- オーガニックコットンは、農薬や化学肥料など環境や生態系に負担のかかるものを3年以上使用していない土地で有機・無農薬栽培された綿を指します。1980年代アメリカで環境保護を目的にスタートしたのが、オーガニックコットンの歴史のはじまりです。環境に良いことはもちろん、綿花を栽培する農家の人々の生活環境や経済的なサポートを行う認定基準がアメリカやヨーロッパでも誕生しています。その動きはまだ小さく、全綿花の生産量を占める割合は0.2%と極わずかなものに留まっています。
- アメリカでは全体の約9割を遺伝子組み換えの綿種子が占めています。そんな中、オーガニックコットンの権威として知られるサリー・フォックス女史は、遺伝子組み換えでない種子の栽培に取り組んでいます。
サリー女史は、アメリカのテキサス州エルパソ郊外にある農場でオーガニックのアカラ種と呼ばれる、遺伝子組み換えでない綿花の栽培を行っています。オーガニックコットンの畑は、通常栽培の畑から15mの間隔をとる必要があります。そこで、アルファルファを栽培し害虫の侵入を防ぎます。万が一、害虫が発生しても殺虫剤代わりに天敵の昆虫を利用することで、被害を最小限に留めています。
綿花の収穫は、枯葉剤を一切使用せずに10月下旬~1月頃に霜によって自然に葉が枯れるのを待ってから行われます。アカラ綿はテキサス州に吹き荒ぶ強風対策から、綿が実から外れにくい品種で、ストリッパーと呼ばれる綿摘機で実ごと摘み取る方法で行われています。
- NADELLが使用するオーガニックコットンは、オーガニック・テキスタイルの世界基準「GOTS(Global Organic Textile Standard)」認証を受けたオーガニックコットンのみを使用しています。この認証は、原材料がオーガニックであるだけではなく、生地の生産・加工や保管・流通のすべての過程で環境的・社会的な基準を満たした原綿に与えられています。使用する染料や化学物質に毒性を含まないこと、合成糊や塩素系の漂白剤、遺伝子組み換え生物の使用禁止。そして労働条件や労働環境の整備、児童労働の禁止など様々な厳しい基準をクリアしたもののみに与えられています。
- 超長綿の中でも、世界一の長いと言われる38.7mm以上を誇るのが「アルティメイト・ピマ」です。超長綿とは、綿花の中の繊維の平均の長さが平均35mm以上のものを指します。糸が長いことで、反射率が上がりシルクのような光沢感を放ちます。手触りがいいのはもちろん、綿花繊維が長いことで細くても強度を保ち、薄くて上質な生地を作ることができます。
昼夜の寒暖差が大きい標高1,200mの高知で栽培されたアルティメイト・ピマの綿花は、繊維の中空率が高く生地にハリと腰を与え、風合いを長く保つことができます。適度なヌメリ感を持ちながら、ドライタッチで心地よい柔らかさが特徴です。使い込むほどに肌になじみ、長く愛用できることから「究極のオーガニックコットン」と呼ばれています。
- スーピマコットンは、アメリカのスーピマ協会の登録商標で繊維長が35mm以上ある高級な綿(Superior Pima)です。海島綿やエジプト綿に継ぐ繊維長を持つ超長綿で、アメリカの綿の中でも最高級の品質を誇ります。世界の綿の中でも僅か数%しか取れない希少価値の高いのが特徴です。
この品種は、エジプトから米国政府が譲り受けたことから、昔はアメリカンエジプトシャンと呼ばれていました。その綿花をアメリカ先住民であるピマ族が品種改良して完成させたものに、当時のアメリカ大統領がアメリカンピマの称号を与え、彼らの中でも優秀な農家が集まって「スーぺリアピマ協会」が結成されました。
「スーピマオーガニック」は契約農場の一つであるアメリカ・テキサス州エルパソ近郊の綿花畑でオーガニック栽培されています。最高級の品質を誇るスーピマの中でもオーガニックの生産量はほんの僅かです。アメリカンピマ発祥の地でもあるエルパソの気候は超長綿の栽培に適しており、柔らかくてしなやかな風合いで、絹のような美しい光沢感のある綿が生まれます。
- 日本では、植物の茎(葉)からとれる繊維を「麻」と呼びます。ファッションとして親しまれているに主な麻は「亜麻(リネン)」と「苧麻(ラミー)」。リネンの原料の「亜麻」は北ヨーロッパの涼しい地方で栽培される一年草の植物で、主な産地はベルギー・フランス北部・ロシア・北欧・アイルランド。ラミーの原料の「苧麻」は、高温多湿な東南アジアなどで栽培される多年草の植物です。
リネンは綿の4倍の吸水性と高い発散性を持ち熱を外に発散することから清涼感のある肌触りが特徴で高温多湿な日本に適した素材です。繊維構造にはペクチンという物質が多く含まれ、雑菌に強く汚れが落ちやすいという利便性を兼ね備えています。繊維が大変丈夫で水に濡れると強度がアップすることから、洗濯機での洗いにも適した丈夫な素材です。
- ヤクは限られた動物した生息できないとされる標高3000メートル以上の高地の厳しい環境で生き抜く動物です。主に中国西部に生息しチベット族の人々にとって生活を支える大切なライフラインにもなっています。
ヤクの“ダウン”と呼ばれる柔らかい毛はラグジュアリーな繊維として注目されています。1頭のヤクから、わずか100gのダウンしか取れない希少なもので、平均3~4cmの長さのヤクの毛からわずか18~20ミクロンしかヤクダウンは取れないと言われています。ヤクの毛の色はダークチョコレートブラウンが主流ですが、白、肌色、グレイなどの色もあります。羊毛と違いヤクの毛はモザイクのようなうねりがあり、スムースで肌を刺激しにくく痒くなりにくく肌触り良いのが特徴です。
- アパレル(衣)は食や住とともに、私たちの生活にはなくてはならないものです。しかしそのアパレルも社会的課題とは無縁ではありません。 コットンの栽培に使われている大量の農薬や殺虫剤が、生態系や労働者に与える影響はとても深刻です。生地を作る過程で使われる大量の水や薬品類、化学繊維の原料となる石油資源の枯渇問題など、さまざまな問題を抱えています。
一枚一枚の洋服が与える影響は小さなものでも、それが身近で不可欠なものであるからこそ、積み重なって大きなインパクトとなるのです。
NADELLは、アパレルが直面するこうした社会的課題に対して、オーガニックや環境への負荷を抑えた素材、製法にこだわった服作りをすることでアプローチします。今すぐ全ての環境負荷をなくすことは不可能ですし、それは今後も難しいかもしれませんが常に“今よりやさしく”を基本に、できることから私たちは取り組んでいます。