わたしたちのフリーペーパー「雲仙と吉祥寺」
早いもので、「松本と吉祥寺」の2回をはさんで、すでに第7号になりました。
けれど、今回はその前の号を、いまさらとりあげたく。もう、何ヵ月も前の出来事に感じます。
そして改めて第6号、なかなか名文揃いと思います。


松本と吉祥寺|菊地徹<栞日店主>
来春、ヒトトを閉店します。|奥津爾<オーガニックベース代表/ヒトト店主>
FOLKLORE@刈水庵|古庄悠泰<刈水庵>

ぜひ、お手にとって見てください。




「松本と吉祥寺」と栞日、菊池さん。

菊地さんは、長野県松本の栞日という書店のうら若き店長さんです。私は存じ上げないのですが、さりげなくもしっかりとした文に惹かれました。  
地方は高齢化、人口減少、税収の低下の中にいます。大手の販売店ができるたび、にぎわうように感じるのは一時で、何件もの個人店と技術が消え、ひとたびその数が減れば、もうすべてなくなるのは時間の問題です。とまらない低価格競争、働く場の減少。もちろん、地方が刺激されて、上がるのはよいことなんですが、それとはちょっと違う。

菊地さんの寄稿文は、地方出身の方、地方在住のならどなたも、思うところあるのでは。雲仙小浜に移り住んだ私たちは、傍観者ではなく、問題を直接体に刻めることが嬉しいです。本当に「本屋さんだけは東京が羨ましい」としみじみ思うので、ますます、松本で「書店」であり続けておられる菊地さんにリスペクトと魅力を感じたのでした。





「FOLKLORE+内田輝」の会。

刈水庵で、初めてのライブが開かれました。古庄君にとっても初めての試みを、柔らかな水のような文で記録に残してもらえて、嬉しくて。中に書かれているAOKI,hayatoさんの言葉は、私は一生忘れないと思います。胸をつかれました。
AOKIさんの音楽に触れると、いつもどれだけ自分が、余計な感情や頭の騒音をかなでているか気づかされます。いちばんだいじなことを、自分でかき消していることに。

FOLKLOREは、AOKI,hayatoさんと haruka nakamuraさんのユニットです。
harukaさんの音楽を教えてくれたのは、刈水庵の、いつも会っている古庄くんでした。
冷たいはずのものを、あたたかいそれに変えてくれるようなharukaさんの音楽。とても繊細なようで、実はとても強い、勇気をくれる。大切な音楽はいくつもあるけど、もし今、「人生の最後に聴きたい音楽は?」と訊かれたら、私は今は、harukaさんの「音楽のある風景」か、EGO-WRAPPIN'はヨシエさんの歌声。

内田輝さんのトリオとで、奏でられたあの音楽会。特に私は、産後雲仙に引きこもっていたので、都心に出かけなくてもこんな会に触れられることと、子連れを受け入れていただけたのが嬉しかったです。

会の最後は、島原半島が誇るイタリアン店pescecoさんのケータリング料理! とっても素敵なお料理たちでした。豊かな会が、刈水庵で沢山の風土から集まった人々で形成された素敵な夜でした。





「ヒトト、閉店。」

この誌面と合わせ、主人のブログやfacebookで、先日公表の運びとなりました。
今はまだ、私たちは正直、このことをちゃんと受け止めきれていないのだと思います。こころの本当は呆然としているのでしょうが、あまりわかりません。いつも通り、わいわいと楽しく、しかし淡々と、しかし慌ただしく、寂しく感じたりしながら、必要な閉店準備等、やるべきことをやっています。

base cafe開店からあしかけ9年。
今回の文章にはしかし、主人の想いが、ちゃんと刻まれていると思いました。

「caféと奥津典子は別ブランドにする。」
開店間もなく、オーガニックベース代表の主人は決断し、それは正しかったと思います。
9年間は嵐のようで、cafeを維持することで、仕事の厳しさの半分を、私は学ばせてもらいました。思うに私たちの30代はその嵐とともにあり、あの日々がなければ、今日はない。
けれど、それは幸せな嵐でした。base cafeも、ヒトトも、多くのお客様に愛してもらえたからです。私たちの大切な小さなお店を愛して、足を運んでくださった一人一人の皆様に本当に感謝しています。



地味な料理。
日常の料理。
旬の食材を丁寧に料理して、好きな器で。
一番大切にしたのは、食中のインパクトより食後の“抜け”。
そんな商売にならないものを出したかった私たち。共感して、大事に懸命に提供し続けてくれたスタッフのみんな。大きな喜びも苦しさも、それは真剣な仕事なれば本人たちにしかわからないようにあったでしょう。そして苦しかったときのことも、真剣であったからこそ、過ぎたとき大きな宝になっていると思います。

クラスの後、ヒトトで、アシスタントやスタッフのみんなと、カウンターで一杯やるのが大好きでした。沢山笑って、沢山ばか話して。

大家さんのご意向により、ヒトトは1月いっぱいでおしまいです。その後どうするかは、今私たちには決められません。とても。
今はただ、佳き終わりを創るべく、懸命です。一人でも多くの方に、来年の春にはなくなってしまうあのビルと、あのビルに魅了され続けたみんなのヒトトにお越しいただけたら、嬉しいです。私もようやく、12月にはあのビルで最後の「種市」に合わせて上京の予定です。



ヒトト
人と、火と扉、日と途、一と十、灯と徒、、、
いろんな想いをこめた店。
福井の友人の自然栽培の玄米。種どり野菜、伝統製法の地域の保存食なども使ったお料理をお出ししています。

<営業時間>
12:00-15:00 お昼ごはん
15:00-18:00 お茶とお菓子
18:00-22:00 お酒と季節の料理
火・水 定休  
武蔵野市吉祥寺南町1-6-7 3F  t/f 0422-46-0337




秋晴れの美しい日々、デザインマーケットを終えた刈水庵ではすでに第7号。いよいよ「種市」第五回のご案内です。小さくも、強い思いをさりげなく秘めた、1枚の折り紙。手にとっていただけたら、ちょっとだけ、皆さんの心と出会えたら、嬉しいです。


「雲仙と吉祥寺」の設置に協力してくださっているお店>

プロムナドゥ (吉祥寺)
ダンディゾン (吉祥寺)
ラウンダバウト(吉祥寺)
魯山    (西荻)
のらぼう  (西荻)
食堂くしま (西荻)
見晴料理店 (西荻)
ポチコロベーグル (西荻)
カタネベーカリー(代々木上原)
ごはん屋ヒバリ (世田谷)
フジカワアトリエ(国立)
カフェスロー  (国立)
かぐれ表参道店 (表参道)
マリールゥ   (新潟)
エフスタイル (新潟)
omoto  (いわき)
ピックアップ(福島)
バーンズ  (福島)
オプティカルヤブウチ(福島)
SHELF    (大阪)
ライフタイム (京都)
List:     (長崎)
ワラナヤカフェ(大村)
モンネ・ムギ・ムック (波佐見)
オレンジスパイス(諫早)
雲仙観光ホテル(雲仙)
刈水庵(雲仙)
アトリエ間間(吉祥寺)
ヒトト(吉祥寺)
等々、敬称略

他にも置いてくださっているところが沢山ありますが書ききれず・・・。有り難いです。
ほんとうにありがとうございます。