おならのにおいは「腸の声」ともいわれ、腸の健康のバロメーターです。おならが臭い人は、腸の中の状態が悪く、お腹の中が臭い状態になっているのです。また、時には病気のシグナルである場合もあります。最近の研究で腸内のニオイは血液中に移行して体表から出てくるため、体臭も臭くなるということも示されています。ここでは、どうしておならが臭くなるのかという原因と、どうすればおならが臭い状態を改善できるかのかについてご紹介します。

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おならが臭い3つの原因

1 病気


多くの人に当てはまるとは思えませんが、おならが臭い原因に病気が潜んでいる場合があります。

大腸癌や胃腸の炎症、潰瘍

これらの病気でオナラが臭くなる原因は「血液」にあります。血液が腸内に広がるとひどい悪臭を放つそうです。大腸癌では壊死した細胞が腐ることでも強い悪臭を放ちます。また、胃腸に潰瘍や炎症があるとガスも多く発生するためおならがよく出る傾向もあるといいます。下血やナゾの腹痛など気になる症状がある場合は早めに消化器科で検査しておきましょう。

おならがよく出る病気 尿路結石や肝臓、膵臓、胆のう

尿路結石や肝臓、膵臓、胆のうの病気はおならがよく出る病気だといいます。臭いおならがよく出るようになった、おならが止まらないなど、今までなかったような明らかな異変を感じているならこれらの病気を疑ってみたほうがいいかも。

2 食べた物


餃子を食べた次の日、家族からも苦情が出るほど臭いおならが出たという経験、誰でもありますよね。なぜ餃子でおならが臭くなるのか?その原因は餃子の材料に含まれている「硫黄分」にありました。

おならが臭くなる硫黄分が多い食材

  • にんにく
  • ニラ
  • 玉ねぎ
  • 大根
  • キャベツ、ブロッコリーなどアブラナ科の野菜
  • 牛肉、羊肉
  • 牛乳

硫黄分は健康にとって必要な物

おならの臭いを改善したいからといってこれら硫黄分を含んだ食材を食べない、というのは健康にとって良くありません。玉ねぎは食物繊維やオリゴ糖を含み腸内環境の改善にとてもよい食材です。血液サラサラ食材としても有名ですよね。また硫黄分は爪や髪の毛、軟骨など私達の体には欠かせない栄養素でもあります。休日の前日に食べるようにしたり、デートの前日は食べないなどタイミングを工夫して上手に摂り入れたい食材です。

3 悪玉菌大繁殖による腐敗臭


病気でもない、食べたものにも心当たりがない、なのに「人よりおならが臭い」というなら腸内で悪玉菌が大増殖している疑いが濃厚。大腸菌やウェルシュ菌といったいわゆる悪玉菌は食べたものを腐敗させ臭いおならとなる腐敗ガス(有毒ガス)を発生させます。

悪玉菌とは
腸の中には3万種、1000兆もの細菌がいることが近年の遺伝子解析技術によってわかっています。重さにすると約2キロもあるというから驚きです。このとてつもない種類の腸内細菌をわかりやすくするために「善玉菌」「日和見菌」「悪玉菌」という言葉が使われています。
日和見菌(ひよりみきん)とは善玉菌が優勢の時には良い働きを悪玉菌優勢の時には悪い働きをする菌達です。

健康的な人の腸内細菌バランスは2:7:1

健康的な成人の腸内細菌バランスは善玉菌20%、日和見菌70%、悪玉菌10%と言われています。ただ、現代人は抗生物質や食品添加物、ストレスや睡眠不良、食の欧米化など腸内細菌にとって良くない様々な要因が重なり、腸内細菌バランスが悪玉菌優勢になっている人がほとんどだと言われています。特に日本人は世界の中でも最低水準なのだとか。

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悪玉菌が発生させる腐敗タイプの臭いおならとは


おならが臭いだけでなく発がん性物質を発生させたり健康にも良くないタイプのおならです。悪玉菌には大腸菌、ウエルシュ菌、クロストリジウム、ブドウ球菌、緑膿菌、ベイオネラ菌などの種類があります。
これらの悪玉菌は肉などの動物性タンパク質や脂肪分が大好き。悪玉菌がこのタンパク質や脂肪を食べると腐敗がおこり、その際に発生する有毒ガスがあの強烈に臭いオナラを作り出しているわけです。

悪玉菌が発生させる有毒ガス

  • 「硫化水素」
    硫黄臭 腐った卵に似た特徴的な強い刺激臭
  • 「スカトール」 /「インドール」
    大便臭
  • 「アンモニア」
    オシッコの臭い
  • 「アミン」
    魚が腐ったような生臭さを含んだニオイ
  • 「メタン」
    無臭

メタンが無臭というのは意外でしたがどれも聞いただけでもなんだか気分が悪くなるようなものばかりですね。さすが悪玉菌と言われるだけのことはあります。こういった悪玉菌が発生させるガスは臭いと言うだけでなく毒性があり、体にとって有害なものです。悪玉菌が発生させるオナラは量が少なく回数は多くニオイは強烈という特徴があります。プリっとちょびっと出ただけなのに強烈に臭いオナラの正体は「悪玉菌が発生させた有毒ガス」だったんです。

においが少ない発酵タイプのオナラとは


健康的なおならです。お芋を食べた後におならがブーッとでますよね、あれです。あれは芋に含まれる水溶性食物繊維を腸内の善玉菌が発酵分解するときに発生したガス。善玉菌が活発に働いてくれていることの証拠です。

善玉菌は発酵分解するときにおならだけでなく様々な健康物質を作りだしてくれています。健康にとってとても良いことです。発生させるガスは二酸化炭素や水素、メタンなど無臭のものでにおいもほとんどしないのが特徴。臭くないもののブーっと大きな音が出やすい特徴があるのでそのへんはご注意を。

発酵タイプのオナラの素、水溶性食物繊維の多い食べ物

  • 海藻類
  • イモ類
  • にんにく・らっきょう・ごぼう
  • 大麦・ライ麦

水溶性食物繊維は便を柔らかくして出しやすくする効果もありますが「お腹が張ってガス溜まりがつらい」という場合は水溶性食物繊維がガス溜まりの原因になっていることもあります。

悪玉菌汚染度 便の状態で簡単チェック


臭いおならの原因が悪玉菌だとしたら、どのくらい自分の腸が汚染されているのか知りたいですよね。最近では腸内細菌の検査をしてくれるサービスまで登場してきましたが、そんなものにお金を使わなくても便の状態で簡単にチェックできます。腸の健康状態を知るには便の状態を観察するのが一番です。

悪玉菌汚染度が高い人の便

  • 「便が少ない」
    バナナ3本分(約300グラム)が健康な人の便の量、便が少ないのは腸内細菌の働きが悪い現れ
  • 「下痢、便秘によくなる 繰り返す」
    下痢や便秘は悪玉菌をさらに増加させてしまう
  • 「硬すぎる/柔らかすぎる」
    理想は練歯磨き粉~お味噌の硬さ
  • 「切れが悪い」
    気持よくスッキリ落ちない
  • 「においが異常にクサイ」
    悪玉菌によって腐敗が進んでいる

悪玉菌は大腸ガンのリスクを上げる

悪玉菌が有害物質を発生

悪玉菌が発生させる臭いおならのガスは先ほどお話したとおり有毒なガスです。この有毒ガスには発がん性のあるものも少なく無いといいます。また、悪玉菌が発生させる有害物質は腸そのものの免疫力を低下させてしまいます。これは大腸ポリープや大腸ガンの出来やすい環境を作ってしまったことを意味します。免疫力が低下した腸は発がん性物質への抵抗力も弱まってしまうからです。

善玉菌によるガン抑制効果を阻害

善玉菌は酪酸(らくさん)などガンの発生を抑える物質を作り出す働きを担っています。ですが悪玉菌が増え腸内細菌のバランスが悪化すると善玉菌の働きが悪くなりガンの抑制効果が薄れてしまいます


この50年で大腸癌患者は男性は約7倍、女性は6倍にも膨れ上がり、今や国民的な病気となってしまいました。この異常な増加の原因がすべて腸内環境の悪化ではないでしょうが、何らかの形で深く関わっていることは間違いなさそうです。大腸ガンは遺伝性の高いガンです。血縁者に大腸ガンの方がいるなら特に腸内環境の悪化には注意しましょう。

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おならは我慢すると体に悪い?
生活の中でおならを我慢しないといけないシーンってたくさんありますよね。でも健康面でのみ考えるならおならは我慢せずに出したい時に出してしまうのがベスト。なぜなら悪玉菌が発生させるガスには毒性があり、体の中にいると徐々に血液に溶け込んでしまうからです。血液に取り込まれた毒素は肝臓で処理しないといけなくなり、肝臓に余計な負担をかけてしまうことになります。また血液に溶け込んだガスが原因で口臭や体臭も臭くなってしまいます。

悪玉菌を減らして臭いおなら体質を改善するには


悪玉菌が多いからと言って嘆く必要はありません。腸に良い食べ物を食べ腸に良い生活をすれば、腸内環境は僅かな時間で改善できます。腸内環境はたったの2、3日でも大きく変わり2週間もあれば劇的に変化するといいます。細菌は環境さえ整えばものすごい速さで増殖できる生き物だからです。まずは2週間を目標に頑張ってみましょう。

肉、脂肪分を食べ過ぎない


悪玉菌はお肉のタンパク質やアミノ酸、脂肪分が大好きです。脂肪分がいっぱいの焼き肉や唐揚げ、ハンバーガーやスナック菓子などは悪玉菌にエサを与えているようなものともいえます。肉は人間にとって良質なタンパク源なので食べることは必要ですが「食べ過ぎ」には注意しましょう。

また、食物繊維は脂肪分の排出を促し、善玉菌を活性化し腸内フローラ(腸内細菌叢)を整える事がわかっています。肉類を食べるときはいっしょに食物繊維を含んだ野菜も食べ、お腹の中の大切な善玉菌を守るようにこころがけましょう。

発酵食品を食べる


発酵食品は菌の宝庫です。例えばお味噌には乳酸菌だけでなく酵母菌や日和見菌の仲間の土壌菌など様々な菌がいます。腸内フローラを良好に保つには善玉菌だけでなく日和見菌も含め多種多様ないろんな種類の菌を補給することが大切です。ただ、保存料や添加物は腸への各影響も心配されるのでできるだけ無添加で自然の状態に近いものを選ぶのがポイント。塩分が多いものが多いのでとりすぎにも注意しましょう。

  • 味噌
  • 納豆
  • 漬物、キムチ、ピクルス
  • 塩麹
  • 塩辛、アンチョビ
  • チーズ

ヨーグルトを食べる


「ヨーグルトを食べるようになって便秘が改善、おならも臭くなくなった」「下痢になりにくくなった」という声は当サイトにもよく寄せられます。その一方で「全然効果なし」「お腹がごろごろする」など体に合わない人が意外に多いのも事実。

このようにヨーグルトは誰にでも効果があるものではなく自分の体にあっているか?が重要なポイントになってくるようです。善玉菌といっても人それぞれ相性があります。まずは2週間、便通の回数や硬さおならのニオイをチェックして改善が見られたものだけ継続するのが良いでしょう。また、ヨーグルトは「肥満の人は食べないほうがいい」という意見や「おならが臭くなる」という意見もあります。

ヨーグルトは動物性脂肪を含み、カロリーもやや高いからですね。動物性脂肪やカロリーが気になるならそれらがほとんど入っていない乳酸菌サプリを飲むという手もあります。

乳酸菌サプリを飲む


「ヨーグルトや発酵食品は苦手」という方に特におすすめなのが乳酸菌のサプリメント。食の好みに関係なく手軽に善玉菌を補給できる点でサプリメントは優れています。また、塩分がなくほとんどカロリーもないので肥満や血圧が気になる人でも飲める点もサプリのメリット。

腸内細菌への関心の高まりから乳酸菌サプリの研究開発には巨額の資金が投入されめまぐるしく成長しています。乳酸菌が生きたまま腸まで届くものや一回で1兆個の乳酸菌が補給できるもの、胃酸に強い乳酸菌を使ったものなどなど。

食物繊維を摂取する

食物繊維は悪いものを排出してくれる

脂肪分は臭いおならの原因、悪玉菌の大好物です。とはいってもお肉だって食べたいし揚げ物だって食べたい。そこで悪玉菌を増やさないためのキーポイントとなってくるのが食物繊維です。食物繊維は悪玉菌が大好きな脂肪分や腐敗した物を絡めとって排出する働きがあるからです。食物繊維は善玉菌の活性化にもつながります。

食物繊維が病気を予防する物質の元になる

善玉菌の中には食物繊維をエサとする(分解できる)菌がいるため食物繊維を摂ると善玉菌が活性化するとされています。また、善玉菌が食物繊維を分解する際に発生する「短鎖脂肪酸」は研究者達も驚くほどの健康効果を持っていることが次第にわかってきています。腸のバリア機能を高めて病気を予防することや糖尿病を改善する「インクレクチン」の分泌を増やすことなどなど、研究が進むにつれ「短鎖脂肪酸」は万能薬ではないか、と言われるほど私達の健康の支えになっていることが判明してきています。

水溶性食物繊維、不溶性食物繊維は1:2がベスト

食物繊維に水溶性食物繊維、不溶性食物繊維の2種類の物があることはご存じの方も多いと思います。水溶性食物繊維1に対して不溶性食物繊維は2の割合が健康にとってベストなバランスといわれています。便秘の人は不溶性食物繊維を摂ると便が詰まってしまう可能性があるので便秘の時は水溶性食物繊維の割合を多めに摂るようにしましょう

水溶性食物繊維が多い食べ物

  • 海藻
  • ゴボウ
  • 納豆
  • アボカド
  • オクラ
  • 山芋
  • こんにゃく
  • フルーツ

など

不溶性食物繊維が多い食べ物

  • 野菜
  • イモ類
  • 豆類
  • きのこ類

など

食物繊維は脂肪の排泄を助けるだけでなく、天然の万能薬とも言われる「短鎖脂肪酸」を生成するためにも必要です。食事には必ず野菜を加え食物繊維を十分に摂取する事が悪玉菌の増殖を防ぎくさいおならの改善だけでなく病気の予防、にもつながります。野菜を食べるのが難しいならサプリメントを使ってでも補給しましょう。

オリゴ糖を摂取する

食物繊維よりもさらに善玉菌の好む「エサ」となり善玉菌の勢力を後押ししてくれるのがオリゴ糖です。オリゴ糖は腸で吸収されにくい性質で食物繊維のような働きをしてくれます。「糖」なので甘みがあります。

長年私達は「甘いもの」=「体に悪い」というイメージを植え付けられてきましたが、このオリゴ糖は「甘い」のに「体に良い」というなんとも不思議なもの。オリゴ糖は野菜からも摂取することができますが、シロップや粉末状になったものも販売されています。飲み物だけでなく煮物や汁物、ご飯を炊く時に少し入れるなどお砂糖の代用として使うだけで腸内フローラの改善につながります。

オリゴ糖が含まれる食品

  • 玉ねぎ
  • にんにく
  • 大豆
  • ゴボウ
  • はちみつ

など

消化不良を予防する

「あれっお腹痛い、昨日なに食べたっけ?」下痢になった時ってまず食べたものを気にしますよね。でもその下痢、食べ過ぎなどによる消化不良ってことはありませんか?

下痢も便秘も悪玉菌を増殖させる

ナゾの下痢や便秘の原因が「消化不良だった」という人は多いです。下痢も便秘も悪玉菌を増殖させてしまいます。そしてご存知のようにおならが臭い原因にもなります。あれは腸の中の物が腐った腐敗臭、臭いおならの原因「悪玉菌」を増殖させないためにも消化不良には十分に注意しましょう。

消化不良を予防するには

  • 食べ過ぎない
  • よく噛んで食べる
  • 冷たいものを飲み過ぎない
  • 不規則な時間に食べない
  • 唐辛子、香辛料はほどほどに

唐辛子などの香辛料はほどほどであれば胃の粘膜を保護してくれるといいます。でも、食べ過ぎると逆に胃の粘膜を傷つけてしまうので食べ過ぎには注意。翌日下痢になってしまうような食べ方は厳禁ですね。

ストレスは発散する

「ストレス性胃腸炎」一度は聞いたことがあると思います。なぜストレスが「胃腸」にも影響するのか?それは脳で感じたストレスが自律神経を通じて腸にもつながっているからです。ストレスは胃酸を抑制し腸の働きも悪くなることから消化不良の元にもなり腸の働きが悪いと善玉菌は活発に働けません。また、ひどい場合は事あるごとに下痢と便秘を繰り返す「過敏性腸症候群」になってしまうこともあります。ストレスを発散させることも悪玉菌を減らすには大切なこということですね。

抗生物質は出来る限り使わない

抗生物質は細菌を殺す薬です。抗生物質を使うと腸内の細菌バランスが大きく崩れる事がわかっています。腸管感染症の一種クロストリジウム・ディフェンシル感染症の患者には抗生物質を頻繁に使用していた患者が多いそうです。この病気の原因は抗生物質によって腸内フローラのバランスが崩れ、悪玉菌が勢力を強めたからだ考えられています。

抗生物質は万能薬ではありませんし時には重篤な副作用をもたらします。「お医者さんが出した薬だから」と気軽に飲んでいると腸内フローラはボロボロになってしまうということを覚えておきましょう。抗生物質はどうしても必要、という時の最終手段に。

適度の運動も忘れずに


運動不足は蠕動運動(腸の動き)を鈍くする原因になります。蠕動運動が鈍くなると便秘になったりガスがお腹にたまるガス腹の原因にもなります。便秘の状態では、お腹の動きが悪くなり、ますますうんちが硬くなり、お腹全体の動きが低下しています。そういう状態では、食物繊維を摂ってもなかなか効果がすぐに現れにくいといいます。前屈運動をしたり、上体ひねりをしたり、足上げを意識してあるいたり、「腸の動きが悪いかも」と感じた時は体を動かしてお腹に適度な刺激を与えて上げましょう。


臭いおならは腸からの悲鳴、腸内環境が悪化しているサインです。腸が不健康だと大腸がんのリスクが高まる懸念や、アレルギーや糖尿病など深刻な病気とも関係が深いことが近年の研究で続々と判明してきています。おならのニオイを消すため、というだけでなく、この際、腸の健康に目を向けてみてはいかがでしょうか。