水疱瘡の跡は消えるの?
体中に赤い湿疹や水疱が出来てしまう感染症「水疱瘡」は、子供の頃にかかることが多い病気ですが大人でも感染することがあります。治っても水疱の跡が残ってしまうことが多く、時間が経ってから「跡を消したい」と悩む方が少なくありません。
水疱瘡とはどんな病気なのか、水疱瘡にかかってしまったとき跡を残さなためにはどんなことに気をつければよいのか、そして跡を消す方法があるのかについて確認しましょう。
水疱瘡ってどんな病気?
水疱瘡とは
水疱瘡は、「水痘・帯状疱疹ウィルス」というウィルスによる感染症で、ヘルペスウィルスの仲間に分類されます。このウィルスが、空気感染、飛沫感染、接触感染の3つの経路で鼻や喉から体内へ侵入します。
感染してから発症するまでには10~14日間ほどの潜伏期間があり、発症するとだいたいの方は37~38度程度の熱が出ます。その後、虫刺されのような赤い発疹が現れ、だんだんと水を含んだ水疱になって、強い痒みが出てきます。手、足、口内、頭、股など、水疱が出来る箇所は人により様々です。
水疱は2~3日がピークで、だんだんと乾いていき、黒いカサブタになって自然に剥がれます。
水疱瘡ウィルスの感染力は非常に強く、同じ部屋にいるだけで感染の可能性があるため、診断を受ければ学校は出席停止です。水疱が出来る1~2日前から、水疱がカサブタに変わるまでは感染の可能性があり、だいたい1週間程度は休むことになります。毎年流行が発生し、年間90万人以上が発病していると考えられます。
<関連記事>
・DHA・EPA、子供への効果は?
注意すべき症状、人は?
水疱瘡は一度かかれば免疫が出来るので、再度感染することはほとんどありません。ただし治癒後も、そのウィルスは脊髄の神経節に潜伏しています。このウィルスが過労や加齢、免疫力の低下時に活性化してしまうことがあり、これが帯状疱疹と呼ばれる症状です。
50代以上の女性に多く、体の片側に帯のような発疹や水疱が現れて痛みを伴います。免疫がない方が帯状疱疹の患部に触れると、水疱瘡として感染してしまうケースがあり、注意が必要です。
母親の免疫がなくなってくる生後7か月~1歳の赤ちゃん、もともとアトピー体質の子供、大人になってからの感染で重症化が見られます。妊娠中の感染は、胎児の異常につながったり、分娩時の感染で胎児が死亡するケースもあります。水疱瘡にかかっておらず妊娠を希望する女性は、早めに予防接種を受けておくようにしてください。
水疱瘡の跡を残さないための対策とは
強い痒みに我慢できず水疱を掻いてしまったり、服やリネンとの接触で水疱がつぶれると、病気は治っても水疱の跡が残ってしまいます。跡がじきに消える方もいれば、何年たっても消えないこともあります。
子供の感染であれば成長期の新陳代謝によって跡が消えていくことが多いですが、大人になってからかかった場合には跡が残りやすくなります。水疱の傷は真皮に近い比較的深部で発生していて、日焼けなどに比べ消えにくいのが特徴です。
予防接種を受けておく
水疱瘡は、予防接種をしておくことで軽症化できる傾向があります。水疱瘡の予防注射は、以前は任意接種でしたが平成26年から定期接種のひとつとされたため、接種率が高まっています。
とはいえ定期接種を受けられる対象年齢が決まっているので、結果的に予防接種を受けずに重症化する子供が、今も少なくありません。
治療は早めに、しっかりと
水疱瘡かな?と思ったら早めに病院に行くことが大切です。抗ウィルス剤は飲み始めが早いほど効果が高まります。また、痒くてもできるだけ掻かないことが、水疱瘡跡の予防につながります。
子供は我慢できずに掻いてしまうことが多いですが、掻いてはいけない理由を分かりやすく伝えることで我慢できる子供もいます。重症化しないよう爪は短く切り、手洗いをしっかりして清潔を保ちます。赤ちゃんには手袋が効果的です。処方されるかゆみ止めの薬は、面倒でもこまめに塗りなおしましょう。
<関連記事>
・葉酸サプリ、妊婦さん・妊活中の方が飲むべき理由とは?
刺激に注意する
水疱跡の皮膚は薄く、敏感になっているので、紫外線や摩擦などの刺激が多いと、跡がひどくなったり色素が残ってしまいます。
できるだけ早い時期から、日焼け対策に注意してください。洗顔や入浴のときにこすってしまわないよう気をつけ、化学繊維の洋服が触れると刺激になるので、肌に優しいコットンやシルクをつけるようにします。
水疱瘡跡に良い食材は?
コンニャクはセラミドが豊富に含まれ、肌を美しくするのに役立ちます。栄養価の高いリンゴは、皮部分にポリフェノールが豊富です。無農薬のものを洗って、皮ごと食べてみましょう。新しい肌細胞の増殖を促すカロチンを含んだ、大根の葉の部分もおすすめです。
<関連記事>
・ニキビ跡を改善する食事・食材は?
水疱瘡の跡を消す方法は?
水疱瘡の跡では皮膚の表面が丸く陥没し、クレーターのようになってしまうことがあります。大きくて陥没が深かったり、顔や腕など目に触れやすい場所にできてしまうと、「何とか消せないものか」と悩む方もいます。
手術やピーリングで跡を消す
水疱瘡跡がコンプレックスになってしまっている場合、形成外科や美容皮膚科で相談してみましょう。施術で跡を目立たなくすることが可能です。
切除縫縮手術では、水疱の跡を切り取って傷口を縫い合わせ、周囲の皮膚との境界を目立たなくさせます。10分程度で終わり入院の必要はなく、1ヶ月程度で傷跡が目立たなくなります。
手術はしたくない、というときには、ケミカルピーリングが薦められます。肌細胞を生まれ変わらせ、コラーゲンを分泌させる薬剤を塗る施術を10回程度行い、跡を少しずつ薄くしていきます。
跡の部分にヒアルロン酸などを注入して皮膚を膨らませることで、陥没をなくす方法もあります。いずれも料金は施設によって違うため、いくつかの施設に相談して比較してみると安心です。
自宅でのケア
自分では跡が気になっていても、他の人から見ればそれほど目立った跡ではない場合もあります。そんなときには、自宅で化粧品を用いたケアを続けることで跡を目立たなくできるかもしれません。
ビタミンC配合のクリームやパックを徹底することで水疱瘡の跡が消えた、という方もいます。このようなケアは、出来るだけ早く取りかかるほど改善できる可能性が高まります。
- ウィルスによるもので感染力が強い
- 発熱後、痒みのある発疹や水疱が出てじきにカサブタになる
- 治癒後の帯状疱疹や、妊娠時の感染に要注意
- 予防接種を受け、治療や肌ケアを早めに行うことで跡を予防
- 手術やピーリングで跡を改善することができる
- 化粧品でのケアで跡が薄くなる可能性もある