フェアトレード
オリーブオイル / パレスチナ&イスラエル
私たちユダヤ人の祖先と平和的共存の促進という私たちの誓約を誇りに、ドクターブロナーのオリーブオイルは聖地、つまりパレスチナとイスラエルの両方の農家から供給されています。オーガニックオリーブオイルは、ドクターブロナーのマジックソープになめらかな柔らかさを与えてくれています。
2006年後半、西岸の街ジェニン近郊のパレスチナ人によって設立されたカナン・フェアトレード社から私たちのオリーブオイル全体の90%の調達をはじめました。彼らはイスラエルとの平和的共存を推し進めながら、ヨーロッパの顧客とのフェアトレードを通じて西岸オリーブ農家の経済状況の改善を目指していました。カナン社はパレスチナ公正取引委員会(PFTA)と綿密に協力し、1,700人の小規模農家からオリーブオイルを買い付けています。ドクターブロナー社はスイスのオーガニック認証機関であるIMOから本プロジェクトのオーガニック認定を取得するためにカナン社に資金提供を行いました。このIMO認定取得により、本プロジェクトの信頼性が高まり、ヨーロッパやアメリカの高級市場への参入の道が開けました。
かつてパレスチナ産の高品質オリーブオイルの輸出は、内陸という地理的要因や助成金を受けた競合会社の存在、地中海諸国からの自由貿易のために事実上不可能でした。しかし現在では、生産コストをカバーできる最低取引価格が保障されており、さらに25%のオーガニック・フェアトレードによる割増金も受け取ることができます。カナン社は教育や植林、物流改善などのプロジェクトに寄付を行っています。
2009年以降、ドクターブロナー社やその他顧客との取引関係はカナン社の事業規模拡大に貢献しただけでなく、オリーブ農家と地域社会にとって持続可能で公正な経済発展の希望の象徴となりました。またカナン社はクスクスやドライトマトなど伝統的なパレスチナ産食料品の生産と輸出も行っています。パレスチナの農家は伝統的な生計手段の再開発をすることで、これらの食料品をオーガニック・フェアトレードを通じて高級市場で直接取引しています。
私たちのオリーブオイルの残り10%はイスラエル産です。イスラエルのユダヤ人女性とアラブ人女性が運営するフェアトレード組織であるシンディヤンナは、アラブとイスラエルの農家や労働者を支援しています。オーガニック・オリーブオイル生産の始祖の家系であるユダヤ系イスラエル人のシュトラウス家からオリーブオイルを調達しています。
パーム油 / ガーナ
パーム油はドクターブロナーのマジックソープバーの主要な成分です。ソープバーの硬度を保ち、ココナッツオイルが泡立ちのバランスをとり、過度な軟化も防ぎます。東南アジアではアブラヤシの大規模生産工場が急速に拡大し、大規模な環境悪化や社会的貧困を引き起こしてしまったため、森林破壊を伴わず重要な生態系を危険にさらさない新たなパーム油の供給源を探すことが私たちにとって不可欠でした。
2006年、私たちは持続可能かつ社会的責任のあるパーム油の供給源の調査をはじめました。NGO団体であるフィアレスプラネットの協力のおかげでガーナ東部でパートナーを見つけることができ、ガーナの姉妹会社であるセレンディパームを設立しました。セレンディパームは効率的で安全な設備をもつ小規模な製油工場を建設しました。地元の小規模農家を集め、有機農法への転換を開始しました。
工場が2008年にパーム油の生産を開始して以来、セレンディパームは世界最大のフェアトレード・オーガニックパームオイルプロジェクトとなり、伝統的に信頼性のある仕事を提供できていなかった地域での最大の雇用主となりました。主に地元の手に職のない女性たちで構成されるセレンディパーム製油工場の200人を超える従業員たちは、他の小規模パームオイル工場では考えられないような好条件の労働条件と報酬に喜んでくれています。セレンディパームはアスオムの農業技術者や科学者だけでなく同社の参加型の経営スタイルを歓迎する会計士や行政にとっても魅力的な存在となっています。彼らは田舎に住みながら、この参加型の経営スタイルで生計を立てられています。
セレンディパームは、平均7エーカーのアブラヤシ農地を持つ635世帯の農家からヤシの実を購入します。農家には公正な取引価格に加え有機栽培による割増金が支払われます。さらにセレンディパームは土壌の肥沃度を上げるために有機肥料の提供や収益性向上のための農業訓練を行い、生産性の高いアブラヤシの苗木購入のための無利子の融資を提供しました。ドクターブロナーや他の顧客が支払ったフェアトレードによる割増金は、水道設備や公衆トイレの設置、産科病棟・保育園・歩道橋・電灯の建設や学校用品の購入、マラリアから身を守るための蚊帳の購入、村での植樹運動「グリーンアイランド」などに使われています。
セレンディパームは現在、ドクターブロナーやGEPAやラプンツェルを含むヨーロッパのフェアトレード企業にフェアトレード認証のパームオイルを供給しています。パームオイルの需要拡大に伴い、私たちは農家や従業員、地域社会の利益貢献のために事業を拡大しています。セレンディパームの契約農家の多くはココアの栽培も行っており、有機栽培への移行のためプロジェクト品種にココアも追加されました。
ココナッツオイル / スリランカ
2004年、スマトラ沖大地震により発生した大津波がスリランカを襲い、壊滅的な被害を与えました。ドクターブロナー社は震災後の産業再建に尽力し、それがセレンディポールのオーガニック・フェアトレード・ココナッツオイルプロジェクトにつながりました。セレンディポールは、経験豊富で意欲的な知人をスリランカ事業のパートナーに迎え、廃棄されたココナッツ製粉工場とふたつの輸送用コンテナをオフィスとして2007年に誕生しました。プロジェクト立ち上げから数年は、契約農家や従業員を含む多くの人々がこのプロジェクトを「夜逃げ屋事業」、つまりいつ責任を放棄して逃げ出してしまうかわからないような事業だと考えていました。
プロジェクト開始から9年を経て、セレンディポールは1,260人以上の契約農家、2万エーカーの農地、300人の従業員、年間3,000万個のココナッツを生産する一大プロジェクトへと成長しました。セレンディポールの製油工場で働く従業員は、業界では珍しい好待遇の労働条件と報酬、自己啓発・専門技術開発の機会が与えられることに喜んでくれています。また参加型の経営スタイルを採用することで、クリヤピティヤの農村開発に貢献したいと願う行政や会計士、技術者、農業関係者をますます惹きつけています。
セレンディポールの工場では、再生可能な資源となるココナッツパームの可能性についても展示されています。工場から出されるすべての副産物には付加価値のある用途があります。ココナッツの外皮は販売され、ロープやドアマット、砂防の繊維として加工されます。殻は火力発電のための原料になったり、木炭や活性炭製造のために販売されます。種子は動物用飼料や食品加工のために販売され、ココナッツウォーターの一部は地元の輸出業者に売られます。残りの部分はバイオ処理され、会社の庭を潤す水として利用されます。一般的な包装廃棄物を除けば工場からはいっさいのゴミが出ません。
ドクターブロナー社や他の顧客がフェアトレードを通じて支払った割増金は、堆肥事業、重要な医療機器の購入、学校校舎の改修や恵まれない青少年への職業訓練、貯水池の回復、地方の村々をつなぐ橋や道路、電線などの重要なインフラ設備投資の財源になっています。
ココナッツオイル / ケニア
2012年、ソープとココナッツオイルの生産拡大に対応するため、スリランカに続くオーガニック・ココナッツオイルの生産拠点を見つける必要がありました。アメリカの慈善団体であるアサンテ財団が取り組んでいたケニア南東部のプロジェクトに可能性を感じ、姉妹会社としてセレンディケニアを立ち上げ、フェアトレードによる高品質オーガニック・ココナッツオイルの生産を開始しました。今日では約1,400人の小規模有機農家がプロジェクトに参加し、ウクンダウエの近代的な製油工場では65人が雇用されています。
現地農家への技術指導はプロジェクト成功のための重要ポイントです。プロジェクト開始以前のケニアでは、ココナッツ生産は縮小傾向にありました。地元でのココナッツ需要が少ないため、ココナッツ農家は頻繁に隣国のタンザニアに低価格販売をせざるを得ませんでした。ドクターブロナーが信頼できる顧客となることでココナッツ農家から感謝され、さらに農業の多様化と土地改良でも支援していきました。農家がフェアトレードによって得た割増金は、ココナッツの苗木購入、地元小学校の机の購入、病院に井戸を掘る工事費用、その他さまざまな用途に使われました。
2015年、このプロジェクトがケニアの限られた地域だけで行われていたこともあり、「クウェールココナッツ」という名称で本プロジェクトの拡大に興味を持っていたケニア在住の若いアメリカ人起業家に所有権を譲渡することを決めました。その後もドクターブロナーは主要顧客として残るだけでなく、農業、生産技術、マーケティングなどの分野でこのプロジェクトを支援しています。私たちの思想を受け継いでくれる地元のパートナー企業にプロジェクトを譲渡したのは、私たちにとってもこれがはじめての経験となりました。
アボカドオイル / ケニア
オーガニック・アボカドオイルは、オーガニックリップバームやオーガニックバームに豊かなうるおいをもたらします。2009年以来、私たちはケニア中部の丘陵地帯で展開しているオリバド・プロジェクトからフェアトレードを通じてオーガニック・アボカドオイルを調達しています。アボカドは数千の小規模農家によって栽培されており、その農家の70%は女性です。
オリバドは持続可能な有機栽培の教育と訓練を契約農家に対して行うために、複数年に渡る教育プロジェクトを設立しました。ドクターブロナー社と協力し、オリバドはIMOからフェアトレード認証である「Fair for Life」認証を取得しました。
保証されたアボカドオイル市場と安定した取引価格のおかげで地元農家の収入は増え、地域社会の生活水準は大きくあがりました。オリバドには現在、1,730エーカー以上の農地で働く1,060人の農家がいて、現地工場には約25人の正社員と80人以上のパートタイム労働者が働いています。
ティートゥリーオイル / ケニア
私たちのマジックソープバーのフレーバーに含まれるティートゥリーオイルは、ナイロビ北部の赤道直下、ケニア山の麓で行われているフェアトレードと有機栽培のプロジェクトから供給しています。
2005年に私たちのイギリスのパートナーであるアースオイルによって立ち上げられたこのプロジェクトは、まずはじめに新しく有機栽培作物に挑戦したいと考えている小規模農家を集めました。いまでは500人以上の農家が参加しているケニア・オーガニックオイルファーマーズアソシエーション(KOOFA)として組織化されました。アースオイルは、ティートゥリーの小枝や葉を購入し、ナンユキの施設にて蒸気蒸留を行います。この地域ではめったに見られない公正で安全な好条件は施設従業員たちに喜ばれています。
農家はフェアトレードによる適正な価格に加えて、さらに10%の有機栽培による割増金も受け取ることができます。また、ドクターブロナー社を含む買い付け会社は10%のフェアトレードによる割増金を支払います。その資金をコミュニティのためにどのように使用するかは、農家の代表が民主的に決定し割り当てています。年間のフェアトレードによる割増金総額はまだ控えめな額ではありますが、フェアトレード委員会はとても貧しい家庭の7人の子供たちの中学4年間の全学費を援助することに決めました。現在委員会は小さな図書館やインターネットが使えるコンピューターのあるコミュニティ・ホールを建設するために1エーカー区画の土地を購入しています。そのホールは委員会活動のための収益を生み出すように貸し出される予定です。
パーム核油 / エクアドル
オーガニック・パーム核油の配合は、ドクターブロナーのマジックソープに豊かな泡立ちをもたらしています。パーム核油はヤシの種子から圧搾されますが、パーム油と同様にその土地や地域社会の持続性を考えずに多量に栽培されてしまうことが多いのも事実です。だからこそ私たちはナチュラル・ハビタスと協力し、アブラヤシの持続可能な栽培を行っているエクアドルの家族農家からフェアトレードを通じてオーガニック・パーム核油を調達しています。ナチュラル・ハビタスは土地とそこに住む人々を支える環境の整備と、農家や労働者の経済的・社会的利益を保証する参加型の生産モデルの開発に取り組んでいます。
ドクターブロナー社の姉妹会社であるセレンディポールやセレンディパームと同じように、ナチュラル・ハビタスは世界で最も取得の難しいフェアトレード認証であるIMOの「Fair for Life」認証を受けています。
エタノール / エクアドル
私たちのメディカルグレードのアルコールは、エクアドルのボリバルとコトパクシの険しい丘陵地帯の小規模農家によって育てられたサトウキビから作られています。
2003年以来、ルーラル・フォアステーション&プログレス・ネットワークコーポレーションはそこに住む小規模農家と協力し、有機栽培やアルコール精製、環境保全のための訓練や適切な技術指導を行っています。彼らはまた、5つの小さな共同体がスウィートオーガニックアグリアーティサーナルコンソーシアム (スペイン語の略語でCADO)という組合を組織するのをサポートしました。CADOは組合農家に対しオーガニック・エタノールの適正価格を支払い、フェアトレードによる割増金を地域の開発プロジェクトに寄付しています。250人以上の家族が伝統的な生活様式を守りながら、さらに環境も傷つけずに生活の質を向上させる機会を得ました。
砂糖 / パラグアイ
オーガニック・フェアトレードシュガーは、私たちのオーガニックソープ(シカカイシャンプー)に豊かなキャラメル色と甘い香りを与え、肌の水分を保ちなめらかにします。
私たちは、サトウキビ畑と農家の管理をしながら最高品質の砂糖の生産を使命としているアズカレラ・パラグアイから砂糖を供給しています。厳格なオーガニック基準を順守するために、サトウキビ畑は焼畑されたり除草剤や合成肥料を使わずに、収穫されています。アズカレラ・パラグアイの工場では、収穫に対して公正な対価を支払うだけでなく、教育の提供や工場従業員とサトウキビ農家の健康サポートも行っています。
ミントオイル / インド
ミントオイルは私たちが最もよく使用しているエッセンシャルオイルです。ミントオイルの清涼感は私たちのマジックソープ・ペパーミントとオールワン・トゥースペーストに爽やかさを与えてくれます。
ドクターブロナーはペパーミント(メンサ・ピペリタ)とコーンミント(メンサ・アルヴェンシス)の2種類のミント種をブレンドしています。2004年以降どちらの種も、インドのウッタル・プラデーシュ州(デリーから約400km東)で、小規模プロジェクトにより栽培されています。このプロジェクトは元々イギリスのパートナー企業であるアースオイルによって運営されていましたが、2013年に私たちの姉妹会社のセレンディメンサが引き継ぎました。2015年に財政不振が発覚し、私たちは会社を閉鎖をする判断をしましたが、才能があり意欲的で信頼できる農業エンジニアの元従業員4人に会社を譲渡しました。彼らにとってはこれが自分たちの会社を築く機会となりました。
現在このプロジェクトには、オーガニック認証取得に向けて有機栽培へ切り替えている700人以上の小規模農家が参加しています。これまで2エーカー未満の小さな畑では毎年2~3種類の異なる作物を順番に耕作することが当たり前になっていました。数十年の間、化学肥料の使用や頻繁な耕作が続けられた結果、シルト/ローム質の土壌には枯渇し有機物(腐葉土)はほとんど含まれませんでした。私たちがパートナーと共有している唯一の目標は、堆肥の供給やカバークロップなどの保護耕作を通じて土壌を再生させることです。
既存のバーミコンポストは、すぐにより大きなコンポストプラントに入れ替えられます。コンポストプラントは土壌の炭素含有量をものすごい速さで増加させることができます。炭素含有量の増加は土壌を肥沃にし、不安定になってしまっている水の供給の影響を受けにくくします。マメ科植物の間作は、土壌の窒素含有量を自然に増加させてくれます。果樹や日除けのための樹木、天然の防虫剤であるニームのような有益な樹木などの大規模な植栽プログラムも進行中です。
現在この活動はフェアトレードの割増金によって支えられています。長期的には農家は堆肥の価値を理解し自ら費用を支払うことになるでしょう。2015年以降、フェアトレードの割増金は、多くの農家へのトイレ設置、清潔な公衆飲料水用ポンプ、医療施設の設置に資金を提供しています。