Vol.7 糖質ダイエットで糖尿病を克服! 林利之さん
糖質ダイエットで、体重11キロ減に成功した林利之さん。前回は、食事のメニューや料理法についてお聞きしました。林さんが糖質制限を続けるにあたってもっとも不安だったこと、それは糖尿病の治療薬をやめることだったそうですね。
井上「林さんのすごいのは、そういうところですよね。糖尿病の人が、これまで使っていた薬をやめるのは相当な決意が必要だと思います。身体をどうにか保っていた薬を一切飲まないわけですから、もしかしたら生死に関わるかもしれない。そんな状況にあって食事だけで乗り切ろうとするなんて、よほど信じないとできないことだと思います」
糖質ダイエットにも、いろいろありますが、林さんはもっとも難易度の高い、徹底的に5グラム以下に抑える方法を実行されたんですね。これは釜池豊秋医師の本「糖質ゼロの健康法」に書かれている方式で、かなりストイックで難易度の高い方法です。一方、江部康二医師の本「主食をやめると健康になる」に書かれている方法は、難易度別に分けてあって取り組みやすいので、ちょっと説明を抜粋してご紹介したいと思います。
① スーパー糖質制限食……1日3食とも主食を抜く
ダイエット効果や生活習慣病などの予防効果がもっとも高く、3食とも主食をとっていたころと比べてまったく異なる代謝リズムになる。糖尿人にはもちろん一番のおすすめ。
② スタンダード糖質制限食……朝と夕に主食を抜く
会社勤めで、ランチに定食や弁当しか食べられない人におすすめ。糖尿人がこの方法を実践する場合は、食前30秒に薬を飲んで、適量(少量)の主食を食べるという選択肢もある。
③ プチ糖質制限食……夕だけ主食を抜く
スーパーやスタンダードに比べて改善効果は低いものの、朝・昼は適量の糖質をとれるので実行はかなりラク。健康をキープするために始める人におすすめ。
いずれも、補足説明として「糖質制限食は開始直後から効果があるため、経口血糖降下剤内服やインシュリン注射をしている人は低血糖を起こす可能性があります」と但し書きがされています。
井上「林さんの場合は、インシュリンの投与をやめて実行されたんですね」
林「そうですね。次の定期検診まで、と思って期間を決めて糖質ゼロを実行しました。そうしたら、体重が減るだけではなく、糖尿病の数値まで順調に回復していたんです。おかげで、医師からは薬を減らそうかという話まで出ました」
それはすごいですね。糖質制限食が糖尿病にいいということを身体で実証されたわけで
すよね。
林「ただね、血液検査でちょっと問題が出まして(笑)。糖質制限食では、小腹がすいたら卵かチーズをつまんでいいことになっているんです。いくら食べてもいいんだと思って、卵を一日に6個も7個も食べていたら、今度はコレステロール値が上がっていました。医師が、いったいどうしたんですか、と(笑)。糖質を制限するだけではなくて、きちんと栄養のバランスも考えなくてはいけないなと、勉強になりました」
なるほど! タンパク質だからどんどんとっていいというわけではないんですね。
井上「病気でいえば、別の、たとえば腎障害、活動性すい炎、肝硬変がある人には糖質制限食は適していないそうですから、これも注意事項として記しておきましょう。それにしても、林さんのかかっているお医者さんは喜ばれたでしょう」
林「そうですね。ただ、急激に体重が減ったのを今度は心配されて、何か私の知らないところで違う検査もされていたようです。別の病気を疑われたんですね。それも異常なしということで、次の検診のときには本当に安心した顔をされていました(笑)」
こうしてみると、糖質制限食はいいことづくめですね。他に、変化はありますか?
林「これまでは、朝昼晩ときっちり3食とっていたんですが、そうしなくてもよくなりました。朝など、コーヒー一杯でじゅうぶん満足するぐらいお腹が減らないんです。ですから、今は1日2食、ブランチと夕食だけです」
空腹を感じないというのは、井上社長もおっしゃってましたね。空腹を感じるメカニズムは、やはり糖質が作ってるんでしょうね。
林「そうですね。それに、ブランチも夕食も、かなりしっかり食べているから、というのもあると思います。それでも体重は順調に減っていくんです。それだけじゃなく、基礎代謝も上がって、燃焼しやすい体質になりました。体内年齢が、開始した頃には54歳だったんですが、今では39歳です。私の妻は、最初は興味を持っていなかったんですが、私が成果を出したので、江部医師の本の、3番目にあるプチ糖質制限をたまにやるようになりました。そうしたら、やはり1か月で2キロぐらい体重が減っています」
わぁ、それはすごいですね。女性にとって2キロって、かなり大きいですよ。他にも変化がありそうですね。
井上「それはぼくも感じました。林さん、痩せられただけじゃなくて、何かこう、筋肉質になられたような感じを受けます。日焼けもされているし。ゴルフだけじゃないでしょう」
林「そうなんです。じつは、これだけ減量ができたんだからと、体力作りにも興味がわいて、以前から興味があった自転車を始めました」
自転車というと、ロードバイクですか?
林「そうです。週~3回のペースで、15~20キロ走っています。そうしたら、今度はもっといい自転車がほしくなって、いろいろあれこれ考えて、見積もりを取ったりして」
井上「楽しそうですね(笑)。ヘアスタイルも変わったような感じです」
林「ああ、これ、行きつけの美容院に行ったら、スリムになって印象がずいぶん違うから、
カットを変えましょうかと言ってもらったんです。まだ完成してないんですが、イメージを聞かれたときに『大脱走』の……」
井上「ああ、スティーブ・マックィーンですね。我々の世代にはヒーローです」
「そう、あの髪型にしようと(笑)。それにはトップの長さが足りなくて、今伸ばしている最中で。まだ完成してないんですが」
生活が何から何まで変わられたような、そんなイメージですね。
林「そうですね。あのとき、井上社長にこの話を聞かなかったらと思うと、不思議な気持ちになります。巡り合わせというのは本当に大きいですね」
井上「いいことづくめでしょう?」
林「いや、困ったこともありますよ。洋服のサイズがどれもまったく合わなくなって、お金がかかる(笑)。ズボンなんか、いまは一番小さいサイズです。このあいだ洋服屋に行ったら、『林さん、これ以上痩せるともうサイズがありませんよ』と言われました」
それは贅沢な悩みですね(笑)。次回、もうすこしお話をお聞きできればと思います。