ドキドキする。
一般にはあまり知られていない人らしい。
ほんとうに、看板も何もない。。。
(ピンポーン・・・)
「は~い~」
カリスマ風の女性か、職人風のおじいさんを
勝手に想像していたので驚いた。。。
若い男性!?
しかも、ワタシより若いかもしれない!!
しかも・・・金髪!?
「はじめまして篠原 リコです。 よ、よろしくお願いします。」
「はい、どうぞ~ ちょっとだけ話は聞いてますよ」
なかは小さなクリニックのようだった。
面と向かってまっ先に脳裏をよぎったのは、
この人にお腹は見せられない
だった。。。
「大変やったみたいやね 」
「あ、どうもありがとうございます。。」
見た目とは裏腹に関西弁!?
しかも自信に満ちていて、でも、なんだか優しそうな先生だ。
その後は、仕事のことや生活のこと、体や食習慣について
1時間以上は質問をされた。
かなりカミングアウトもしたはずなのに
先生は一緒に驚いたり笑ったり、
ただひたすらカルテを書きつつ話を聞いていた。
「ありがとう、だいたいわかったわ。
まあダイエットは成功するから、安心して」
「ほ、本当ですか!?」
「うん。
でも今日はもう時間がないから、
これから話すことだけやってもらっていいかな?」
「わかりましたっ!!」
「帰って、部屋の掃除だけしといてくれる?」
「はい?」
「掃除な。 そ・う・じ 」
(やっぱりこの先生、、だいじょうぶかな・・・??)
「どうしたん? できれば徹底的にやってや?」
「わ、わかりました。。
あの、質問してもいいですか?」
「もちろん」
「なんと言いますか、、その、〝痩せトレ〟のようなものかと・・」
「痩せトレ??
今の話やとエクササイズは自分でいろいろと
やってきたんとちゃうかった?」
「え、まあ、、過去にはいろいろ・・・」
「ああ そういうこと!?
じゃあ、もしかしたら気を悪くさせるかもしらんから
1回だけ言うとくよ」
「は、はい」
「ダイエットいうたら、痩せるための専用トレーニングとか
ローカロリー食とか、なんか〝特別なこと〟を始めなアカンって
思ってきたやろ?」
「まあ、、ハイ、、」
「違うよ 違う。みんな失敗してしまうやろ?」
「え?」
「だって、みんながウォーキングしたりエクササイズDVD買って
痩せてたら、、世の中にこんなに画期的なダイエットを求める人なんか
増えへんやん?」
「まあ、、、」
「実際にそういうダイエットは9割以上の人が失敗するし、
残り10%のうちの8割も、半年以内にリバウンドしてるよ。
僕ら専門家のなかでは常識やねん」
「え!?」
「100%メディアと企業の戦略やねん。
いや、もちろんこれはリコちゃんが悪いんとちゃうよ」
「そうなんですか!?」
「うん。画期的な○○ダイエット!!なんて騒がれるやり方もな、
冷静に観察したら微妙に形を変えて
数年に一回クルクルまわってるだけやねん。
しかもそのダイエットを〝終えた後〟のことを語る
メディアなんかないやろ?」
「まあ、言われてみれば、、」
「残念ながらな、健全なダイエットを優先する企業なんか
ほとんどないし、実際には続けられへんような理想を語る専門家も
日本にはまだいっぱいおる・・・」
「そうなんだ、、、じゃあ、そういうエクササイズとかは
しなくていいってことですか!?」
「いや、やってもいいんよ。
自分が楽しんで続けられるなら、
やる価値がある方法もないことはない。
ただそれだけじゃアカン。。本当のダイエットはもっと他にあるよ。
それをこれからリコちゃんのペースにあわせて教えていく。
だからまずは、〝掃除〟してくれへんかな?」
「わ、わかりました。。
掃除というのも、その、カロリーの消費とか
気持ちの整理のためで?」
「うん それもあるな。
今回はいろんな形でストレス抱えて、
生活も乱れはじめて、体にもいろいろ影響が出てきたやろ?」
「はい。。」
「心と体って繋がってるな〜って、感じへん?」
「それは、かなり感じます」
「じゃあ、心と部屋についてはどう思う?」
「部屋ですか??
・・・でも、部屋と心もやっぱり関係してると思います
部屋が汚いときってだいたい気持ちに余裕ありませんし」
「そうやな。じゃあここからちょっと大事やこと言うから
よく聞いといてな」
「はい」
「心と体は繋がってて、心と部屋も繋がってる。
だとしたら、〝体と部屋〟もかなり近い距離にない?」
「た、たしかに、、、」
「実際、体と部屋もつながってるんよ。
ここで痩せてく人のほとんどは部屋の環境に気を配ろうとしてるし、
部屋のデトックスが腸内環境にまで及ぶ人もたくさんおる」
「ホ、ホントですか!?」
「もちろんや。
なんだかんだ言うて自分の部屋って、
心と身体を整える唯一の場所やろ?」
「まあ、そうですね。。。」
「よくストレスを抜けとかコントロールしろなんて言うけど、
そんなんハッキリゆ―て無理やん?」
「はい、、、」
「だって、それができたらストレスなんか溜めへんわけやし
自分の中でどうしようもないのがストレスなんやし」
「たしかにそうかも・・・」
「だからこそ部屋掃除やねん!
部屋にはそういう悪い流れを〝断ち切る力〟がある。
よく窓が割れた車を放置した地域の凶悪犯罪は激増する
なんていうやろ?」
「な、なるほど、、、」
「ええか、リコちゃん?
これはダイエットを開始するための儀式って考えてもええ。
これからリコちゃんは痩せて、恐らくすごい美人になっていく。
絶対そうなるように僕がサポートしていくんやし」
「ほ、ほんとうですか!? わたし、もう歳ですけど、、、」
「アホっ!
美人になるのに年齢なんか関係あるかいな。。
いや、むしろ女の人が本当に綺麗になるのは成熟していくこれからやで!?」
「そ、そっか、、」
「うん。だから本気の掃除はな、
これから新しい自分に生まれ変わる〝ケジメ〟や。
女も男も、『私はもうダメかも』ってあきらめた瞬間からホンマに歳をとっていくやろ?
どうする? やってみるか?」
「や、やります!!」
「よし。じゃあいこう。
あと体重と食事表も今日から頑張って付けてや。
これが今後のダイエットの羅針盤になるからな」
「わかりました!」
すこし、涙がでそうになった。。。
不思議な先生だった。
熱いけど、威圧するところがぜんぜんないのは
たぶん私のことを本気で思ってくれてるからだ。。
(いろんな過去の想いがこみ上げてきた・・・)
よーし。。
やってやろうじゃないのっ!!!!!!!!
こうして金髪先生(勝手に命名した)と私の奮闘が
ついにスタートした!!
ー 第2話・終わり ー
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