激やせの今井雅之に衝撃! 大腸がん予測「15年は13万人超」

大腸がんを理由に主演舞台を降板した俳優、今井雅之の激ヤセした体に驚いた人も多いだろう。研究機関が発表した予測では、2015年にがんと診断される人の中で最も多いのは大腸がんだという。早期発見で100%治癒できる病気だけに、いま一度、その実態と対処法を知る必要がある。

《大腸がん》
大腸がんは、長さ約2メートルの大腸(結腸・直腸・肛門)に発生するがんで、日本人ではS状結腸と直腸にがんができやすいといわれている。大腸がんには全国で年間23万5000人が罹患し、約4万5000人が命を落としている(2014年3月時点)

激変ぶりにビックリ!芸能人の大腸がん患者

俳優の今井雅之「末期の大腸がん」(4月30日)

俳優、今井雅之(54)は4月30日、会見を開き、病状について「末期がんでステージ4」と自ら説明、主演舞台の降板を発表した。か細い声で「末期がんでステージ4です」「病には勝てなかった」と無念の降板に涙を浮かべた。

病身をおして会見を開いた今井雅之。「末期がん」とかすれた声で衝撃告白した=東京・渋谷区(撮影・桐山弘太)

2012年の今井雅之

ピアニストの中村紘子さんも大腸がんの治療に専念中(1月27日発表)

ピアニストの中村紘子さん(70)は大腸がんの治療に専念するため、2月1日から3月1日までの演奏活動を休止した。事務所によると、2014年2月、腸閉塞の手術をした際にがん細胞が見つかったという。治療しながら演奏活動をしてきたが、1月下旬、改めて初期の大腸がんと診断されたという。

中村紘子さん

研究機関「15年に大腸がんと診断される人は13万超で最多」

2015年の「がん」予測

予測数
がんと診断される人の数(罹患数)98万2100人
がんで死亡する人37万900人
2015年4月28日発表

【予測結果】14年に比べ「診断される人は10万人増」

予測は2014年に続き2回目。がんと診断される人は14年より約10万人増えるとの結果になった。国立がん研究センターは、高齢化が進むほか、がん患者の情報の登録精度が向上したことが理由とみている。

【予測結果】がんと診断される人でもっとも多いのは「大腸がん」

診断される人で最も多いのは大腸がんの13万5800人。2位は肺がん、3位は胃がんだった。男性は前立腺がん、胃がん、肺がんの順に、女性は乳がん、大腸がん、肺がんの順に多かった。

【予測結果】大腸がんになる割合は「男性より女性のほうが多い」

男性女性
1位前立腺がん乳がん
2位胃がん大腸がん
3位肺がん肺がん

改めて、「大腸がん」を知ろう

大腸がんとは?進行の度合いは?

大腸がんは、大腸の粘膜の細胞が何らかの原因でがん細胞となり、次第に大腸の壁に深く広がって進行していく病気。その進行はゆっくりだが、進行するにつれてリンパ節や肝臓などの別の臓器に転移していく。

発生がもっとも多い場所は、直腸

大腸がんの発生が多い場所は、直腸。直腸は、肛門に一番近い場所にあるため、大腸に便がとどまる時間も一番長くなりやすい。そのため直腸は、便に含まれる発がん性物の影響を受けやすいと考えられている。

大腸がんの発生が多い場所の順番

順番大腸内の場所
1.直腸
2.S状結腸
3.上行結腸
4.横行結腸
5.盲腸
6.下行結腸

大腸と周辺の臓器の構造(がん情報サービスより)

女性が大腸がんになりやすい理由とは?

便秘がちになりやすいため

便のなかには食物の消化カスとともに、大量の腸内細菌、酵素、発がん性物質が含まれている。便秘をすると、これらの悪性物質と腸壁が長い間、接触することになる。腸は人間の免疫系にかかわる腸内細菌叢があり、ここに凶悪な物質がいては、まさにお腹に爆弾を抱えているようなもの。

《腸内の悪玉菌は発がん物質を作り出す》

悪玉菌の大腸菌やウェルシュ菌は、動物性たんぱく質や脂肪を分解して老化促進物質を生成するほか、胆汁酸を分解して強力な発がん成分(二次胆汁酸)や発がん物質(ニトロソアミン)を作る。

大腸がんのおもな原因とは?

【1】食生活の欧米化…肉や油に偏った食事

日本では、米や野菜中心の食生活でしたが、近年の食生活では急速に欧米化しており、肉や油などたんぱく質や脂肪分の多い食事に変化している。たんぱく質やカロリーの高い食事を取ると、便が大腸にとどまる時間が長くなり、便に含まれる発がん性物質も長い時間とどまり、がんが発生しやすくなる。

【2】たばこ…吸わない人の7倍のリスク

たばこは大腸だけでなく肺や胃などの消化器系の臓器へ影響を与えやすいといわれている。大腸にたばこの煙が直接ふれることはないが、発がん性物質を身体に取り込むため、吸わない人に比べると約7倍大腸がんになりやすいといわれている。

【3】過度の飲酒…欧米人よりも影響を受ける

たくさんのお酒を摂取することは明らかなリスク要因としてわかっている。欧米人に比べて日本人のほうがアルコールの影響を受けてがんになりやすいと報告されており、男女ともに適度な飲酒にとどめることが必要。

【4】運動不足…デスクワークの多い人は注意

運動不足は便秘になりやすくなるため、大腸がんになりやすくなると考えられている。特にデスクワークの多い人が大腸がんになりやすいともいわれているため、意識して身体を動かすことが有効。

【5】肥満…BMI27以上で確実にリスク上昇

特に男性において肥満が関係するといわれている。BMI27以上で確実に大腸がんの罹患リスクの上昇がみられると報告されている。

【6】遺伝によるポリープ

大腸にポリープができやすい体質の人がおり、遺伝的要因のひとつとして考えられている。

大腸がんの初期症状とは?

血便、下痢と便秘の繰り返しなど

大腸がんの発生部位によって異なるものの、多くは以下の症状:▼血便 ▼下血 ▼下痢と便秘の繰り返し ▼便が細い ▼排便時にすっきりしない ▼おなかが張る ▼腹痛 ▼貧血 ▼体重減少、など

早期発見のためには検診を

検診で死亡率が70%低下

厚生労働省が行った研究では、過去1年間に大腸がん検診を受診したグループでは、検診を受診していないグループに比べて大腸がんによる死亡率が約70%低下するという結果が報告されている。

早期では自覚症状がない→便潜血検査で発見できる

大腸ポリープや大腸がんからの出血は、出血が微量である場合も多く、肉眼で赤い色として確認できないこともある。とくに、早期の病変であればこの傾向が強いので、大腸がん健診では便潜血反応検査を行ない、微量の出血を検出できるようにしている。

注目まとめ