SNSの本質を忘れてない?:ECのSNS活用の実体【2】


どうしてもSNSの活用は必要?

WEBプロモーションにおいて欠かせなくなったSNSの活用。前回は、SNS×Eコマースの課題は、活用以前の部分に問題があるということについてご紹介しました。Instagram、Facebook、TwitterなどのSNSはそれぞれ特徴があるものの、共通する活用の本質があると捉えています。私はそれを自分なりに理解することで、これまでSNS活用の戦略や日頃のPDCAに活かしてきました。今回は、SNSでできることやその本質をご紹介します。

 

SNSでできること、その本質とは?

SNSの本質は、「1対1のコミュニケーション」と「コミュニティ」にあると捉えています。一見、情報を発信する側としては「1対n」だと捉えがちですが、情報を受け取る側は「自分 対 相手」でしかありません。特に、エッジランクが作用するFacebookは企業ページも1個人と近い存在として扱われます(現在はフィード表示に制限あり)。すなわち、SNS上でのやり取りの基本は「1対1のコミュニケーション」ということです。そこに、趣味嗜好や目的が近い者同士での掛け合いが発生することによって「コミュニティ」が生まれる。グループ機能がなくとも#(ハッシュタグ)も1つのコミュニティと言えるでしょう。

 

企業がSNSでできる4つのこと

SNSが本質を前提として、企業がSNSでできることは以下の4つです。

できること手法
1.ファンの獲得・組織化オーガニック・広告
2.情報を介したコミュニケーションオーガニック
3.情報発信による集客オーガニック
4.広告による集客広 告

EC事業者としては、2を最優先でやりたいところです。しかし、そもそも情報を届けられるフォロワーがいなければ集客にはつながりませんし、売込み色が強い情報のみ発信しているとファンの反応が少なくなってきます。一方、ファッションの場合はコーディネート画像やキービジュアルのような人の画像投稿が反応が良い傾向にあります。その投稿を介して、ダイレクトにコメントだけでなくいいねやお気に入りなどによるコミュニケーションが生まれるというわけです。

コミュニケーションと言うと「コメントへのやり取り」と思われがちですが、いいね、お気に入り、シェア、リツイートなどの通じてブランド・ユーザー双方で投稿が共感できるかを確認しあうのも立派なコミュニ―ションです。ユーザーとして、ブランド=アカウントとの信頼が深まり、よりファン度が増せば、キャンペーンの告知にも徐々に反応がでますし、シェアやリツイートによるファン(フォロワー)の獲得にもつながります。オーガニック(広告なし)の運用では、この日々のコミュニケーションを継続するというのが最大の成功の秘訣だと言えます。逆に、どうやっても自社のターゲットとなるユーザー層とコミュニケーションがとれないSNS(メディア)は活用しても意味がない、もしくは優先順位は低いということです。

 

■moussy(マウジー)公式Twitterの事例

moussy official Twitter(@moussyofficial)

例えば、moussyの公式Twitterの一部の投稿を参考にすると、スタッフスナップのリツィート+お気に入りの反応が175とズバ抜けて高く、地域限定のファミリーセールの反応は28と低めです。また、画像なしでリンクのみの投稿の反応は19と低めです。リンクの内容はコーディネートなので、画像有無によって反応が大きく異なる傾向にあることがわかります。

ある程度、ファッションブランドのSNSを日々運用し結果検証をされた経験がある方なら、上記のような傾向を実感して運用に活かしていらっしゃるはずです。

 

■広告による集客

短期的にECへの集客やフォロワーの拡大を図るなら、まさに4の広告活用がオススメでしょう。ただし広告の場合は、SNSのオーガニックな運用とは異なり広告の手法でしかないため、これまでの自社のWEB広告運用の実績やノウハウを駆使して実施すべきでしょう。注目されているInstagram広告は、早くやればCPC単価がおさえられるメリットがありますが、ターゲットが10~20代がメインということと、配信方法が似ているFacebook広告の運用実績・ノウハウを活かすことが留意点となるはずです。

 

理解せずマネしても全く意味がない

ファッションブランドやECサイトを母数とすればSNSの成功事例はまだまだ少ないとお話ししましたが、数年前と比べるとSNS活用事例は多くなり、参考材料が増えたと言えます。しかし、これは落とし穴とも言えます。

社内で「競合ブランドが、Instagramを使ったキャンペーンをやっているから当社もやろう」といった類の話題が出たことはないでしょうか?WEBでの施策内容は誰でも見れることから、こういった話は後を絶ちません。しかし、特定ブランドとユーザーの1対1のコミュニケーションが軸になっている以上、そのキャンペーンの背景や意図を理解せずにマネしても全く意味がありません。以下に、やや極端な事例を挙げます。

事例1:一般的にスタッフコーディネートの画像はSNS上でも反応がよい。ではこれをあらゆるブランドが実施してよいか?

⇒ブランドのイメージを統一したいフェーズのブランドや、外資系のブランドだとこの施策は向かないですよね。また、スタッフコーディネートの質にもよるため、自社のブランドのスタンスや商品、店舗スタッフを理解する必要があります。

事例2:インスタグラマーを有料で活用できる。InstagramからのEC流入を増やすために実施してよいか?

⇒以前の著名ブロガーの記事広告同様に、インスタグラマーに写真投稿を依頼する広告メニューが一部の代理店で取り扱いがあるようです。ただしこの場合、「EC流入を増やすこと」が目的であれば、この施策は適しません。理由は通常のInstagram投稿ではダイレクトリンクがNGだからです。商品の露出を増やすための手法としては活用できるかもしれません。

 

Instagramではユニクロ銀座の事例は輝かしいです。ただし、これまでいくつものSNSやチェックインキャンペーンを運用し、Instagramも2013年8月ごろからファション業界の中ではイチ早く着手し日々ユーザーの反応を見ながら方向転換を図った結果、フォロワー拡大につながったと私は捉えています。

急がば回れ。他社の施策に惑わされず、自社としてSNSを活用する目的やゴールを定め、その100点を目指していくために日々改善を行いながら自社のノウハウを貯めることが近道のはずです。

 

ISSUE【SNS×Eコマースの課題は?】 10月1日からInstagramの広告の一般運用が開始されました。商業的な利用から距離を置いてきたInstagramにおいて大きなターニングポイントになることは間違いないでしょう。…

 

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