1.ショック
急激な血圧低下によるショックを起こすことがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,昇圧等の適切な処置を行うこと.

2.胸膜又は肺の線維性変化
咳嗽・呼吸困難を伴う胸膜又は肺の線維性変化があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止すること.

3.幻覚・妄想,せん妄
幻覚・妄想,せん妄があらわれることがあるので,このような症状があらわれた場合には減量又は休薬等の適切な処置を行うこと.

4.胃・十二指腸潰瘍悪化
胃・十二指腸潰瘍の悪化がみられることがあるので,悪化がみられた場合には投与を中止すること.

その他の副作用

下記の副作用があらわれることがあるので,このような場合には適切な処置を行うこと.
過敏症注)
0.1~5%未満 
発疹

過敏症注)
0.1%未満 
そう

消化器
5%以上 
悪心

消化器
0.1~5%未満 
嘔吐,食欲不振,胃痛・腹痛,胃部不快感,腹部膨満感,便秘

消化器
0.1%未満 
下痢,胸やけ

肝臓
0.1%未満 
肝機能異常[AST(GOT)上昇,ALT(GPT)上昇等]

循環器
0.1~5%未満 
めまい,ふらつき,動悸,浮腫

循環器
頻度不明 
胸部不快感※※

精神神経系
0.1~5%未満 
眠気,不眠,鼻閉,頭痛,頭重感

精神神経系
0.1%未満 
しびれ

その他
0.1~5%未満 
倦怠感,寒気,ほてり

その他
0.1%未満 
発熱

その他
頻度不明 
脱毛,貧血※※

注)投与を中止すること.

※自発報告

※※類薬での副作用

高齢者への投与

一般に高齢者では,生理機能が低下しているので,低用量から投与を開始し,経過を十分に観察しながら慎重に投与すること.

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

1.妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には,治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること.[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない.]

2.授乳婦

(1)
乳汁分泌を抑制するので,授乳を望む母親には本剤を投与しないこと.

(2)
授乳中の女性に投与することは避け,やむを得ず投与する場合には授乳を中止すること.[動物実験(ラット)1)で乳汁中へ移行することが認められている.]

小児等への投与

小児等に対する安全性は確立していない.[使用経験が少ない.]

適用上の注意

1.
男性患者における使用経験は少ない.

2.薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること.[PTPシートの誤飲により,硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し,更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている.]

その他の注意

1.
**高プロラクチン血性下垂体腺腫の診断・治療については,国内外のガイドライン等の最新の情報を参考にすること.

2.
動物実験(ラット)で,長期大量投与により,子宮腫瘍を起こした例があるとの報告がある.

3.
ラットに経口投与した生殖・発生毒性試験2~8)の結果,本剤の薬理作用による着床阻害(妊娠初期着床前投与),F1出生児の発育抑制(周産期・授乳期投与)が認められたが,催奇形性,F2(生存)胎児への影響は認められなかった.ウサギの器官形成期に経口投与した場合も,催奇形性は認められなかった.

4.
外国において,類薬を投与中に痙攣,脳血管障害,心臓発作,高血圧,後腹膜線維症があらわれたとの報告がある.

薬物動態

血中濃度

健康成人男子にテルグリド(0.25,0.5,1,2mg)を経口投与後の吸収は速やかで,投与1時間後に最高血漿中濃度(Cmax)に達した後,約3時間の半減期で消失した.24時間後にはほぼ検出限界値以下にまで減少した.最高血漿中濃度及び血漿中濃度曲線下面積(AUC)は投与量に応じて増加し,用量依存性を認めた.また,本剤の連用による組織への蓄積性は認められなかった9)


(注:本剤の承認用量は,1.0mg/日である)

臨床成績

1.高プロラクチン血性排卵障害,高プロラクチン血性下垂体腺腫,乳汁漏出症
総計321例を対象に二重盲検試験10)を含む臨床試験が行われた.全試験を通じての有効率(有効以上)は82.9%(266/321)であった.疾患別の有効率は次のとおりであった.(承認時,1.0mg/日をこえる症例は除外)
(表1参照)

2.産褥性乳汁分泌抑制
分娩又は流・早産後に乳汁分泌の抑制を希望する女性197例を対象に二重盲検試験11)を含む臨床試験が行われた.有効率は次のとおりであった.(承認時,1.0mg/日をこえる症例は除外)
(表2参照)

表1

効能・効果 有効率 
高プロラクチン血性排卵障害 87.4%(139/159) 
高プロラクチン血性下垂体腺腫 73.0%(65/89) 
乳汁漏出症 84.9%(62/73) 

表2

効能・効果 有効率 
産褥性乳汁分泌抑制 97.0%(191/197) 

薬効薬理

1.

高プロラクチン血症抑制作用

高プロラクチン血症ラットにテルグリド(0.003,0.03,0.3mg/kg)を経口投与した場合,血中プロラクチン値は用量に依存し,持続的な血中プロラクチン低下作用を示す12)

2.

下垂体腺腫縮小作用

プロラクチン産生下垂体腺腫ラットにテルグリド(0.3,1.0mg/kg)を反復経口投与した場合,高プロラクチン血症を改善するとともに,明らかな腺腫縮小効果を示す12)

3.

乳汁産生抑制作用

分娩・泌乳ラットにテルグリド(0.3,1.0,3.0mg/kg)を1日1回分娩後11~14日皮下投与した場合,テルグリド(1.0,3.0mg/kg)は用量に依存し,泌乳ラットの乳汁産生を抑制する12)

4.

中枢ドパミン神経系への影響

テルグリドは血中プロラクチン低下作用量ではラットに常同行動や自発運動亢進を誘発せず,イヌに嘔吐を引き起こさず,中枢ドパミン神経系に影響しない12)

5.

作用機序

テルグリドのプロラクチン分泌抑制作用は下垂体のプロラクチン分泌細胞のドパミンD-2受容体に対する作動作用に基づく.また,テルグリドは中枢ドパミンD-2受容体に部分作動薬として働くため,嘔吐等の中枢性の作用が弱い12)

有効成分に関する理化学的知見

構造式

一般名
テルグリド(Terguride)

化学名
(+)-1,1-Diethyl-3-(6-methyl-8α-ergolinyl)urea

分子式
C20H28N4O

分子量
340.47

融点
204~209℃(分解)

性状
本品は白色~微黄白色の結晶性の粉末である.
本品はメタノール,エタノール(99.5)又はアセトンにやや溶けにくく,ジエチルエーテルに溶けにくく,水にほとんど溶けない.
本品は光によって徐々に着色する.

取扱い上の注意

小児の手のとどかない所に保管するよう指導すること.

包装

錠剤 0.5mg PTP包装 100錠(10錠×10),500錠(10錠×50)

主要文献及び文献請求先

主要文献

1)
鷲尾兼寿:薬物動態 8:995(1993)

2)
児玉直己:薬理と治療 21:369(1993)

3)
児玉直己:薬理と治療 21:377(1993)

4)
児玉直己:薬理と治療 21:385(1993)

5)
児玉直己:薬理と治療 21:391(1993)

6)
児玉直己:薬理と治療 21:407(1993)

7)
児玉直己:薬理と治療 21:413(1993)

8)
Schuh, W. et al.:バイエル薬品社内資料[ラットにおける生殖・発生毒性試験](1986)

9)
三宅 侃:基礎と臨床 27:2077(1993)

10)
水野正彦:基礎と臨床 27:2451(1993)

11)
水野正彦:基礎と臨床 27:2431(1993)

12)
Mizokawa, T. et al.:Jpn. J. Pharmacol. 63:269(1993)

文献請求先

主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求下さい.

バイエル薬品株式会社・メディカルインフォメーション

〒530-0001 大阪市北区梅田二丁目4番9号

バイエル医療用医薬品のお問い合わせ先
バイエル薬品株式会社・くすり相談

フリーダイヤル 0120-106-398

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製造販売元
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大阪市北区梅田二丁目4番9号