睡眠不足が太る原因になる理由

睡眠不足だと太りやすいのは、起きている時間が長くなることで食べる機会も増える、という単純な理由だけではなく、他にも以下のような理由が挙げられます。

●睡眠不足になると、エネルギー摂取量が増え、(特に夕食後)体重の増加につながる
●睡眠不足になると、食欲をあげるホルモン”グレリン”の分泌が高まり、食欲を抑えるホルモン”レプチン”の分泌量がへる。4時間の睡眠になると、レプチンの分泌が極端に減る。そのため、睡眠不足の人は日中あまり動かず、空腹を感じやすい。
●食事制限を加えて、摂取カロリーを減らすと、さらにレプチンの分泌量も下がり、空腹が増す。
●脳が食物にさらに反応するようになり、食べたいという誘惑がまし、睡眠が足りている時よりも食べ過ぎてしまう傾向にある。

逆に十分な睡眠をとると、日中の活動量が上がり、炭水化物と脂質の摂取量が減り、減量につながる、などの恩恵が享受できます。睡眠時間は7時間を目標としましょう。

睡眠不足が肥満につながる原因は納得いくと思いますが、ダイエットをすることで睡眠不足を引き起こしてしまう場合があります。

「肥満改善のためにダイエットをしたら睡眠不足になり、逆に太りやすくなってしまう。」このパラドックスとも言える「ダイエットによる不眠症」はどのように起こるのでしょうか。

ダイエットが引き起こす不眠症

ダイエットによる不眠症とはその名の通り、過度なダイエットによって睡眠の量や質が低下していく症状のことです。その理由は次の3つです。

①空腹による不眠
②睡眠時の摂食による不眠
③栄養不足による不眠

この症状は、何事にも精力的に努力する人、ダイエットに対しても意識・モチベーションが高い人に起こりやすいです。理想のカラダになるために一生懸命に取り組んでいるのに、逆の効果を生んでしまう可能性があるのです。

空腹による不眠

過度なダイエットをしたためにお腹が空き過ぎて眠れない、という現象です。原因は前述した通り、ダイエットのやりすぎです。

また、これは次の「睡眠時の摂食」につながってしまいます。

睡眠時の摂食による不眠

これは、過度なダイエットによって空腹で眠れないため、起きて何かを食べてしまう、という症状です。本来身体を休めるべき時間帯にものを食べてしまうため、深い睡眠を得ることができず、昼間に眠たくなってしまいます。

また、生命維持の中枢が集まる脳の視床下部のリズムが狂ってしまいます。視床下部のリズムが狂うと、睡眠と食欲のリズムが乱れ、1日の身体のリズムも狂ってしまいます。こうなってしまうと、夜に眠れない、朝は起きれない、という状態に陥ってしまします。

そもそも、夜間は脂肪合成を促すビーマル1というたんぱく質が増加するため、このタイミングでものを食べると太りやすいです。

栄養不足による不眠

ダイエットによって摂取する睡眠関連の栄養の摂取が不足してしまい、不眠症になるという症状です。

睡眠を促進するホルモンとして有名なものが「セロトニン」があります。セロトニンは食事からしか摂取できないため、ダイエットで摂取していないと当然減少してしまい、眠れなくなってしまいます。

サプリ等でも摂取できるため、栄養不足による不眠症が疑われる場合は摂取してみてください。

不眠と肥満から脱却するための7箇条

このように、ダイエットをしているうちに不眠になってしまう、不眠になるとダイエットが失敗するという状態に悩んでいる人は少なくありません。では、どのようにこの問題を解決すればいいのでしょうか?

国際睡眠機構(https://sleepfoundation.org/)によると、以下の7つが不眠症の脱却にいいとされています。

①寝室を暗くする

寝る際は寝室を暗くしましょう。遮光カーテンやシェードカーテンを使うと外からの光の影響を受けず、暗い寝室を保つことができますよ。

②就寝時間を一定にする

毎晩寝る時間は一定にしましょう。寝る直前に交感神経が活発になるようなことはせず、リラックスして就寝準備をすることが大切です。

③寝れない場合は一度起きる

ベッドに入って20分経っても寝れない場合は、一度ベッドから起き上がりましょう。まだ身体が眠くないのかもしれません。起きて薄暗い明かりの中でリラックスして何かをしながら眠くなるのを待ちましょう。

④寝る前のパソコンや大きな音は禁止

寝る前のテレビやパソコン、スマホは控えましょう。これらの明るい光は交感神経を優位にしてしまうため、入眠の妨げとなります。
音に関しても同様ですので控えましょう。

⑤定期的に運動をする

定期的な運動は疲労感を与え、体内時計を整えてくれます。特に朝に運動を行うと太陽光を浴び、体内時計を整えるのに効果的です。
寝る前の激しい運動は入眠の妨げになるので避けましょう。

⑥飲食物に注意する

寝る前にカフェイン入り飲料やアルコール、大食いは避けましょう。

⑦夕方の昼寝は控える

②の寝る時間を一定にするために、夕方に仮眠をとることは控えてください。寝るべき時間に眠くなくなってしまって寝れなくなってしまう可能性があります。


これらを守り、不眠症を脱却しましょう。

不眠症の影響

●過度なダイエットをすると不眠症のような睡眠障害を起こす。
●不眠症は太る原因を作り出す。
●ダイエット成功のためには7時間の睡眠と生活リズムが不可欠。

早く痩せたい気持ちはわかりますが、過度なダイエットは太る原因になるだけでなく、不眠症にもなり得ます。睡眠とダイエットの関係を理解し、ダイエット成功に導きましょう。

千陽 ハーヴェイ監修トレーナーからアドバイス

NSCA認定パーソナルトレーナー

意外に見落としてしまいがちな、睡眠の大切さ。夜遅い時間に食事をして脂肪になるのが怖くて無理に起きていると逆効果です。食事のタイミングはダイエットには関係がないので、なるべく早い時間に就寝しましょう。

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