前の記事「食料の自給率を2倍にする方法」で小食の効用、つまり食事を減らすほうが健康に良いことが広く知られてくるこにより、結果的に食料の自給率が上がるのではないかといったことを書きました。
その小食の効用として、あまり使われていない腸の機能についてお話ししましたが、今日はそのへんをもう少し掘り下げます。
私が「腸を健康にする、腸から健康になる」と言って快腸コース(腸マッサージのコース)を作ったのも腸を掃除する健康食品を好んでいるのも便秘を研究することも、ある学説がきっかけになっています。
それが「腸造血説」で包括的には「千島学説」といいます。
腸造血説は生物学者の千島喜久男博士という、私としてはノーベル賞ものの学者だと思っているのですが、その千島喜久男博士が提唱された「千島学説」の根幹部分です。
今回は、千島学説の紹介と、私の言う空腹の生理、そして腸のデトックスと言うあたりをお話しします。
腸で血液(赤血球)が作られる
通常の医学では、赤血球は骨髄で造られることになっていますが、造血に役立つほど多くの骨髄は大きな骨にしかありません。
人間では太ももの骨、骨盤、二の腕の骨などになるのですが、戦時中、不幸にも両手両足を失った方がおられ、もし骨髄で造血しているのなら強度の貧血が起きておかしくないのですが、そうした方でも貧血は起こりませんでした。
またカエルは太ももの骨が大きく、その骨髄で造血していることになっていますが、ではオタマジャクシはどこで造血しているのか?
ミミズも切れば赤い血が出ますが、骨のないミミズはどこで造血しているのか?
現在の医学が説明するように骨髄で造血するとなると、疑問点が膨らんできます。
千島学説では、腸で赤血球が造られるということを顕微鏡写真でとらえ論理的に説明しています。
千島学説のホームページがありますので、(*1)後で参考にしてください。
前に書きました「新医学宣言」のイベントでも千島博士と同じように腸による造血を提唱されている森下敬一博士のビデオメッセージが流されましたが、登壇されている先生方も、話を聞きにこられている方々もほとんどの方が、腸での造血を支持していると思います。
今の西洋医学に毒されず、平易に健康を研究すれば腸での造血という説に分がるということを認めるようになるのではないかと思います。
千島学説は、腸で赤血球が造られ、その赤血球が各体の組織に行き体細胞になるという説で、ガンをはじめ多くの病気は血液の汚れに起因してるとしています。
癌細胞は汚れの結果赤血球がガン細胞に変化するものですし、ウィルスや病原菌は血液の汚れの結果発生するものだとしています。
ですから、病気を治すということは血液をきれいにすることで、血液は腸で、食べたものをもとに造られるのですから、食べ物を正すことが病気の治癒に繋がるということになります。
また、「赤血球と各種細胞や組織との間の可逆的分化説」といい、ある条件の下では体細胞の組織から赤血球に可逆的分化するとも説いています。
空腹の生理
さて、前の記事でお話しました、満腹の生理、空腹の生理の話ですが、胃や腸の中に食べた物がある時、腸(身体)は栄養を吸収する働きをし、胃や腸が空っぽの時、腸(身体)は身体のいらないものを捨てる働きをすると簡単にお話しました。
これは、千島学説でいうと「赤血球と各種細胞や組織との間の可逆的分化説」の簡便化、あるいは発展系ということになります。
この満腹の生理、空腹の生理というのは、空腹と満腹の状態が健康に与える影響を説明するさいに分かりやすいので私が考え、使っている言葉ですが下の図を見て下さい。
人体が栄養を吸収する様子を、腸を中心にデフォルメしてあります。ピンク色のドーナツ型の部分が身体の組織細胞で、中央の空洞が腸です。
左側の満腹の状態では、栄養が矢印のように腸から身体の細胞へと取り込まれます。
反対に右の空腹の状態では、体細胞のいらないものが壊され腸の中に捨てられます、この途中段階で体細胞が赤血球に変わる(可逆的分化)をするのですが、そこは割愛します。
ごくごく簡単に言うと、上の図のようなことがおこります。
インドのアーユルヴェーダに絶食をすると腸の中に身体の毒素が出るので、絶食の最中に緩下作用のあるハーブを服用して身体の悪いものを排除するというのがありますが、これも空腹の生理の応用になります。
日本でも断食中に緩下作用のあるものを飲むというのはあります。
昔から知恵として、断食をすると身体の悪いものが出てくる、しかも腸の中に出てくるという認識はあったようです。
この満腹の生理、空腹の生理でいうと、現代人は常に満腹の生理のみを使って生きています。
少しお腹がすくとすぐに何か食べてしまい、空腹を楽しむ、空腹の生理が働く時間を持つことをしていません。
この状態は、身体が悪いもの毒素を排泄するためにはとても不利な状態です。
人間の身体に限らず自然は波のようなリズムを刻んでいます、潮の満ち引き、昼と夜、活動と睡眠、息を吐いて吸ってなど、いろいろありますが私の言う、満腹の生理、空腹の生理は本来リズムを刻むべきものです。
身体は、1日の中で満腹の生理状態で過ごす時間と空腹の生理状態で過ごす時間を交互にリズムを刻んでいる方が健康維持に有利だと私は考えています。
現代生活では多くの方が、満腹の生理状態だけで、少しお腹がすくとすぐに食べてしまい空腹の生理状態で過ごす時間が足りていません。
断食ほど極端になると仕事や日常生活との両立が大変になったりしますが、1日の中で食べないでいる空腹の時間を作るのであれば、毎日の習慣にすることができます。
腸安心でデトックス(便秘解消だけではない腸安心)
山崎指圧では、腸安心という健康食品を扱っています。通常は便秘解消のツールとして使っていますが、実は空腹の生理を応用したデトックスにも使えます。
インドのアーユルヴェーダや日本でも断食中に緩下作用のあるものを用いるとお伝えしましたが、同様に空腹の生理状態を少し長めにとり、腸に身体の悪いものが排泄された段階で、腸安心(*2)で掃除することをお勧めしています。
一例として週末のデトックス・ミニ断食を紹介します。
金曜日の夕食を抜きます、水分はなるべく水か水に近いものを飲み、よく土曜日はお昼近くまで食事をせず(水分は摂ります)にいて腸安心を飲みます。
排便がありましたら、その後は普通に食事をする普段の生活に戻ります。
この原理は様々に応用できると思います。
1年に1度大きな断食をするよりも、週に1度、1日半程度の断食をしたり、1日のうちで空腹で過ごす時間を設けたりする方が実用的であるような気がします。
*1 千島学説のホームページ
*2 腸安心の説明