日本の農作物の現状を知った後にホリスティック栄養学を勉強していて思うことは、栄養学的見地から健康に良

 い食べ物だとしても、日本の野菜や果物の現状を知ってしまうと、栄養学が意味をなさないことも大いにあるとい

 うことだ。また、確かに栄養学的には健康に良い食べ物であっても日本では手に入れるのが大変だったり、かなり

 高価で日常使いにするは躊躇してしまうこともある。


  日本の農産物はまず種に問題がある。日本の全農産物の種の約95%が交配種のF1種。F1種とは交雑によって

 生まれた第一代目の種子を意味し、日本語では「一代雑種」と言われている。F1種自体はただ交配しただけなので

 異常はない。何が問題なのかと言えば、最近「雄性不稔」が増えているからだ。


  雄性不稔とは植物の雄しべが退化し、花粉が不完全になるために子孫が残せない種のこと。一代目の雑種つまり

 F1種は常にそろった品質の野菜が出来て、生育も早く収穫量も多く、生産農家にとっては採算があう。しかし、二

 代目以降は多くの株にF1と異なる性質が現れ、種にバラつきが出てくる。断わっておくが、品質が揃い生育が早く

 収穫量が多いからと言ってF1種を手放しで良いとは言えない。


  ここで出てくるのが前出の「雄性不稔の種」である。「雄性不稔の種」は雄しべに欠陥があり子孫が残せないが

 「人間は食べたもので出来ている You are what you eat」ので、単純に考えると人間も男性の生殖機能に欠陥

 が出てきて子孫が残せなくなる可能性が出てくることになる。


  しかし、F1種がこの世に出てきてまだ約40年近くしか経っておらず、この雄性不稔の種で栽培した農産物を食

 べて、人間が子孫が残せなくなるのかと言えば、まだ未知のことで、今の時点では誰も分からず実験段階なのであ

 る。3代目で現れると言われており、私達の子供のそのまた子供辺りで分かってくるのでは無いだろうか。


  農法も大事で、慣行農法、有機農法、EM農法・永田農法、炭素循環農法、自然農法など様々な農法があるがこ

 れらはどのような栽培方法で、農薬はどの程度使用しているのか、種はどんなものが合うのかなどを知ると、どん

 な農法が健康に一番良くて、安心できるのかが分かれば、歴然とどんな野菜や果物を選べばいいのかが判明する。

 一番健康に良い農法はやはり肥料も農薬も使用しない自然農法であることは明らかで、しかも在来種、固定種、有

 機種子のナチュラルシードであればパーフェクトである。


  本場アメリカの栄養学でグリーン(葉)野菜が健康に良いといわれても、ナチュラルシードで無肥料自然栽培のグ

 リーン野菜が毎回手に入るかと言えばNOで、結局仕方なく肥料を使う有機野菜を選択することになる。無肥料自

 然栽培は生産量が少なくなかなか手に入らない。仕方なく有機野菜を選択していると言っている私は有機野菜を選

 択できることだけでもかなり恵まれており、日本の農産物の現状はヨーロッパのオーガニック先進国(オーストリア

 ・フランス・スイス・ドイツなど)と比較して惨憺たるものである。

  他に、ホリスティック栄養学ではミルクや乳製品は日本人に合わないのでなるべく食べない方がいいと言われる

 が、豆乳を含む非発酵の大豆加工品(豆腐・ゆば・凍り豆腐・きな粉など)も健康に良くないといわれている。日頃

 ミルクや乳製品を使用した食べ物を日本人は食べているが、特にミルクは多くの料理に日常的に使われ、ミルクの

 代用品として豆乳も頻繁に使われる。カフェ・ラテ、ティーラテ、ホワイトシチュー、ポタージュスープ、パスタ

 ソース、グラタン、スイーツなどほとんどの場合が洋食にミルクや豆乳が使われている。


  ミルクや豆乳の代用品としてあげられるのがアーモンドミルク。しかしアーモンドミルクは日本ではかなり高価

 で豆乳の約5倍の値段。自家製アーモンドミルクを作ったとしても、アーモンド消費量の約98%をアメリカから

 輸入しアーモンドの生産がほとんどない日本では、有機大豆と比較してオーガニックアーモンドミルクを日常使い

 に出来る程オーガニックアーモンド自体が安く簡単に手に入らないのが現状だ。


  またエイジング対策とアルツハイマーに効果的といわれているココナツオイルだが、加熱料理の油やスムージー

 にそのまま入れても美味ということで購入してみた。ココナツオイルには独特の香りがありスイーツには最適であ

 るが、料理に使用する場合は使用できる料理が狭まってしまい、スムージーに入れてみたが油っこくて私はダメだ

 った。香りを抜いたタイプを探したが容器がビンのものがなく、プラスティックしか見つからなかった。使い慣れ

 ていない食材は自分にしっくりくるタイプのものや料理法を見つけるまで思考錯誤することになる。


  要するに、栄養学では最高の食材だとしても日本の農産物や海外輸入食品の現状では、健康に良い食材を見つけ

 るのは結構大変で、ここでジレンマが生まれる。加えて、日本国民の多くの人達が日本の食品の現状を知らない。

 日本の食品、特に農産物の現状を変えるために、一人でも多くの人達に現状を知ってもらい、健康に良いナチュラ

 ルシードで無肥料自然栽培農産物の生産量が少しでも増えるようになってもらいたいものだ。


  ナチュラルシードで無肥料自然栽培の野菜をおいてほしいと3人の消費者から言われれば、お店側が消費者ニー

 ズに応えるようになり、小売業者が生産者や仲介業者から仕入れるようになると生産量も増えていくというのは、

 実際にナチュラルハウスへ生産者及び仲介業者としてナチュラルシードで無肥料自然栽培の野菜を卸している講師

 の石井吉彦氏のお話しである。


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