抑える抗酸化作用があるとされています。
しかし、果物はいつもベリーという食べ方が良いということではありません。ベリーも食べつつ、旬の果物もいろいろと楽しみながら食べるということが重要です。
反対になるべく控えた方が良い5種類の食品は
・ 赤身肉(牛肉や豚肉、加工品であるソーセージやハムやサラミ)
・ バター・マーガリン
・ チーズ
・ ペストリーやケーキ、お菓子
・ 油で揚げたファストフード
★以下のスコアで点数を確認してみましょう。15点満点ですが、合計が8.5点は優。7点以上あれば合格。6.5点以下の方はこの機会に食生活を見直してみて。
【マインド ダイエットの食品構成と得点表】
というわけで今回は 朝食に週2回 「ベリーハニーヨーグルト」 を紹介します。
10月の献立:のせるだけ!ベリーハニーヨーグルト~
<材料 (各2人分)>
- プレーンヨーグルト
- 80g(普通サイズのプレーンヨーグルト1/5パック)
- ベリー
- 8粒くらい (ブルーベリーやラズベリー、カシスなど)
- はちみつ
- 小さじ1/2
作り方
① プレーンヨーグルトを器に盛ります。
② ベリーを8粒くらいのせます。
③ はちみつを小さじ半分ほどまわしかけて、できあがり。
【わたしのワンポイント】
●【材料えらび】:数種類のベリーのせて色鮮やかに。旬の果物もプラスして。
●【保存】:ベリー類はもちろん、ほとんどの果物は冷凍できます。出回る時期にそのまま冷凍。ブドウなどは房から実をはずしてから保存袋に。食べたいときにコロンと取り出せてシャーベットのように食べられます。
●【食べ方】:夕食後や間食時に、デザート感覚でいただきたいときはバニラアイスを大さじ2~3杯添えます。ヨーグルトと一緒ならヘルシーで満足、&おいしい!
| 健康度 | ★★★ | |
|---|---|---|
| おいしさ度 | ★★★ | |
| 簡単度 | ★★★ |
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