唇の色で分かる病気のサイン
唇の色の変化には、白色、赤色、紫色、黒色があります。病状の変化によっては、紫色→黒色などに色が変色することもあります。
- 唇の色と病気
- 唇が白色
- 唇が赤色
- 唇が紫色
- 唇が黒色
- 唇や唇周辺の病気
唇の色と病気
唇は皮膚が薄くデリケートな場所で、体調変化や病気のサインに敏感といわれています。健康な体であれば張りとツヤのある綺麗なピンク色をしていますが、基礎体力の低下や体調の悪化、内臓系に疾患などがある場合には、唇の色に変化が生じます。唇の色で分かる病気のサインとは、一体どんなものがあるのでしょうか。
唇の色
唇の色の変化には、白色、赤色、紫色、黒色があります。病状の変化によっては、紫色→黒色などに色が変色することもあります。
| 白色 | 蒼白現象。唇や顔など局部的に起こることもあれば、体全体に起こることもあります。 |
| 赤色 | 体温上昇や発熱が主な原因。血液中の水分不足によっても引き起こされます。 |
| 紫色 | 心疾患や呼吸器疾患などにより、血液中の酸素濃度が低下することで引き起こされます。 (チアノーゼ) |
| 黒色 | 乾燥や摩擦など、外部刺激に対する防衛反応として、メラニン色素の沈着が促されることで引き起こされます。 |
唇が白色
唇が白くなる原因には、以下のものがあります。
- 貧血
血液の色が赤いのは血中のヘモグロビンによるものですが、貧血などによって血中のヘモグロビン濃度が低下すると、唇は鮮やかなピンク色から白色へと変化してしまいます。貧血による蒼白現象は、全身に起こる場合もあれば顔や唇など局部的に起こることもあります。貧血の症状としては、ふらつき、めまい、倦怠感などが挙げられます。
貧血になってしまう原因はいくつかありますが、鉄が不足することによる鉄欠乏性貧血がその多くを占めます。鉄欠乏性貧血では、鉄が不足することによってヘモグロビン合成が出来ず、血中のヘモグロビン濃度が低下します。
食生活の乱れや無理なダイエットなどを行うと、栄養素が偏って貧血になることがあります。貧血は「鉄分」のほか、「ビタミンB12」、「葉酸」の不足によっても引き起こされるため、これらの栄養素を食事やサプリメント、医師の処方箋などで補う必要があります。
貧血になる原因は栄養素不足以外にも、腎機能障害、肝機能障害などの内臓疾患によるものや、先天性のもの、急性白血病など、様々な病気を因子としていることもあるため、貧血に罹った場合には医師の診察を受けることを勧めます。
唇が赤色
唇が赤くなる原因には、以下のものがあります。
- 発熱
- 脱水状態
- 胃腸など消化器系の働きが低下
感染症によって体が発熱すると、唇や顔全体が赤く変色します。体はウイルスや細菌から身を守るために免疫細胞を活性化させますが、この際に熱を必要とするために体温上昇が起こります。これらの発熱は、唇や顔全体が赤く変色するほか、頭痛や倦怠感・寒気といった症状を伴います。
また、脱水状態によって血液中の水分量が低下すると、相対的に血中ヘモグロビン濃度が高り、唇などの皮膚の薄い部分が赤く変色します。これらの症状は、胃腸など消化器系の働きが低下することでも起こります。
唇が紫色
唇が紫色になる原因には、以下のものがあります。
- 心疾患
- 呼吸器疾患
- 肝機能障害
血液を全身に送る心臓や、酸素を取り込む肺などの呼吸器系に疾患があると、血中の酸素濃度が低下して指先や爪、唇などが紫色に変色します。 (チアノーゼ)
チアノーゼは症状の軽いものから重篤なものまで様々ありますが、心臓や肺の疾患であるために命に関わる場合もあるため、必ず医師の診察を受けるようにしましょう。
また、油物の摂り過ぎやお酒の飲み過ぎなどによって肝機能が弱まると、唇が紫色に変色するとされます。
唇が黒色
唇が黒くなる・黒ずむ原因には、以下のものがあります。
- 乾燥や摩擦、タバコの喫煙等によるメラニン色素の沈着
- 唇の血行不良や動脈硬化
- 内臓機能の低下
唇の黒ずみはメラニン色素の沈着による表皮の黒化や、血行不良、内臓機能の低下などによって引き起こされます。
皮膚は、日焼けによる紫外線や乾燥・摩擦などの外部刺激から皮膚を守るために、防衛反応として表皮奥のメラノサイトが働き、メラニン色素の沈着を促します。メラニン色素の沈着による皮膚の黒化は、肌の新陳代謝(ターンオーバー)によって徐々に体外に排出されますが、加齢による新陳代謝の衰えであったり、慢性的に乾燥や摩擦刺激に晒されている場合には、治りが遅れたりそのまま排出されずに残ってしまうことがあります。
これらの黒ずみは洗顔やタオル等で洗い流すことができないので、余計な刺激を与えないようにしましょう。
唇や唇周辺の病気
唇の色で分かる病気のサイン以外にも、口の周りのかぶれ、吹き出物、炎症など、唇周辺の病気には様々な種類があります。
| 接触性口唇炎 | いわゆる「かぶれ」のことで、リップクリームや口紅、歯磨き粉といった化学成分が皮膚表面に残っていたり、肌との相性によってアレルギー反応を起こしたりすることで「かぶれ」となって表れます。アレルギー症状を引き起こしている原因を特定する方法には日用品の「パッチテスト」が用いられますが、原因を完全に特定することは難しく、時間を掛けて原因を絞り込んでいくことになります。 |
| アトピー性口唇炎 | アトピー症状が唇や口の周りに出てくるもの。唇の乾燥や皮膚の亀裂などを伴い、皮膚表面がカサカサに荒れて皮が剥けてしまうのが特徴です。皮膚の亀裂やめくれといった症状は痛みを生じるため、ワセリン(軟膏)などで常に保湿ケアしてあげる必要があります。アトピー性口唇炎は長期化することも多く、治りかけても再び悪化してしまうことがしばしばあります。 |
| 口角炎 | 唇の両端にできる炎症で、ウイルス性によるもののほか、生活習慣の乱れやストレス、ビタミンの欠乏などによっても引き起こされます。ウイルス性のものはカンジダと呼ばれる真菌類(カビ)が原因の場合が多いとされます。ビタミンの欠乏に対しては、ビタミンB2やビタミンB6といった栄養素を補助すると症状の改善に繋がります。 |
| 口唇ヘルペス | ヘルペスウイルスを原因とする感染症。唇の周りに水ぶくれのような炎症を生じるのが特徴です。健常者でもヘルペスウイルスに感染(潜伏)している人は多いようです。体調不良や免疫力の低下によって感染力が弱まると、潜伏していたヘルペスウイルスが活性化して症状となって表れます。日本人ではおおよそ10人に1人は発症するとされる非常に発症しやすい感染症であることが分かります。 |
貧血や血流障害、心疾患、内臓疾患とは異なり、ウイルス感染やアトピー症状など皮膚の炎症や乾燥を伴った病気が多いように感じます。