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有機ワイン、無添加ワインの落とし穴
「ワインって悪酔いしません?」時々20代女子から聞かれる。私は念の為「飲み過ぎてない?」と聞くのだが、大抵は「そう言えば・・・」と苦笑いする。と言うのはビール等のアルコール度数が5%前後に対して、ワインは12~13.5%位とアルコール度数も高く、口当たりの良さも相まって、自分の適量を越してしまう事が多いからだ(経験談)
ここ数年、スーパーでも「有機ワイン」や「無添加ワイン」なるものが並んでいる。健康に敏感な日本人には売り上げアップなキーワードだが、これらの言葉が独り歩きしている様で、天邪鬼な私は、面白くない事この上ない。
これらのワインがどういう物か、簡単に説明してみよう。
まず、「有機農法」だが、これは南仏で最初に起こった動きだ。湿気がなくミストラルの吹く南仏では病虫害の被害が少なく、もともと農薬散布をしなくても簡単に葡萄栽培が出来る地域だからだ。続いて、ブルゴーニュ等の自分の畑で葡萄を育て、ワインを作っている作り手さん達のうち、良識ある一部の人達が、それまでの除草剤を用い、農薬を散布する事により、病虫害の被害にあう度に、より強い農薬でないと効き目が現れなくなったり、化学肥料の使用によって、人間が喉の渇きがひどくなるように、葡萄の樹が枯渇し、ミミズや蜂などそれまで葡萄畑に住み着き、人間と共存して畑を良い状態に維持していた虫も住めない状態になっているのを見て、自分の子供や孫の代には葡萄栽培が出来ないのではないかと言う、危機感を持ち、始まった動きだ。野菜作りなら、表土を取り替えれば数年で畑は回復するが、地中深く根を張り、地下水を吸い上げる葡萄の樹は、土壌を回復させるには何十年もかかるからだ。勿論、全ての葡萄栽培農家が行える訳ではない。例えばボルドーの様な広大な葡萄畑を所有する作り手などは、全てを無農薬で行う事は容易ではないし、湿気の多い地域などはベト病などの発生で壊滅状態にならない様、様子を見てごくわずかな農薬を使う必要性もあるわけだ。
とは言え、コンピュータ制御によってワイン作りが容易になった分、畑仕事に割く時間が増え、有機農法や減農薬農法を取り入れている作り手が増えている。
また、有機農法と一緒にされがちだがビオデナミは、有機農法より一歩進んで、葡萄は月や太陽の動きに合わせて樹液を吸ったり、成長をすると言うところに着目し、天体の運行に合わせて葡萄栽培をすると言う方法だ。ビオデナミは四元素を元にした考え方で、葡萄栽培を取り巻く環境全てを1つの宇宙とし、単に農業手法と言うより、及ぶ範囲は広く哲学的だ。スペースが限られるブログでは月の満ち欠けにより・・と言う触りの部分しか説明出来ないが、有機農法より更に自然環境に切り込んだ作り方だと思って頂けると良いかもしれない。
さてこれらのワインが果たして美味しいワインかと言うと、答えはNoだ。勿論、病虫害のリスクを覚悟で、収穫量を抑え、手間隙かけて畑の手入れを行っている作り手さんは、醸造に関しても丁寧で勉強熱心な人も多い。しかし、元々病虫害の被害のない地域のワインが全て、丁寧に美味しく作られているかと言えば、必ずしもそうでない。勿論、中には銘壌地のワインにも負けず劣らず、美味しいものもある。しかも、わざわざ有機ワインと謳わなくても、美味しいワインは手間暇かけて丁寧に作られているし、それゆえ需要が多い。私にしてみれば「有機」と誇大表示をするワインは、それしか売りがないとしか思えないのだ。
そして、「無添加ワイン」。ワインは酸化防止剤として主に亜硫酸鉛(=SO2)を添加する。酸化防止剤は防腐剤と勘違いされがちだが、決して、防腐剤とは違う。ワインは熟成を楽しむ飲み物だ。この酸化をいかにゆっくりと良い状態を保ちながら進むかにかかっている。それゆえ、シャトー・ラフィットであれ、ロマネ・コンティであれ最低限の亜硫酸鉛は必要不可欠なのだ。それどころか、どんな駄物でさえ、フドウ果汁を醗酵させる際、バクテリアによる汚染を防ぐために粉末の亜硫酸鉛を添加する。この酸化防止剤には色素や香りを安定させ、安全でゆっくりと酸化熟成させるには必要不可欠なものなのだ。勿論、法律で人体に影響がない範囲を守る事は義務付けられている。有機ワインと謳っていても、亜硫酸鉛が含まれていないとは限らないのだ。
勿論、作り手さんの中では、ワインに若干のガスを残したて瓶詰めをする等、極力、亜硫酸鉛の使用を少なくする様にしている作り手さんもいる。
ワインを飲むと頭痛がすると言う人の中には、亜硫酸鉛が入っているからだと言う人もいる。中には、亜硫酸鉛に過敏な人もいないとは限らない。しかし、頭痛には、補糖の影響も無いとも限らない。
補糖とは、天候不良等で葡萄の糖度が少ない時は、葡萄果汁の段階に限り法律で決められた範囲でなら糖分を加える事が許されている。なぜなら、ワインは葡萄果汁に酵母を加える事によって、酵母が果汁に含まれている糖分を餌に醗酵し、アルコールと二酸化炭素に分解されて出来るからだ。因みに、日本酒ならお米に含まれている糖分が酵母の餌になる(尤も、日本酒の場合は水分がないから水を加える必要があるが)。だから、果汁の段階で糖を補えば、それは全てアルコールに転化される。時々、補糖されているワインを飲んで頭痛がする人もいると言う。
こうしてみると、自然派ワインも無添加ワインも健康の為に作られている訳ではない事が分かってくるだろう。その副産物として身体への影響も悪くないと言う話だ。
今はインターネットでワインを検索すれば、どの様な畑でどの様な情熱をもって作られたワインなのか説明されているので、興味のある人はそういったデータを下に購入してみると良いだろう。
だいたい、コンビニのおにぎりを食べて、体調に影響も無い人が、ワインにだけ過敏に物言いを言う方が首をかしげてしまう。
酒は百薬の長とも言われる。しかし、過ぎたるは及ばざるが如し。適量を楽しく飲むのが一番なのだ。・・・それが出来れば苦労しないんだけどね。
ここ数年、スーパーでも「有機ワイン」や「無添加ワイン」なるものが並んでいる。健康に敏感な日本人には売り上げアップなキーワードだが、これらの言葉が独り歩きしている様で、天邪鬼な私は、面白くない事この上ない。
これらのワインがどういう物か、簡単に説明してみよう。
まず、「有機農法」だが、これは南仏で最初に起こった動きだ。湿気がなくミストラルの吹く南仏では病虫害の被害が少なく、もともと農薬散布をしなくても簡単に葡萄栽培が出来る地域だからだ。続いて、ブルゴーニュ等の自分の畑で葡萄を育て、ワインを作っている作り手さん達のうち、良識ある一部の人達が、それまでの除草剤を用い、農薬を散布する事により、病虫害の被害にあう度に、より強い農薬でないと効き目が現れなくなったり、化学肥料の使用によって、人間が喉の渇きがひどくなるように、葡萄の樹が枯渇し、ミミズや蜂などそれまで葡萄畑に住み着き、人間と共存して畑を良い状態に維持していた虫も住めない状態になっているのを見て、自分の子供や孫の代には葡萄栽培が出来ないのではないかと言う、危機感を持ち、始まった動きだ。野菜作りなら、表土を取り替えれば数年で畑は回復するが、地中深く根を張り、地下水を吸い上げる葡萄の樹は、土壌を回復させるには何十年もかかるからだ。勿論、全ての葡萄栽培農家が行える訳ではない。例えばボルドーの様な広大な葡萄畑を所有する作り手などは、全てを無農薬で行う事は容易ではないし、湿気の多い地域などはベト病などの発生で壊滅状態にならない様、様子を見てごくわずかな農薬を使う必要性もあるわけだ。
とは言え、コンピュータ制御によってワイン作りが容易になった分、畑仕事に割く時間が増え、有機農法や減農薬農法を取り入れている作り手が増えている。
また、有機農法と一緒にされがちだがビオデナミは、有機農法より一歩進んで、葡萄は月や太陽の動きに合わせて樹液を吸ったり、成長をすると言うところに着目し、天体の運行に合わせて葡萄栽培をすると言う方法だ。ビオデナミは四元素を元にした考え方で、葡萄栽培を取り巻く環境全てを1つの宇宙とし、単に農業手法と言うより、及ぶ範囲は広く哲学的だ。スペースが限られるブログでは月の満ち欠けにより・・と言う触りの部分しか説明出来ないが、有機農法より更に自然環境に切り込んだ作り方だと思って頂けると良いかもしれない。
さてこれらのワインが果たして美味しいワインかと言うと、答えはNoだ。勿論、病虫害のリスクを覚悟で、収穫量を抑え、手間隙かけて畑の手入れを行っている作り手さんは、醸造に関しても丁寧で勉強熱心な人も多い。しかし、元々病虫害の被害のない地域のワインが全て、丁寧に美味しく作られているかと言えば、必ずしもそうでない。勿論、中には銘壌地のワインにも負けず劣らず、美味しいものもある。しかも、わざわざ有機ワインと謳わなくても、美味しいワインは手間暇かけて丁寧に作られているし、それゆえ需要が多い。私にしてみれば「有機」と誇大表示をするワインは、それしか売りがないとしか思えないのだ。
そして、「無添加ワイン」。ワインは酸化防止剤として主に亜硫酸鉛(=SO2)を添加する。酸化防止剤は防腐剤と勘違いされがちだが、決して、防腐剤とは違う。ワインは熟成を楽しむ飲み物だ。この酸化をいかにゆっくりと良い状態を保ちながら進むかにかかっている。それゆえ、シャトー・ラフィットであれ、ロマネ・コンティであれ最低限の亜硫酸鉛は必要不可欠なのだ。それどころか、どんな駄物でさえ、フドウ果汁を醗酵させる際、バクテリアによる汚染を防ぐために粉末の亜硫酸鉛を添加する。この酸化防止剤には色素や香りを安定させ、安全でゆっくりと酸化熟成させるには必要不可欠なものなのだ。勿論、法律で人体に影響がない範囲を守る事は義務付けられている。有機ワインと謳っていても、亜硫酸鉛が含まれていないとは限らないのだ。
勿論、作り手さんの中では、ワインに若干のガスを残したて瓶詰めをする等、極力、亜硫酸鉛の使用を少なくする様にしている作り手さんもいる。
ワインを飲むと頭痛がすると言う人の中には、亜硫酸鉛が入っているからだと言う人もいる。中には、亜硫酸鉛に過敏な人もいないとは限らない。しかし、頭痛には、補糖の影響も無いとも限らない。
補糖とは、天候不良等で葡萄の糖度が少ない時は、葡萄果汁の段階に限り法律で決められた範囲でなら糖分を加える事が許されている。なぜなら、ワインは葡萄果汁に酵母を加える事によって、酵母が果汁に含まれている糖分を餌に醗酵し、アルコールと二酸化炭素に分解されて出来るからだ。因みに、日本酒ならお米に含まれている糖分が酵母の餌になる(尤も、日本酒の場合は水分がないから水を加える必要があるが)。だから、果汁の段階で糖を補えば、それは全てアルコールに転化される。時々、補糖されているワインを飲んで頭痛がする人もいると言う。
こうしてみると、自然派ワインも無添加ワインも健康の為に作られている訳ではない事が分かってくるだろう。その副産物として身体への影響も悪くないと言う話だ。
今はインターネットでワインを検索すれば、どの様な畑でどの様な情熱をもって作られたワインなのか説明されているので、興味のある人はそういったデータを下に購入してみると良いだろう。
だいたい、コンビニのおにぎりを食べて、体調に影響も無い人が、ワインにだけ過敏に物言いを言う方が首をかしげてしまう。
酒は百薬の長とも言われる。しかし、過ぎたるは及ばざるが如し。適量を楽しく飲むのが一番なのだ。・・・それが出来れば苦労しないんだけどね。
2010-05-05 16:00 nice!(0) コメント(0) トラックバック(0)
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