英語の形容詞の正しい使い方を知りたくありませんか?
形容詞は英語や英会話の習得には絶対に欠かせない文法の1つです。
一言でいうと、「形容詞とは名詞を修飾する言葉」です。修飾とはある言葉を、限定したり、説明したりすることです。
英語を聞いたり、実際に使うとあちらこちらに出てきます。形容詞を使わずに、英語でコミュニケーションをすることは不可能です。
しかし、形容詞は使い方を理解すると難しくありません。
【目次】
0.英語の形容詞の使い方
英語の形容詞の使い方は2つあります。
名詞の意味を限定する形容詞の使い方と、名詞を説明する形容詞の使い方です。
形容詞をどこに配置するかで意味が変わります。
“形容詞の2つ用法”
- 名詞の前に配置すると名詞を限定する形容詞となり、これを形容詞の限定用法(attributive use)といいます。
- 名詞の後に配置すると、名詞を説明する形容詞となり、これを叙述用法(predicative use)といいます。この叙述用法の場合、名詞と形容詞の間に動詞が入ります。
1.形容詞の限定用法(attributive use)
【形容詞+名詞】で名詞の前に形容詞を配置して、名詞の意味を限定します。
例えば、名詞が「cat(猫)」ならば、形容詞を前に配置することでどんな「cat」を指しているのか限定することができます。
形容詞+名詞(cat)の例は下記となります。
- white(白い) → a white cat
- cute (かわいい) → a cute cat
- young(若い) → a young cat
このように名詞(cat)の前に形容詞を置くと、どんな名詞の「猫」が限定されます。
1-1.形容詞を重ねて修飾する
名詞の前に形容詞を配置する場合、1つ以上の言葉を重ねて配置することができます。
形容詞を重ねる場合、ただ重ねればいいわけではなく、だいたいの順番が決まっています。
厳密に毎回この順番になるわけではありませんが、この順番に並べると自然な英語に聞こえることが多いです。順番を押さえておきましょう。
下記がその順序となります。
- 限定詞(determiner)・・・a, my, this, first
- 意見・感想・評価 (opinion)・・・lovely, beautiful
- 大きさ(size) ・・・big, small, tall
- 新しさ・古さ(age)・・・young, old, new
- 形(shape)・・・triangular, square
- 色(color)・・・blue, white, yellow, black
- 所属(origin)・・・Japanese, European, Buddhist, Christian
- 素材(materials)・・・silk, cotton, leather
複数の形容詞を重ねた例文を確認してみましょう。
- a beautiful young Spanish woman (一人の美しく若いスペイン人の女性)※限定詞(a)→評価(beautiful)→新しさ(young)→所属(Spanish)→名詞(woman)の順序になっています。
- my small white dog (私の小さくて白い犬)※限定詞(my)→大きさ(small)→色(white)→名詞(dog)の順序です。
限定詞の後は、名詞の位置に遠いほうから主観的な単語で、その次に客観的な事実を並べます。本質に近い物、物質的な要素が名詞の近くに配置されるという原則があります。
最後から2番目の所属(国籍や宗教など)はよっぽどのことがない限り、一生変化せず固定されたもので客観的です。そして、最後に配置される素材のシルクや綿、皮などは名詞としても使える物質的な要素がつよい形容詞です。
1-2.数詞と形容詞
数詞とは1とか10とかの数字であり、それらを形容詞として用いる場合はハイフン(-)を使います。
その場合、hourやyearなど時間の経過を表わす単語には通常つく複数形の「s」をつけません。
年齢や年数を表わす場合「year」を用い複数年の場合「years」ですが、これを形容詞的に使用する場合は「s」を除きます。
下記がその例となります。
- 17-year-old son (17歳の息子)
- 5-year-contruct (5年契約)
2.形容詞の叙述用法(predicative use)
形容詞の性質を説明する場合は、名詞の後ろ側に形容詞を配置しまが、動詞が必要な場合と不要な場合があります。
2-1.be動詞が必要な形容詞の叙述用法
叙述用法の場合、名詞と形容詞の間に動詞が入り、動詞の補語の働きをする言葉になります。
下記が動詞が必要な場合の例文となります。
例文その1.She is beautiful. (彼女は美しいです。)
しかし、叙述的用法では形容詞だけを重ねて使うことができません。限定的用法のようにただ重ねるのではなく、「and」や「but」など接続詞を用います。
例文その2.He is cool and kind. (彼はかっこよくて親切です。)
2-2.be動詞を使わない形容詞の叙述用法
be動詞を使わず、名詞の後に配置して名詞に説明を加えることがあります。
どのような時に、使われるのか3つのパターンを見てみましょう。
2-2-1.形容詞の直前にくる名詞が「something」「somebody」などの場合
そのような場合は、形容詞を後に配置します。
例文:I want to drink something cold. /私は何か冷たい物が飲みたいです。※「cold」が形容詞です。
2-2-2.all, any, every, noから始まる名詞と形容詞の場合
この場合も、形容詞を後に配置します。
例文:There is no room available for tonight. /今夜は可能な部屋はありません。(今夜は全て満室です)※「available」が形容詞です。
2-2-3.形容詞を数量の後ろに付ける場合
数量を表す名詞の後ろに形容詞を付けて大きさ、量、長さを示す場合があります。
例:3.5 centimeters long(長さ3.5センチ)や100 meters high(高さ100メートル)※「long」と「high」が形容詞です。
3.どの形容詞をどの用法に使うのか?
形容詞には限定用法のみに使えるもの、叙述的用法に使えるもの、どちらでも使えるものなどそれぞれ分かれています。
3-1.限定的用法のみの形容詞
限定的な意味に特化した形容詞は限定的用法のみで使われます。
つまり、「形容詞+名詞」の形に限定されている形容詞です。
その中でもいくつかのパターンがありますので、形容詞の例をそれぞれ見てみましょう。
3-1-1.名詞の意味を強める形容詞
下記が口語や文語でも使われる形容詞です。
- only 「唯一の」
- mere「ほんの」
- sheer 「全くの」
3-1-2.「主な」「主要な」と限定する形容詞
下記が主な一例です。
- main 「主な」
- chief 「主な」
- prime 「主要な、第1の」
3-1-3.語尾に-erがつく形容詞
日常会話でも頻繁に使われる形容詞の代表的な例です。
- elder 「年上の」
- inner 「内側の」
- outer 「外側の」
- former 「前者の」
- latter 「後者の」
- upper 「上の」
3-1-4.語尾に-enがつく形容詞
受け身のような形で使われる形容詞です。
- wooden 「木でできた」
- woolen 「毛織りの」
- broken 「壊れた、破れた、砕けた、破産した」
3-1-5.語尾に-lyがついて時間の間隔を表わす形容詞
副詞のようにみえますが、形容詞として使われます。
- hourly 「1時間ごとの」
- daily 「毎日の、日刊の」
- weekly 「毎週の、週刊の」
- monthly 「月ごとの、月間の」
3-1-6.上記のどれにも当てはまらない限定用法のみの形容詞
- medical 「医学の、医療の」
- financial 「財政(上)の、金融の」
- previous「前の、以前の」
3-2.叙述用法のみの形容詞
状態を説明することに特化している形容詞は叙述用法に用いられ、名詞より後に配置します。
下記が形容詞の例となります。
- alone 「ひとりで(いる)」
- afraid 「恐れて(いる)」
- ashamed 「恥じて(いる)」
- asleep 「眠って(いる)」
- awake 「目をさまして(いる)」
例文:She was fast asleep last night. /彼女は昨夜ぐっすり眠っていた。
しかし、「asleep」を限定用法で用いたい場合は「sleeping」を使って、sleeping girl(眠っている女の子)として、形が変わります。
3-3.限定用法と叙述用法で意味が変わる形容詞
限定的用法と叙述的用法の両方で使えるけれど、それぞれ意味が変わってくる形容詞があります。
3-3-1.「certain」の場合
- 【限定用法】「ある~」「(ある)一定の」 ※例:a certain person → とある人
- 【叙述用法】「確かだ」「確信して」 ※例:I’m certain ~. → 私は~だと確信している。私は確実に~した。
3-3-2.「present」の場合
- 【限定用法】「現在の~」「今の~」「当面の」 ※例:my present address → 私の現住所
- 【叙述用法】「出席して」「居合わせて」 ※例:Many people were present at the ceremony. → 多くの人がセレモニーに出席していた。
ここで紹介した他にも「able」「late」「ill」など、用法によって変化する形容詞がありますが、どの用法に使えるかは、辞書で確認することができます。
限定用法の場合(限定用法)は、「attributive use」の頭文字をとって【A】などと書かれています。叙述的用法のみに使う形容詞は(叙述用法)、「predicative use」の頭文字【P】などのマークが記載されていることが多いです。
4.英語の形容詞の語形
英語の形容詞はsmallやlargeなどのように、元から形容詞の意味を持つ単語と、名詞や動詞に接尾辞をつけて形容詞となるものがあります。
特に、接尾辞がつく形容詞については、形容詞特有の接尾辞があるので、覚えておくと、長文リーディングなどで出てきた時に、名詞や動詞の意味を知っていれば、その形容詞形だと判断することができます。
4-1.接尾辞(suffix)がつく形容詞
名詞に接尾辞をつけることで形容詞となるものが多くあります。
4-2.形容詞+ly
名詞ではなく、形容詞に「ly」をつけることで形容詞の意味を少し弱めた形容詞になる場合がある。
通常、形容詞に「ly」をつけると副詞になるので要注意です。
4-3.語尾で意味が変わる形容詞
「childish」=「こどもっぽい」と「childlike」=「子供のように純粋な」のように、同じ単語から派生していても、語尾で全く意味が変わる場合もあります。
5.形容詞以外の単語も形容詞として活用する
形容詞以外の言葉でも、使い方によっては形容詞としての役割を果たします。
名詞、動詞、副詞を形容詞として用いる方法をご紹介します。
5-1.名詞の形容詞的用法
名詞を形容詞として使うこともできます。
名詞の前に、形容詞としての役割がある名詞を配置して、名詞を2つ連続させることで前の名詞で後の名詞を限定する形容詞的用法となります。
「名詞」(形容詞の役割)+「名詞」の例は下記となります。
- chicken soup(チキンスープ)
- leather shoes(皮靴)
- customer service(顧客サービス)
例えば、「chicken soup」ではスープを「チキン」という言葉で限定しています。
ここで注意したいのは、全ての名詞が配置によって名詞に変わるわけではなく、形容詞として使えるパターンは限られているということです。
5-2.動詞の形容詞的用法
動詞も形容詞として用いることがあります。
動詞の現在分詞と過去分詞を形容詞として使うことができます。これを「分詞の形容詞的用法」といいます。
5-2-1.現在分詞の用法
現在分詞である「動詞のing形」を名詞の前に配置すると「~している○○」(○○の部分は名詞)という名詞を限定する形容詞として使うことができます。
現在分詞の形容詞的用法の例は下記となります。
- walk + man → walking man(歩いている人)
- run + dog → running dog(走っている犬)
このように、名詞の前に現在分詞を配置することで名詞を限定して、どのような物(または人)なのかを説明します。
しかし、現在分詞に場所など+αでさらに詳細が加わる場合は、名詞の後に現在分詞と+αの部分を配置します。
現在分詞+αの例は、「a dog running in the park. /公園を走っている犬」などです。
5-2-2.過去分詞の用法
現在分詞と同じように動詞の過去分詞形も形容詞として使うことができます。
受動態(受け身)の過去分詞を名詞の前に配置すると「~された○○」(○○の部分は名詞)という名詞を限定する形容詞として使うことができます。
過去分詞の例は下記となります。
- cook → cooked(料理された)
- paint → painted(塗られた)
- give → given(与えられた)
- break → broken(壊れた)
- write → written(書かれた)
過去分詞も現在分詞同様、1語で形容詞として使う場合は名詞の前に配置します。
過去分詞+名詞の例は下記となります。
- a boiled egg (ゆでられた卵 → ゆで卵)
- spoken English (話された英語 → 口語英語)
- a written test (書かれた英語 → 筆記試験)
受動形の過去分詞は「~された」と訳するのが本来の形ですが、形容詞として用いた場合は上記の例のように、意訳する場合が多いです。
また、過去分詞と+αで誰によって「~された」かなどより詳しく書く場合は、現在分詞と同様に名詞の後ろに配置します。
名詞+動詞の過去分詞+αの例は、「the novel written by ○○ (○○によって書かれた小説)」などがあります。
5-3.形容詞の現在分詞と過去分詞の使い分け
「動詞の~ing形」と「過去分詞形」は感情を表わす形容詞として使われることが多いです。
どちらも似た意味に見えるのですが、どちらを使うかによって感情の対象が全く違います。
現在分詞と過去分詞の違いが次です。
- 「動詞の原形+~ing」→ 感情の原因となる物や人
- 「動詞の過去分詞形」→ 感情が起きた人、起こされた人
この違いは大きな違いです。
この違いで、英語初心者がよく間違えてしまうのが、「boring」と「bored」です。どちらも「退屈だ」という意味ですが、使い方を間違えると大変です!
それでは問題です。
「私は退屈です」と言いたい場合どちらが正しいでしょうか。
- I’m boring.
- I’m bored.
正しいのは2の「I’m bored.」です。1は、「私はつまらない人間です。」という意味になってしまいます。
「boring」を使う場合は、何がつまらなくさせたのかその原因となる物や人を表現します。
boringを使った例は、「The TV program is boring. /このテレビ番組はつまらない。」などがあります。
他にも、excitingとexcited、surprisingとsurprisedなどもあります。
よって、現在分詞と過去分詞の使い方は下記となります。
- 原因を表わすなら「動詞+ing」
- 人の状態を表わすなら「動詞の過去分詞形」
5-4.副詞を形容詞として用いる
副詞をそのまま形を変えずに形容詞として用いる場合があります。名詞の前に配置します。
副詞(down)使った例は、「the down train → 下り電車」などがあります。
まとめ:形容詞は用法を押さえれば大丈夫
形容詞は、英語を学ぶ上で欠かせないものですが、2つの用法と配置する位置をしっかり覚えれば形容詞の基本はバッチリです。あまり勉強として深く考えずに、ここでご紹介した例などを参考に、テキストなどの英文を見て形容詞にちょっと注目して下さい。
英語や英会話の上達、またTOEICなどの試験にも役立つとても大切な役割を担っているのが形容詞です。