革の手入れについて

ここでは革のお手入れ(レザーケア、レザーメンテナンス)の方法と製品の説明をします。

クリーニングコンディショニング磨き撥水事例1(汚れ)事例2(シミ)

クリーニング

革の汚れには表面に付着したものと中に染み込んだものの2つに分けられます。表面に付いた汚れは水に溶けやすいものと油に溶けやすいものがあるため、石鹸などが適しています。
革の中に染み込んだ汚れの代表は汗なので、中和してやる必要があります。その際、革は酸性に弱いので中性のクリーナーを使う必要があります。

製品例


コンディショニング(保湿)

革の保湿を助ける。既に硬くなった革にはあまり効果がないので、乾燥し始めに補うのが良い。

製品例

使用例(LEXOL Leather Conditionerの場合)

1.準備

革をきれいな状態にしておく(クリーナーなどで洗う)。

2.塗る

ウールやスポンジに溶剤を適量とり、革製品に塗りつける。(※3)染み込み具合を見ながら、足りないようなら更に溶剤を加える。

3.拭き取る

皮表面に浮いた油分を乾いた布(ウエス)で拭き取り、必要なら、磨きをかける。

コンディショナー使用例(動画)


(もともと使い込んだサイフだったので、あまり違いがわからないかも・・・)

艶出し

革に艶を与え、美しさを取り戻します。

製品例


撥水

水に弱い革に撥水効果を与えます。(※4)

製品例

Ray Holes Dri-Boot
Ray Holes Saddle Butter
<特徴>
その名のごとく固形もしくはペースト状だが、人間の体温で溶ける状態なので、直接指に取り、革製品に塗ることができる。液状の保湿剤よりも革への浸透を調節できる。また、量自体を調節できるので、デリケートな革へ使用する際に融通が利く。指で塗る行為により、革製品への愛着も深まる。
サドルバターは靴や鞍など野外での活動に使用する革製品に良く使われるため、防水効果を持たせたものが多い。

※1
液体クリーナー(または液体ソープ)は基本的にそのまま塗布すればよいが、泡立ちを増やすために水で薄めたりしてもよい。また、偏った塗布をしないよう霧吹きボトルに移し変えるのも有効。

※2
革は高温に晒されると繊維がもろくなるので、ドライヤーは用いてはいけない。

※3
スプレータイプはそのまま噴きつける。

※4
サドルバターは撥水効果のあるビーズワックスを含んでいるが、革の表面には効果があるものの、裏面(床面)ではあまり効果がない。
画像は、革を部分的に漉いて床面をむき出しにし、サドルバターを塗布して(中央)全体に霧吹きで水をかけたところ
ギン面(Grain Side)と床面(Flesh Side)の差を見てみよう。

ケーススタディー

ここから具体的な事例でのメンテナンスをご紹介します。

ブーツの手入れ その1(表面に付いた汚れ)

1.準備

レザークリーナー、ブラシ(靴ブラシなど)、ウール(もしくはスポンジ)、ウエス

2.埃の除去

ブラシを用いて革製品の表面に見えるゴミや埃を取り除く

3.溶剤の塗布

ウール(もしくはスポンジ)にレザークリーナーを適量とり、革製品に泡立つように塗布する。(※1)
このとき、汚れが浮き上がるように擦る必要がある。また、奥に詰まった汚れなどは使用済みの歯ブラシなどを使うとよい。

4.拭き取る

ボロ布(ウエス)で拭き取る。レザークリーナーには使用後に自然と揮発するものもあるが、成分が残る場合もあるので、霧吹きなどで多少湿らせておくときれいに拭き取ることができる。

5.乾燥させる

革は湿った状態だとカビなどの原因になるので、洗ったあとは乾燥させる。(※2)

使用例(動画)


もっと丹念に洗えば、更に汚れが落ちます。

ブーツの手入れ その2(シミ)

赤い部分にシミがあります。
用意するのは、『LEXOL Leather Cleaner』『Scrap Wool』『水』です。
霧吹きなどで水をかけます。今回はブーツのバンプ部分しかクリーニングを行いませんが、別のところにシミができないように、ムラなく水を掛けることをお勧めします。
通常の汚れと異なり、シミは革の内部から生じているものなので、通常の汚れ落としよりも大目の水をかけます。
LEXOL Leather Cleanerをウールに取ります。この際に更に水を加えても構いません。(泡立ちは良くなります)
活発に泡立てながらシミが付いている箇所を含む全ての面を柔らかく擦ります。
クリーニング終了直後
左:クリーニング後
右:クリーニング前
クリーニング直後はこのように色が暗くなります。
シミの部分ですが、ほとんどわからなくなりました。
この後、オイルを入れると全く見分けが付かなくなります。
ここからコンディショニングを行います。
今回使用するのは『Ray Holes Dri-Boot』、『Service Brand Mini Brush』、『ウエス(布切れ)』です。
Ray Holes Dri-Boot』はワックスを含む固形オイルですので、溶かして塗ります。
今回、寒い時期の使用のため、体温で溶けないので、湯煎して溶けやすい状態で使用しました。
左が『Ray Holes Dri-Boot』使用後、右が使用前です。
ブラシで磨きます。
今回はワックスを含んでいる『Ray Holes Dri-Boot』ですので、直後に磨きを掛けていますが、通常のオイル(コンディショナーなど)の場合は『FIEBING'S Antique Finish』といったワックスを含む靴墨を塗ってから磨きを掛けることをお勧めします。
柔らかめのブラシで素早く掛けるようにしてください。
次に乾燥した『ウエス』で磨きを掛けます。滑りが悪いという場合は、オイルが十分染み込んでいない可能性があるので、しばらく置くか、ブラシで磨き直してください。
仕上がりです。
磨く前とあまり見た目で違いはありませんが、後々の汚れの付き具合に影響しますので、十分磨いておきましょう。


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