レチンAがよくわかる

レチンAは安心な医療薬であるのか?

レチンAはトレチノインを有効成分としており、トレチノインはビタミンA誘導体の一種です。トレチノインは元来、皮膚科におけるニキビ跡の治療目的に使用されていましたが、肌へのピーリング効果に着目され、シミ・シワなどの改善用途に使用されるようになりました。レチンAを使い始めると、数日程度で皮膚表面において角質の剥離が始まります。肌がぼろぼろと落ちていく感覚になりますが、それは古い角質が新しいものに生まれ変わっているためです。こうして新陳代謝を高め、皮膚の入れ替えを行なうことで、強力にシミやシワを取り除くことができるのです。
レチンAの有効成分トレチノインはビタミンA誘導体の一種で、同じビタミン誘導体であるレチノールに比べ100倍もの薬理作用があるとされています。本来はアメリカでニキビ治療薬として使われていましたが、強力な新陳代謝作用からシミ・しわを改善などにも使われています。
トレチノインによるのお肌への作用は、①塗布後、数日で古い角質を取り除く、②表皮の細胞の分裂を活発にし新しい皮膚を再生する、③皮脂の分泌を抑制する、④お肌の内部でコラーゲンを増やすと言う順に作用します。
レチンAクリームを顔に塗布したまま、12時間以上放置しないで下さい。また、妊婦や12歳以下の子供には使用しないでください。肌に刺激を与えるスクラブ、アルコール分の含まれている化粧品、脱毛剤等と併用しないで下さい。また口や目の周りは避けて下さい。レチンAクリームの使用中は肌が無防備な状態になっていますので、日中は高SPFの日焼け止めを使用して肌を守る必要があります。日光に敏感な方、湿疹のある方、日焼けしている方は医者に相談して下さい。
また、使用にあたっては、はじめからトレチノイン濃度の高いものを使うと肌への刺激が強すぎ、逆に肌にダメージを与えてしまう可能性があるので、濃度の低いものから使い始めることが勧められています。

そもそもレチンAって?

レチンAクリームは、ヤンセン・シラグ社から発売されています。アメリカではシワ、ニキビの治療薬としてFDA(アメリカ食品医薬品局)に認可されている医薬品で、非常に多くの患者に使用されています。しかしながら日本においては保険の治療薬として許可されていません。
レチンAは皮膚の新陳代謝を高め正常な状態にする働きがあります。皮膚細胞の核に直接作用して代謝を促進して、若い皮膚細胞の生成を促します。そして、表皮細胞のひとつひとつが水分を含み拡大します。その結果メラニン色素が分散してシミ、ソバカスが目立なくなります。コラーゲンの分泌も促進されるので、なめらかな肌が甦ります。

レチンAの有効成分はトレチノイン

レチンAクリームは0.025%と0.05%の2種類があります。「レチンAクリーム0.05%」は有効成分トレチノインを0.05%含み、内容量は20gです。「レチンAクリーム0.025%」は有効成分トレチノインを0.025%含み、内容量は10gです。はじめからトレチノイン濃度の高いものを使うと肌への刺激が強すぎ、逆に肌にダメージを与えてしまう可能性があるので、濃度の低いものから使い始めることが勧められています。
レチンAの有効成分トレチノインはビタミンA誘導体の一種で、レチノイド(ビタミンAの誘導体の総称)は日本においてレチノイド外用薬として厚生労働省への承認申請が行われていないため、未承認医薬品(未承認薬)です。

レチンAの効果・効能のメカニズム

レチンAはピーリング効果でシミ・そばかす・ニキビの跡や小ジワを改善します。トレチノイン酸が肌深くに浸透しコラーゲンを刺激し、角質層がはがれて新しい表皮細胞が表面に出てきます。顔全体に塗り、古い角質を取り除くピーリング剤としての効果、気になるシミのみを取り除く効果、ニキビ跡を取り除く効果、シワを薄くする効果があります。
レチノイド(ビタミンAの誘導体の総称)は生体内では形態形成制御作用、細胞の分化増殖制御などの作用を持っています。ビタミンA誘導体の一種のレチノインはビタミンAのカルボン酸誘導体で、トレチノイン、9シスレチノイン酸、13シスレチノイン酸などいくつかの立体異性体が存在します。レチンAの有効成分のトレチノインは核内受容体の一つであるレチノイン酸受容体(RAR)の天然リガンドとして、生体内におけるレチノイドやカロテノイドの生理活性の主役を担っています。RARはレチノイドX受容体(RXR)とヘテロ二量体を形成し、リガンド誘導性転写因子として特異的な標的遺伝子群のプロモーターに結合することで標的遺伝子群の発現を正負に転写レベルで制御することが知られています。RAR、およびRXRにはそれぞれα、β、γと3種類のsubtypeがあり、皮膚においてはRARα、γが発現しており、RARγが90%を占め、RXRではRXRα、βが発現しており、RXRαが大半を占めています。この他、RARが転写因子AP-1の情報伝達を妨げることにより作用することも明らかになっています。現在はビタミンAとは全く類似しない化学構造を持つ化合物でも、これら特異的な受容体と非常に高い結合親和性を示す合成化合物を含めて、レチノイドと称されています。
ビタミンですので副作用があったとしても比較的弱めですが、肌が思いがけないダメージを受けることがありますし、肌の状態によって効果には個人差がありますので、経過を見ながら徐々に濃度を上げて使用していく様にして下さい。
眠気、調整機能の低下、便秘、食欲増進、体重の微増などの肉体的副作用と肌のヒリヒリ感、赤く腫れる、ニキビが一時的に増えるなどという好転反応とも取れる副作用もあります。