2011年04月26日

 Jリーグが、帰ってきました。

チャリティーマッチやACLがありましたが、やはり週末にはJリーグが無いと。

試合が無いので、サッカーを取り上げるコーナーは少なく、野球ばかり。

サッカーの話題は、ヨーロッパで活躍する、日本人選手のこと。

私自身は、休日は終日スクールなので、なかなか観戦には行けません。

それでも、Jリーグのことが、話題に上がってこないのは、寂しいものです。

東北、北関東のチームは、まだ不便があるようですが、この日常が続いて欲しいですよね。







 ヨーロッパチャンピオンズリーグもファイナル4と、佳境を迎えています。

すると、試合前には当たり前のように、このようなニュースが流れます。

「主力選手を温存し、リーグ戦に臨んだ。」

ベテランの選手、勤続し続け疲労がたまっている選手、ケガのおそれがある選手。

主に、彼らがリーグ戦の先発を回避します。

1週間に何回もピークを作るのは、難しく、疲労が抜けないおそれがあります。

シーズンの終盤になれば、その傾向は、さらに高まります。

ここで、選手を入れ替える、ターンオーバー制を導入するのです。









 このターンオーバー制は、欧州や、南米では当たり前の見慣れた光景です。

私がこれを目にしたのは、20年ほど前の、ACミランでした。

2チーム分の戦力を用意し、カップ戦と、リーグ戦は別のチームで戦う。

もちろん、中には替えの効かない選手もいます。

大事な試合が続けば、ターンオーバーをしている場合ではなくなる場合も見られました。

選手によっては、スタメンを外された!と考えてしまう選手がいた。

それが、チーム内の不協和音になった、などという記事も記憶にあります。

彼らにとっても、ターンオーバーは聞き慣れない言葉だったのではないでしょうか。







 セミファイナルを前にし、4チームの全てが、ターンオーバー制を導入しています。

各チームのオフィシャルサイトを調べてみると、明らかになりました。

マンチェスターユナイテッドは、4~5人を温存。

(エバートンに、1-0で辛勝。)

シャルケは、内田を含む5人の選手を休ませました。

(カイザースラウテルンに0-1で敗戦。)

バルセロナはスタメンから主力5人を外し、休ませました。

(後半から、ビジャやメッシを投入し、オサスナに2-0で勝利。)

レアルマドリーは、4~7人を外しました。

(アウェイで、強豪バレンシア相手の試合にも関わらず、しかも結果は、6-3で勝利。)







 このクラブの方針を、サポーターや、スポンサーはどのように受け取るのでしょうか?

スタジアムに足を運んだのに!

テレビを楽しみにしていたのに!

お目当ての選手が出ていないとは、俺たちに対する裏切りだ!!

このように、憤慨しているのでしょうか?

少なくとも、スペインとドイツのサポーターからは、ブーイングは聞こえませんでした。

(ブンデスリーガは、視聴出来ないのです、すみません。)

選手だって人間なのだから、疲れるに決まっている。

それよりも、大事な一番にパワーを残しておいてくれれば構わない。

そのような共通理解が、すでにあるのではないでしょうか。








 日本では、ベストメンバー規定と呼ばれるものがあります。

Jリーグで、あからさまにメンバーを落としてはならない。

最強のチームによる試合参加、なるもので、最強のチームで臨まなければならない。

当該試合直前のリーグ戦5試合の内,

1試合以上先発メンバーとして出場した選手を6人以上含まなければならない、とあります。

時のチェアマンが、さらに厳しい運営を求めていたこともありました。

Jリーグでも、カップ戦の影響で、ターンオーバーを用いるチームがあったからです。






 チェアマンは怒っていましたが、サポーターは怒っていませんでした。

大人の事情は分かるけど、俺たちも馬鹿じゃないよ、とメッセージを発していました。

私はそれよりも、ベストメンバーではない!と言われた選手が、怒るべきではないかと感じます。

プロとして、クラブと契約するのは、試合に出て、ピッチで活躍するため。

その価値があるから、選手としてプロ契約を結び、お金をもらっている。

普段出れていない選手なら、アピールの場ととらえ、燃えていたはずです。

チャンスさえもらえれば、結果は出すぞ、ぐらいの気概や自信は、誰もが持っているものです。

それが、プロです。

チェアマンや偉いさんは、選手の気持ちが分からないのでしょうか。




 野球のピッチャーが、登板した後は、何日か休んでいます。

中4日や、中6日などと言ってますよね。

ピッチャーが休んだからといって、ベストメンバーではないと怒る人間はいないですよね。

野手も、疲れが溜まれば、遠征メンバーから外すようなこともあるようです。

これも、一年の長いシーズンを乗り切るための、戦略ですよね。

疲れた選手は、休養が必要なのは、当たり前。

無理に起用して選手が壊れてしまったら、それこそコーチ陣は能力を疑われます。

医療スタッフの能力もまた、同じように疑われるでしょう。

選手のケガや疲れを、見抜けなかったのか!?と。








 


 ターンオーバーをしたからといって、全てが上手く行くわけではありません。

シャルケのように、敗れてしまったら、チームの雰囲気は決して良くないはずです。

また、体力が回復しても、休むことで、感覚が鈍ることも考えられます。

そこまでは行かなくても、気が緩みすぎるおそれがあるのです。

疲れていても、いい緊張感を持ち続けたほうが、調子のいい選手もいるのです。

もちろん、ケガや疲労を抱えている選手は、ありがたかったのでしょう。

つまり、休みたかった選手、休みたくなかった選手もいるはずなのです。

ターンオーバーすれば丸く収まるというほど、単純なものでは無いはずです。







 

 クラブやチームも、企業だと想定すれば、当然の行動です。

経営資源である、ヒト。

投資効率を考え、経営資源を的確に投下するのは、企業として当たり前。

効率を考えず、全てに全力を尽くすのは、プロの仕事ではありません。

いい負け方も、計算の内に入っていないと、経営戦略としては片手落ちになってしまう。

逆に、全ての市場で、勝ち続けることは、市場経済においてあり得るのでしょうか?

人・モノ・金・情報の効果的な配分が、経営陣の大きな仕事でしょう。







 ターンオーバーをすると、勝てないかもしれない。

スポンサーやサポーターに見限られるかもしれない。

ターンオーバーをしないと、選手が壊れるかもしれない。

スポンサーやサポーターに離れられたとしても、タイトル狙いに行くのか?
(ターンオーバーを肯定し、活用する)

それとも、タイトルは欲しいものの、サポーターやスポンサーとの関係を大切にするのか?
(ターンオーバーを否定し、入れ替えを行わない)

成功するも失敗するも、自らの責任。

全て、クラブがプロとして決断を下しているのです。



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