毛穴のお悩みタイプ1
(1)角栓毛穴
10~30代の皮脂分泌が活発な年頃に多いのが、毛穴に皮脂が詰まってしまう「角栓」パターンです。詰まった皮脂は固まって、毛穴を押し広げます。さらにたまった皮脂が酸化して周りの皮膚が炎症を起こすとうっすらと赤くなり、ますます目立つようになります。
ちなみに、角栓をとって構成を調べると、皮脂はそのうちの3割で、残り7割はたんぱく質です。これはつまり「毛穴周りの皮膚細胞が正常にターンオーバーされずにどんどんたまっている」ということです。
☆角栓毛穴の対策
角栓毛穴は、「詰まった角栓を取り除く」ことでキレイにするしかありません。ただし、洗浄力の強いアルカリ性の洗顔料でゴシゴシ強く洗ったり、「はがすタイプ」の毛穴パックを毎日のように使ったりするのは逆効果! 毛穴周りの角層の細胞が未熟なまま露出し(医学用語では不全角化といいます)、かえって乾燥や炎症を引き起こしやすくなってしまいます。そればかりか、肌全体のキメが流れてしまい、むしろ毛穴が目立ってくる! なんてことも。
私が治療で行うのは、肌表面の不要な角層をやさしく取り除く「ケミカルピーリング」です。角栓が詰まっている肌は、毛穴の出口にうっすらと角層がたまってフタをしている状態になっているので、このフタを取り去ってあげるというイメージですね。出口がオープンになることで、角栓が自然に排出されやすくなるんです。
ピーリングの後には、皮脂分泌抑制作用のあるビタミンB群やビタミンCを導入することで、皮脂が詰まりにくい肌へと近づけます。市販の化粧品でも、ビタミンC入りの商品は毛穴トラブルに効果的ですよ!また、レチノール配合の化粧品もお勧めです。
毛穴のお悩みタイプ2
(2)うぶ毛黒毛穴
「毛穴が黒くて目立つんです! でも、いくら洗ってもきれいにならないんです!」
という方で、「角栓」が黒っぽくてとても目立つということであれば、その正体は他でもない、メラニンです。しかしありがちなのは、実は黒く見えていたのは皮脂の角栓ではなく「毛」だったというパターン。
顔全体のうぶ毛が濃い方は、やはり毛穴が目立ちます本人が気になるほど目立つのであれば、対策が必要ですね。
☆うぶ毛黒毛穴の対策
対策としては、シンプルに「毛を取ること」に尽きます。
といっても、1本1本の毛を抜くのは途方もないことですし、顔の毛をそるのは、肌を傷つけてしまうリスクもあります。
おすすめは、脱毛用のレーザーを使った「顔脱毛」です。一度やっておけば一生毛が生えない! のですから、中長期的視点で見れば、とってもラクでお得です。
レーザー脱毛は、熱の作用で真皮のコラーゲンも元気になってくれるので、肌の内側から押し上げられるようにハリが生まれて、毛穴が目立ちにくくなるという効果も期待できるんです。
私のクリニックで導入するレーザーは、すべて私自身の顔でテストしております。こう申し上げてはなんですが、私の肌は並外れて弱いので、医療機器の安心・安全度を確かめるにはもってこいなのです!
毛穴のお悩みタイプ3
(3)開き毛穴
40代以降に増えるのが、「開きっぱなし毛穴」のお悩みです。肌全体もたるみのサインが出始める頃なので、楕円状に開いた毛穴が斜めに下がった印象になり、「上げたい! 締めたい!」と悶えたくなる…といった状況でしょうか。
開き毛穴の原因は、年齢を重ねる中で蓄積した「光老化=紫外線ダメージ」です。紫外線ダメージによってコラーゲンやエラスチンがやせ細り、肌全体がたるんで毛穴を開かせてしまいます。ちなみに老化の三大要因は「光」「酸」「糖」ですが、光老化で開いた毛穴は、その周辺の角層の細胞も酸化している!という恐ろしい報告もあります。
☆開き毛穴の対策
開き毛穴は「たるみ毛穴」という表現をされることも多いので、たるみ対策同様に、肌を引っ張り上げるマッサージでセルフケアをなさっている方も少なくないようですが…、私としてはあまりおすすめしません。無理な力がかかると肌を傷めますし、かえってシワやシミなどのトラブルにつながるからです!
治療としては、やはり「高周波」や安全な光で肌そのものを刺激して、真皮のコラーゲンを太く増生させるような方法が効果的だと感じています。「フォトフェイシャル」という光治療は、作用が真皮の浅い層に達して、毛穴を引き締めます。私のクリニックでは、さらに真皮の深いところまでをターゲットにした「近赤外線治療器(タイタン)」「高周波(RF)治療器(イントラジェン)」などがご好評をいただいております。また、「フラクショナルレーザー(クリア&ブリリアント)」という、より毛穴トラブルに特化した機器も美容皮膚科ではごく一般的な治療として使われています。もちろん、これらによって毛穴が「なくなる」ことはありませんが、「目立たなくなる」効果はありますので、本当に悩んでいる方はお近くのクリニックに相談してみるのがおすすめですよ。
最後に、私が普段から皆さんに声を大にして訴えていのは、「熱いお湯で顔を洗わないこと」。
熱いお湯で顔を洗うとサッパリとするので皮脂がきれいに落ちる感覚がありますが、むしろ肌全体が乾燥して余計に皮脂が分泌されるようになったり、「キメの減少 → 毛穴が目立つ」のパターンに陥ったりすることになりかねません。毛穴で悩んでいる方もそうでない方も、洗顔は体温以下のゆるま湯または常温のお水でお願いいたします。
ちなみに、巷では「重層洗顔が毛穴にいい」とささやかれているようですが、これも使い過ぎには要注意です。お肌は弱酸性にキープすべきところ、重層はアルカリ性ですから、使い過ぎると肌疲労を起こすかもしれません。
ということで、尽きることのない「毛穴談義」ですが、今日はこの辺で。次回は女性ホルモンについて、本コラム初のゲストをお迎えしてお話しします。