ウェブブラウザのJavaScript(ジャバスクリプト)の設定が無効になっています。Javascriptが無効になっていると、サイト内の一部機能がご利用いただけません。 湯加減は、今日も花丸。2017年1月19日 19:45花丸OPが虎徹天国すぎてピクシブ見てるのかと思ったけど公式でした公式何考えてんのありがとう。と、いう思いから虎徹三振で風呂に入るに至った経緯を妄想してみたお話です。特に山もオチもありません。前作2作とは違い刀ミュとは別本丸です。花丸本丸のつもり。時間軸としては最終話の池田屋のあとです。長蜂というほどの要素もないですが書いてる私がよこしまな心しか持っていない為長蜂です。終始長曽祢視点。書けば書くほど文章って難しいなーと実感しますね!でもたのしい。この本丸には、立派な露天風呂がある。審神者の力なのか程好い熱さの温泉が湧き出ており、広い露天風呂は刀剣男士全員の癒しの場だ。皆風呂に浸かるのは好きなようで、複数の刀剣男士と入浴が被ることなど日常茶飯事だが、『刀剣男士』というくらいだからもちろん男しかおらず、同じ湯に浸かることに抵抗がある者は殆どいない。例外として、同田貫正国は乱藤四郎を風呂場で見る度に動揺してはいるが。そして例外としてもうひとり。長曽祢虎徹はこの本丸に来て以来、蜂須賀虎徹と入浴時間が被らないよう避けていた。理由は、蜂須賀の胸中を慮ってのことであった。日頃あれだけ虎徹の贋作への嫌悪を露わにしているのだ。同じ湯に浸かるなどきっと苦痛であろう。長曽祢とて弟と仲良く風呂に入りたいという願望はあるが、あの刺々しい視線を風呂でまで浴びるのは勘弁願いたかった。風呂くらいゆっくり浸かりたい。もっとも、弟とはいっても実際の繋がりはない。長曽祢は虎徹を名乗ってはいるがその実虎徹とは無縁の贋作である。真作である蜂須賀は贋作を兄とは認めないと常日頃から口にしているので、向こうは長曽祢を兄とは微塵も思っていないだろう。しかし長曽祢は今までずっと虎徹として生き、虎徹として使われてきた。それ故、虎徹の真作である蜂須賀と浦島虎徹はやはり弟のように思っていた。そんな大切な弟だからこそ、嫌がることはしたくない。ほんのり寂しさを感じつつも、兄として陰ながら蜂須賀の平和な生活を守りたいと思う。という訳で、長曽祢は蜂須賀との入浴を避けていた。それはとある出陣から戻ってきた時に起こった。編成は山姥切国広、愛染国俊、平野藤四郎、そして長曽祢、蜂須賀、浦島の虎徹三振。少々手こずってしまったため、愛染、平野は軽傷を負い、残りも無傷ではあるが土埃などで随分と汚れてしまった。そんな状態で帰城し、短刀二振を手入れ部屋へ見送った後、浦島が突然兄二振に提案したのだ。「兄ちゃんたち、一緒にお風呂入ろうよ!」意外かもしれないが、浦島が三振で風呂に入ろうと言ったことはこれまで一度もなかった。蜂須賀とはよく一緒に入っているようだし、長曽祢も浦島に稽古をつけた後などはだいたいそのまま一緒に風呂に向かう。しかし浦島はああ見えて周囲の気持ちをよく考えられる子だ。おそらく今までは兄二振の距離感から遠慮していたのだろう。三振一緒に、と言ってきたことはなかった。そんな末弟の胸中が想像できる長曽祢は、きっと意を決して提案したであろう浦島の顔を見ると否とは言えない。そして蜂須賀も同じく、可愛い弟からの誘いに困惑しつつも首を横には振れないようだった。「あー…そうだな。だいぶ汚れてしまったし、夕餉までに綺麗にしておかないと長谷部辺りに渋い顔されそうだしな」長曽祢が密かに蜂須賀の顔色を窺いながらも合意すると、浦島はやった!と跳ね、蜂須賀の顔をきらきらした瞳で見つめる。「ね、蜂須賀兄ちゃんも行こう!」蜂須賀は僅かに眉根を寄せていたが、短く溜め息を吐くと「そうだね、早く汚れを洗い流そう」と、浦島の手を取った。その答えを聞くや否や浦島の顔はぱっと輝き、心底嬉しそうに笑った。その表情にこちらまで笑顔になる。「山姥切、お前も来るか?」せめて人数が多い方がいいのではと思い山姥切国広を誘ってみたが、「…俺は汚れてるくらいが丁度いい。三振で行ってこい」と一蹴されてしまった。三振は一度部屋に戻ってから軽装に着替え風呂で合流することにした。長曽祢だけ別部屋のため、自室で一息ついてから風呂場へ向かう。今までずっと避けてきたのに、ついに蜂須賀と裸の付き合いをせねばならない時がきてしまった。いや、兄としては弟二振と一緒に風呂に入れることはこの上なく嬉しいのだが、上の弟は長曽祢が何をやっても不愉快そうな顔をしてくるのだ。せっかくの風呂なのにリラックスできないだろう。お互いに。先客がいてはくれぬかと期待して脱衣所へ入ったが、そこにいたのは今しがた来たばかりの蜂須賀と浦島のみで、他の刀剣男士の衣服も見当たらない。皆風呂好きのくせになぜ今日に限って誰もいないのか。恨み節を腹の底に仕舞いながら長曽祢が適当な籠に手拭いや替えの下着を置くと、光の如き早さで衣服を脱ぎ捨てた浦島は「俺先に行ってるねー!」と言い残し露天風呂へと向かってしまった。「おい浦島!湯船に浸かる前にちゃんと身体を洗うんだぞ!」蜂須賀のその声にはーいと元気な返事だけ届く。しまった。早くも二振きりになってしまった。長曽祢は自分も早々に風呂場へ向かおうと乱雑にタンクトップを脱ぎながら、半ば無意識に蜂須賀の方角へ視線を向ける。その先の光景に、思わず固まってしまった。蜂須賀は溜め息を吐きながら、通常本丸内で着ている着物より薄い単衣をするり、と脱いでいた。その下はいつも戦闘服の下にも着ている肌着で、特に色気もなにもないはずなのだが、脱ぐ、という行為だけで不思議なほどの色香を放っていた。すみれ色の髪が揺れ、背中に流れるように広がっていく。どういうことだ。おれの弟が色っぽい。普段蜂須賀をそんな目で見たことはなかったが、白い首筋にちらりと覗くうなじがなんとも艶かしいではないか。長曽祢のそんな戸惑いも知らず、蜂須賀は肌着を脱ごうと腰紐に手を伸ばす。あっこれは駄目だ。見てはいけない。さっさと風呂に向かおう。しかし長曽祢が目を逸らそうとしたその瞬間、視線に気付いた蜂須賀と目が合ってしまった。「…」どうしようか。なに見てるんだと凄い形相で睨まれかねない。ここで怒らせてしまってやっぱり部屋に戻るなどと言われてしまったら浦島にどう謝ろうか。だいたい見ようと思って見たわけではない。視線の先に蜂須賀がいただけなのだ。長曽祢の視線の先で色気を垂れ流している蜂須賀が悪いのだ。だが、蜂須賀の反応は睨むでも怒るでもなかった。「…!あ、貴方も早く風呂に向かったらどうだ!?」そう言いながら慌てて目を逸らした蜂須賀の頬は微かに赤い。「え?あ、ああ…」その反応に面食らった長曽祢は一瞬固まった後、慌ててジャージのズボンと下着を脱ぎ、手拭い片手に足早に風呂へと向かった。なんだあのいじらしい反応は。年頃の娘みたいじゃないか。どういうことだ。おれの弟が可愛い。そういえば、先日長曽祢が因縁の地・池田屋で重傷を負って帰還したとき、予想外に動揺した真っ青な顔で出迎えられた。泣きながら駆け寄ってきた浦島の相手で精一杯だったため蜂須賀まで気を回してやれなかったが、きっと相当心配してくれていたのだろう。出陣前もすれ違い様に「折れるのは許さない」と釘を刺されたし、もしかしたらこちらが思っているほど嫌われてはいないのかもしれない。ツンデレ…というやつなのだろうか。長曽祢にはよくわからないが。しかし思わぬ蜂須賀の一面には少しばかり、いやけっこう動揺してしまう。今までも蜂須賀のことは仲間として実力を認めていたし、真っ直ぐでよく気の利くいい子だなと、兄として誇りに思っていた。ただ蜂須賀の長曽祢に対する態度はいつでも辛辣で、贋作を嫌がる気持ちも理解はできるので、一定の距離を保っていくのが正解だと思っていたのだが。あんな反応をされると少し期待してしまう。もう少し、蜂須賀に踏み込んでもいいのだろうか。そんなことを考えながら長曽祢は洗い場の椅子に腰掛け、がしがしと身体を洗う。洗い場には共用の洗髪剤や体用の液体石鹸も常備されているのだが、それらの違いがよくわからぬ長曽祢はいつも全身を固形石鹸で洗う。汚れが落ちればみな同じだろう。浦島も言い付け通りちゃんと身体を洗ったようで、泡だらけの全身に湯を掛けている。程無くしてカラカラという引き戸の音と共に、蜂須賀が風呂場に入ってきた。途端に長曽祢は先程の光景を思い出し居心地が悪くなる。脱衣所であんな色気といじらしさを見せつけられてしまったのだ。全ての衣類を取り払ったその姿を、どんな目と心で見ればいいのだ。そう思いつつ長曽祢は何気ない風を装ってさりげなく蜂須賀へ視線を向ける。だが、現れた蜂須賀は恥じらいなど微塵もなく、出陣時と違わぬほど堂々としていた。大事なところは手拭いで隠してはいるが、白い身体は惜しげもなく曝されている。おや、なんかこう、もう少し恥ずかしがるのかと思っていたぞ。その堂々たる姿に長曽祢は驚きを隠せないが、考えてみれば虎徹の刀はみな真剣必殺となると上着を脱ぎ捨て上半身を露わにしている。蜂須賀も存外肌を見せることには抵抗がないのかもしれない。お陰で気恥ずかしい気分もだいぶ薄れた。有り難いような、残念なような。美しい顔立ちや品のある身のこなしから女性的な印象を受けるが、蜂須賀の身体は意外なほど逞しく男らしい。それこそ乱藤四郎などとは違い、遠目でも男だと一目でわかる体つきだ。それでも、長い髪のせいもあるだろうが不思議な艶があり、たおやかな仕草は美しいの一言に尽きる。無骨な長曽祢とは体格も肌質もまるで違っていて、確かに兄弟だと言うのは無理があるかもしれないな、と長曽祢は固い髪の毛を乱暴に泡立てながら苦笑した。「やっほーい貸し切りだー!」全身を洗い終わった浦島が「待て」を解かれた犬のように一目散に露天風呂へ飛び込む。「誰もいないなんて珍しいね」温泉の中をざぶざふと泳ぐ浦島を見て、蜂須賀は穏やかに微笑んだ。ふと蜂須賀が足元を見たので長曽祢もつられて視線を追うと、そこには浦島のお供の亀吉がのそのそ歩いていた。蜂須賀は一瞬小首を傾げた後、亀吉をそっと露天風呂に浮かべる。亀を温泉に入れても問題ないのだろうか。熱さで茹で上がってしまったりしないのか。浦島と一緒に風呂に入る度に長曽祢は密かに気になっているが、浦島に尋ねたところで「いいんじゃない?」としか返ってこないのは容易に想像できるので確かめたことはない。本人…本亀は気持ち良さそうに漂っているので問題はないのだろうが。蜂須賀は亀と同じ湯に浸かることには抵抗はないのだろうか。だとすれば、これで仮に長曽祢との入浴を内心嫌がられているとすると長曽祢は蜂須賀にとって亀以下ということになる。なんだか寂しい気持ちになった長曽祢は、蜂須賀が洗い場の椅子をひとつ空けて隣に座ると、全身を洗い流して入れ替わるように露天風呂へ向かった。早く身も心も温めよう。そしてそこまで嫌われていないと信じよう。肌に馴染む不透明な湯は緑がかっていて、宝石のような不思議な色をしている。湯は少しぬるめになっており、短時間でも充分温まりはするが長湯にはもってこいの湯加減だ。長曽祢は大きな身体をゆっくりと湯に沈める。ああ、気持ちが良い。全身に湯が染み込んでいく。まだ夕刻前なので空は明るく、その開放感に心も解きほぐされるようだ。春の爽やかな空気と温かい湯の温度差も心地好い。長曽祢が大きく息を吐き出し、全身の力を抜いてリラックスすると、湯から顔だけ出した状態で浦島が近付いてきた。浦島は少し気恥ずかしそうな、しかし心底嬉しそうな笑顔を長曽祢に向ける。「長曽祢兄ちゃん、よかったね」一瞬の後に浦島の意図を理解した長曽祢は、金色の瞳をとろけるように細め、弟の蜜柑色の髪の毛を少し荒っぽく撫でた。「…ああ、兄弟で入る風呂は気持ちが良いな」浦島は長曽祢の大きな手に撫でられ、えへへ、と笑う。雄々しい長曽祢に憧れているのか普段の髪型は長曽祢を真似ているようだが、浦島の細くふんわりとした髪の毛は長曽祢とはまったく毛質が違い、目鼻立ちはやはりどことなく蜂須賀似だ。蜂須賀もこんな風に自分に笑いかけてくれる日がいつかやってくればいいのにな、と長曽祢はきっと遠いであろう、もしかしたら来ないであろう未来に思いを馳せた。わしゃわしゃと頭を撫でられた浦島はなんだか本当に気恥ずかしくなってきたのだろうか、くすぐったそうに長曽祢の大きな手から逃れると、照れ隠しのように「長曽祢兄ちゃん!えーいっ!」と手を使った水鉄砲で長曽祢の顔を狙い撃ちした。この遊びは長曽祢と浦島が共に風呂に入るときには恒例で、ここから湯を掛け合うじゃれ合いに発展する。ほかに短刀が入浴している時は一緒になってはしゃぎ、太刀や大太刀からは呆れられながらも暖かい目で見てもらっている。とは言え普段ほかの刀剣男士がいるときは浦島も気を遣っているのだろう、兄弟水入らずの今日はいつもより水鉄砲の勢いがいい。「こぉら、やったな!」長曽祢が言葉とは裏腹に嬉しそうな顔で反撃すると、浦島も子供のようにきゃっきゃっと笑った。そうして湯をばしゃばしゃと掛け合っていると、ようやく身体を洗い終えた蜂須賀が露天風呂に入ってきた。まずい、こんな図体ではしゃいでいる姿を蜂須賀に見られたら、この上なく不愉快な顔をされてしまうのではないか。長曽祢は反射的に湯を掛ける手を止め、蜂須賀から視線をそらす。しかし蜂須賀はこちらの光景などまるで見えていないかのような穏やかな顔で湯に手を浸けると、「あぁ、いい湯加減だね」と独り言のように呟いてからゆっくりと温泉に身体を浸けた。「蜂須賀兄ちゃんやっときたー!」蜂須賀に気付いた浦島は長曽祢のときと同じように湯から顔だけ出した状態で泳ぎながら近付く。「やはり出陣のあとの温泉は気持ちが良いね」蜂須賀は柔らかだが張りのある声で浦島に話し掛けると、石造りの浴槽の壁に背中を預けて落ち着いた。長曽祢とは少し距離はあるが横並びのような形になる。浦島はそのちょうど真ん中で左右の兄を交互に見ると、満足そうに笑ってから湯の中に潜った。なんだか、今日は蜂須賀の機嫌がいいようだ。普段なかなか見ることのできない柔和な表情に、長曽祢はどきりとする。蜂須賀が翡翠色の瞳を閉じると、長い睫毛が影を落とした。頬には濡れた髪から滴る水が伝っている。元来穏やかで優しい刀ではあるが、長曽祢に対しては常に冷たい視線と刺のある言葉を送ってくる。が、今日はそれがない。何か良いことでもあったのだろうか。長曽祢にはわからないし、聞くこともできない。だが、蜂須賀の穏やかな顔を見ることができるのは嬉しかった。微笑みながら湯に浸かる蜂須賀の横で、長曽祢は同じように微笑む。今、同じ場所で同じ湯に浸かり、同じ景色を見ているのだ。この気高き真作の弟と。こんな日も、たまには悪くないな。長曽祢と蜂須賀がすっかり落ち着いていると、不意に長曽祢の斜め前方、蜂須賀からもちょうど同じくらいの距離になる水中から浦島が勢いよく顔を出した。そしてそのまま振り向き様に、あろうことか蜂須賀の顔面目掛けて湯を掛けた。おおお浦島よ大胆だな!蜂須賀にも躊躇いなくやるのだな!お前のそういうところ兄は大好きだぞ!しかし湯を掛けられた本人は、驚くことにまったく動じていない。蜂須賀にとって浦島は目に入れても痛くないほど可愛い弟だ。そよ風に吹かれたようなものなのだろう。おおお蜂須賀よ揺るぎないな!虎徹の真作はこの程度では動じないのだな!お前のそういうところ尊敬すらしているぞ!などと実際は長曽祢が思う暇もなく、浦島は蜂須賀へ湯を掛けた後、間髪入れずに長曽祢の顔にも同じようにばしゃっ、と勢いよく湯を掛けた。浦島はしてやったりと言った顔をしている。長曽祢はこのいたずらっ子のような表情の浦島が好きだ。とても無邪気で、純粋に自分を慕ってくれていると思える。長曽祢はそんな浦島のいたずらに応えるべく、大袈裟に両手を振り上げ浦島に襲いかかるような仕草をした。「こら浦島ぁー!!」「あははっ、長曽祢兄ちゃんが怒ったー!」長曽祢は露天風呂の水面を大きく揺らしながら浦島を追いかける。逃げる浦島がそこかしこに飛沫を飛ばして、当然蜂須賀にもかかっていた。そろそろ蜂須賀に怒られるかな、と思った長曽祢が浦島の脇を捕らえながら蜂須賀をちらりと見ると、蜂須賀もこちらを見ていた。だがその表情に怒りの色は欠片もない。そしてははっ、と声を堪えきれない様子で笑いながら、「こんな日も、たまには悪くないな」と言った。その言葉は独り言ではなく、浦島ひとりに向けられたものでもない。間違いなく、浦島と長曽祢に向けたものだった。長曽祢は浦島と顔を見合わせると、同時にははっ、と声を出して笑った。「―そうだな!」兄弟水入らずの温泉。天気はいいし、湯加減も最高だ。こんな日も、たまには悪くない。だが長曽祢は、風呂を出てから思い知ることとなる。ふんわり桜色に火照った顔、しっとりとした白い肌に吸い付く肌着、「気持ちよかったね」と浦島に話し掛けるふやけたような声。風呂上がりが一番、目にも耳にも毒だった。長曽祢虎徹は、これからも蜂須賀虎徹と入浴時間が被らないよう極力避けることにした。風呂くらい、ゆっくり穏やかな心で浸かりたい。