インスタントラーメンや焼きそばなどの麺類は手軽にすませられるので、忙しいときはつい食べてしまいますね。
そこで気になるのが、その安全性です。特にインスタント麺は、使われている原材料に注意が必要なものが少なくないという認識は多くの方が持っておられるかと思いますが、麺類の原材料には安全性という点で具体的にどのような注意点があるのでしょうか。
麺類の原材料で特に気をつけたいのが、食品添加物と残留農薬です。
麺類やつゆやソースなどに含まれる添加物で代表的なものが、化学調味料や、生麺・ゆで麺に使われる保水剤です。
化学調味料で味付けしたつゆの主成分はグルタミン酸ナトリウムと塩です。
このような化学調味料で味付けされたつゆはミネラル量が非常に少なく、ラーメン店のきちんとだしから取ったつゆと比べると、入っていないに等しいほどだともいわれています。なので、インスタント麺を食べ続けると、ミネラルが不足して、体調がすぐれない原因となるそうです。
化学調味料の代表「グルタミン酸ナトリウム」
グルタミン酸ナトリウムは、いわゆるアミノ酸系の旨味成分で、使用基準がなく、最も広く使用されている化学調味料です。海外ではMSGとして知られています。
日本では、過去に、グルタミン酸ナトリウムを増量した味付昆布で中毒事件が発生、灼熱感や顔面圧迫感、倦怠感などがみられたという報告があります。これに似た症状はアメリカでも認められていて、中華料理症候群と名付けられ、過敏な人は空腹時に3~5グラムのMSGの摂取で発症するともいわれているそうです。
さらには、グルタミン酸ナトリウムが痛風の原因ではないかとも疑われているそうです。痛風は手や足の関節に尿酸ナトリウムの結晶が沈着して神経を刺激して起きる関節炎ですが、痛風の急増と化学調味料の利用の広がりが時期的に一致しているということなのです。
生麺は「保水剤」に注意
乾麺には基本的に食品添加物の心配はありませんが、生麺には注意が必要です。
水が入っていないのに、入っているように見せる石油系溶剤のプロピレングリコールが使われている商品が多いからです。
プロピレングリコールには、過剰摂取による中枢の興奮、臓器のうっ血がマウスの実験で報告されているだけでなく、プロピレングリコールを溶かした飲み水をラットに与えた実験では25%以上の濃度で全ラットが死亡したという報告もあります。
また、腎臓障害の危険があるとして、ドイツではプロピレングリコールの使用は禁止されています。
染色体異常も認められ、遺伝子毒性がるのではないかとも疑われています。
また、プロピレングリコールは、カルシウムと化合して、カルシウムが体内に吸収されるのを妨害するといわれています。ですので、カルシウムが平均して不足しているといわれている日本人は特に摂取には気を付けたほうがよい物質です。
麺類によく使われる「かんすい」
かんすいは、中華めん特有の食感、風味、色合いを作りだすアルカリ剤で、中華めんやインスタント麺に広く使われています。炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸塩などを主原料としています。これら原料は大量に摂取しなければ身体に害は無いとされていますが、できれば避けたい物質です。
小麦に含まれる「残留農薬」にも注意が必要
麺に含まれる化学物質で最も毒性が強いのは小麦のポストハーベストです。ポストハーベストとは、輸送中に害虫が発生するのを防ぐため、農産物を収穫した後に散布する農薬(殺虫剤)のことです。
ポストハーベストの中で、3種類の有機リン系殺虫剤のどれかが残留していることが多く、これらは神経に悪影響を与えるといわれています。
現在、最も多く使われているとされる殺虫剤クロルピンホスメチルは、塩素を含むためより残留性が高く、散布して3年たっても、ついた虫が死んでしまうほどの強い毒性を持っているそうです。
マラソンとフェニトロチオンという殺虫剤は、精子を減らすということでも問題視されています。ただし、フェニトロチオンは、消費者の反対もあり、最近では使用量は激減しています。
下記は、ポストハーベストの残留が多い小麦の産地のランキングです。
①アメリカ、ヨーロッパ (この2つが断トツに多い)
②オーストラリア(ポストハーベストは大きく改善された)
③日本(ポストハーベストは無し)
④カナダ
パスタはイタリア製品から高い確率でポストハーベストが検出されます。
うどんの乾麺の原料は、オーストラリア産小麦が多く、一部、国産小麦も使われています。
蕎麦は、ポストハーベスト農薬を使わずに保管できるので、殺虫剤残留の心配はありませんが、原材料表示にそば粉と小麦粉の両方が記載されていれば、原材料の7割くらいが小麦粉であることが多く、これがアメリカ産であると、残留農薬が高い確率で検出されることになります。
添加物や残留農薬の心配のない麺類を選ぶには
上記をふまえると、できるだけ添加物や残留農薬を含まない麺類を選ぶための基準としては、下記のようなことが挙げられます。
麺は、生麺・ゆで麺ではなく、乾麺を選ぶことで添加物を避けることはできますが、もし生麺・ゆで麺を選ぶなら、添加物を使っていないかどうか食品表示を確認してから購入するようにしましょう。
市販のつゆには化学調味料が使われていることが多いので、市販品を使うならそれらが使われていないものを選ぶか、手作りをするようにしましょう。
残留農薬を避けるためには、小麦の栽培時の農薬の使用や、ポストハーベストをしていない原料のものを選ぶことです。
蕎麦だと、100%そば粉でできたもの、パスタやうどんなら国産小麦を使ったものなどです。
さらに安心を求めるならオーガニック麺
オーガニックの商品なら、食品添加物、残留農薬どちらの心配もありません。
ポストハーベストはもちろん、原材料となる作物の栽培時から、化学農薬や化学肥料の使用は禁止されています。原材料から加工助剤に至るまで、食品添加物の使用はありません。遺伝子組換え原料の使用も禁止されています。これらが、厳密な審査により証明されたものだけが、オーガニック(有機)商品として販売することができます。
オーガニック認証を受けた証として「有機JASマーク」が商品に付与されています。どの商品を選べばよいか悩んだら、この有機JASマークの付いた商品を目印に選べば安心です。(中には、オーガニック認定を受けていない「自称」オーガニックの商品もありますので注意してください)
■関連記事もチェック