7.応用例
凍結解凍耐性
キサンタンガムは凍結解凍耐性を持ち、凍結解凍を繰り返しても粘度が変化しません。
耐酵素性
キサンタンガムは各種酵素による分解を受けにくい性質を持っています。
食品への応用例
| 対象食品 | 使用量 | 使用効果 |
|---|---|---|
| ドレッシング、マヨネーズ風調味料、ケチャップ | 0.1~0.3% | シュードプラスチック性により、油分の分離及び固形物の沈降を良く防止します。耐酸、耐塩性により長期間安定です。 |
| とろみ調整剤 | 10~50%(対粉) | 他多糖類と比較して粘度の発現が速いため、水、お茶、コーヒーなど各種飲料に簡単に素早く透明にとろみを付けます。また、食塊を形成し、誤嚥を防ぎます。 |
| 醤油 | 0.02~0.1% | 耐塩性により長期間粘度が安定です。 |
| タレ類 | 0.1~0.2% | 耐塩性により長期間粘度が安定です。シュードプラスチック性により、固形物等の沈殿を良く防止します。 |
| ソース類 ウスターソース、濃口ソース、パスタソース 等 | 0.03~0.06% 0.1~0.2% | 耐塩性により長期間粘度が安定です。コク付けや澱粉との併用による粘度付けに 最適です。 |
| 漬物類 | 0.03~0.3% | 耐酵素性、耐酸性、耐塩性により漬床、漬液の粘度を長期間安定させ、離水を防止し、照りを良くします。高粘度が必要な時はタマリンドシードガム等との併用が好ましいです。 |
| いかの塩辛 | 0.05~0.2% | 耐酵素性、耐塩性に長期間粘度を保持し、離水を防止します。 |
| ねりうに、ねりがらし、ねりわさび | 0.03~0.05% | 耐酵素性、耐塩性に長期間粘度を保持し、離水を防止します。 |
| 佃煮類(昆布、小魚、海苔、大豆 等) | 0.1~0.2% | 耐熱性、耐塩性により粘度を良く保持し、乾燥を防止し、照りを良くする。 ガラクトマンナンや寒天との併用も有効です。 |
| 缶詰、レトルト食品 | 0.1~0.2% | 120℃、20分以上の加熱にも十分耐え、中味成分の安定化、離水防止、澱粉の老化防止に役立ちます。 |
| 冷凍食品 | 0.1~0.2% | 凍結・解凍耐性に優れ、保水性に優れるため成分を長期間安定化し、油調時のパンク少なくし、小麦粉や澱粉の老化を防止します。 |
| 粉末即席食品 味噌汁、ポタージュスープ | 0.01~0.02%(対液重量)、0.1~0.2%(対液重量) | 味噌の沈殿を遅らせ、コクのある生味噌仕立ての味噌汁になります。クリーミーなテクスチャーを与え、冷めても過度な粘りを与えません。 |
| 小麦粉製品 パン、ケーキミックス 等、 麺類、即席麺 | 0.1~0.3%(対小麦粉)、0.1~0.3%(対小麦粉) | 加水率を上げ、ボリュームを大きくし、きめ細やかな組織にします。 コシの強い、しなやかな麺にし、油切れを良くします。 |
| 果実加工品 | 0.05~0.2% | 良好な流動性を付与し、耐酸性がよく経時的に安定です。長期間離水を防止します。 |
| デザート類(ゼリー、プリン 等) | 0.05~0.2% | 良好なテクスチャー又は耐熱性を付与します。離水を防止する効果もあります。 |
パーソナルケア製品への応用例
キサンタンガムはアニオン性、両性界面活性剤と高い相溶性を示します。キサンタンガムはアニオン性のためカチオン性活性剤とは凝集する場合があります。そのため、カチオン性界面活性剤との併用に際しては注意が必要です。
| イオン性 | 相溶性 | 種類 |
|---|---|---|
| アニオン性 | ◯ | ラウリル硫酸ナトリウム、ラウレス硫酸ナトリウム、 ココイルグルタミン酸アンモニウム(アミノ酸系) |
| カチオン性 | △ | 塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム |
| 両性 | ◯ | ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン |
※試験条件:キサンタンガム0.5%、界面活性剤10%
パーソナルケア製品への応用の一例
| 対象化粧品 | 使用量 | 使用効果 |
|---|---|---|
| 化粧水 | 0.05~0.3% | 滑らかな使用感を付与します。また、とろみを付与することでリッチ感を出すことが可能です。 |
| ジェル | 0.1~1.0% | 滑らかな使用感を付与します。ジャー容器からの取り出し時の指どれを改善します。 |
| 乳液、クリーム | 0.05~1.0% | 滑らかな使用感を付与します。またシュードプラスチック性により、油分の分離を防止し、乳化安定性が向上します。 |
| フェイスパック | 0.1~1.0% | 液だれを防ぎ、肌への密着感を向上させます。 |
| シャンプー、ボディーソープ | 0.2~1.0% | 手からこぼれおちない程度の適度なとろみを付与し、耐塩性により長期間粘度が安定です。シュードプラスチック性により、ポンプ性が良好です。 |
| 洗顔料 | 0.1~0.5% | 分離や離水を防ぎ、安定性を向上させます。スクラブ剤などの固形物の沈降を防止します。 |
| クレンジング | 0.1~0.5% | 滑らかな使用感を付与します。またシュードプラスチック性により、油分の分離を防止し、乳化安定性が向上します。 |
| 日焼け止め | 0.2~1.0% | シュードプラスチック性により、酸化チタンや酸化亜鉛の凝集と沈降を防ぎます。油分の分離を防止し、乳化安定性が向上します。 |
| パウダーファンデーション、チーク、アイシャドー | 0.05~0.2% | 粉末原料を固形状にするときのバインダーとして機能します。 |
| クリーム状または液状ファンデーション、チーク、アイシャドー、化粧下地 | 0.1~0.5% | シュードプラスチック性により、顔料等の粉末原料の凝集と沈降を防ぎます。油分の分離を防止し、乳化安定性が向上します。 |
| マスカラ、まつげ美容液、アイライナー | 0.1~0.5% | シュードプラスチック性により、顔料等の粉末原料の凝集と沈降を防ぎます。油分の分離を防止し、乳化安定性が向上します。塗布時の付着性が向上し、塗布後は皮膜を形成します。 |
| ヘアジェル | 0.1~0.5% | 適度なとろみと滑らかな使用感を付与します。 |
| ヘアワックス | 0.1~0.5% | 油分の分離を防止し、乳化安定性が向上します。 |
| ヘアカラー、ヘアマネキュア、パーマ | 0.1~1.0% | 耐酸性により長期間粘度が安定です。適度なとろみを付与し、塗布時の液だれを防ぎ、髪への付着性を高めます。 |
| 歯磨き | 0.1~1.0% | シュードプラスチック性により、シリカ等の粉末原料の分離を防ぎます。ペーストに滑らかさやつやを付与します。 |
| 対象化粧品 | 使用量 | 使用効果 |
|---|---|---|
| シャンプー | 0.1~0.5% | 増粘させにくいアミノ酸系界面活性剤を使用した場合においても、しっかり増粘します。洗浄時の泡質を改善します。 |
| ヘアトリートメント | 0.1~1.0% | 乳化安定性を向上します。 |
| 乳液 | 0.1~0.5% | 乳化安定性を向上します。サッパリとした使用感の乳液が作製可能です。 |
| クリーム | 0.1~1.0% | 乳化安定性を向上します。サッパリとした使用感のクリームが作製可能です。 |
| 洗顔フォーム(アミノ酸系) | 0.1~1.0% | 増粘させにくいアミノ酸系界面活性剤を使用した場合においても、しっかり増粘します。洗浄時の泡質を改善します。 |
| 洗顔フォーム(脂肪酸系) | 0.1~1.0% | 洗浄時の泡質を改善します。 |
| サンスクリーン(O/W) | 0.1~0.5% | 乳化安定性を向上します。サッパリとした使用感のサンスクリーンが作製可能です。 |
| ヘアジェル | 0.1~1.0% | 伸びがよく指どれの良いセット剤が作製可能です。 |
| クレンジング | 0.1~1.0% | 乳化安定性を向上します。クレンジング効果のある油剤を大量に配合する事で、クレンジング力を向上できます。 |