物と物が擦れることで発生する静電気は、肌にも影響があります。静電気が発生したその時に、皮膚を傷つけてしまい、そこから細菌が入って炎症を起こしてしまう場合もあります。皮膚が傷ついてしまうと、皮膚が本来持っているバリア機能が失われてしまう可能性があるため、肌荒れにもつながってしまうのです。
最悪の場合、アトピー性皮膚炎になってしまうこともあるため、たかが静電気だと思って気に留めていないと、思わぬ所で足をすくわれてしまう可能性があります。では、肌を静電気から守るためには、どのような点に注意していけば良いのでしょうか。
その1「帯電しにくい服を着るようにする」
現在、合成繊維の衣服がお店でもよく見かけます。合成繊維や化学繊維は保温性に優れるため、冬服にも使われることが多いのですが、その反面、帯電しやすいという欠点もあります。また、縫い目が肌と接触するだけで痒みが出てしまうという、乾燥肌の人もいますので、手触りが滑らかな生地の物を着用することをお勧めします。コットン、シルクなどの、天然素材の衣服が肌には良いとされています。
その2「柔軟剤を使って衣服を洗う」
衣類を洗う際に柔軟在を使用するだけで、静電気の発生や、衣類と肌との接触による肌の痒みを抑える効果があります。柔軟剤の中には、アトピーの方に負担をかけないような専用の物があったりするので、肌の乾燥が気になる人は使ってみるのも良いでしょう。
その3「加湿器を使う」
冬場に部屋の中で暖房を使うと、室内の湿度は20%程度にまで落ちてしまいます。これは、静電気が起きやすい湿度や、肌にとって理想的な湿度を大幅に下回っている数値です。乾燥が進む冬場には加湿器をつけて、室内の湿度を一定に保つことが必要になります。
静電気が発生する理由は、空気の乾燥にあります。具体的には湿度が65%を下回ってしまった場合に起きやすいことが分かっています。日本の気候では、冬場の湿度は50%から60%程度になってしまうため、特に空気が乾燥する冬場に見られる現象です。冬場の湿度の低さは、肌にとっても良くないものだとされています。肌が求める理想的な湿度も65%程度と言われており、冬に乾燥肌になってしまう人も少なくありません。また、既に乾燥肌で苦しんでいる人にとっては、しっかりとケアをしないと、肌が痒み出してしまったり、ごわついてしまったりするなど、冬は1年間で最も厳しい季節なのです。
①静電気と乾燥肌の関係性
物同士の摩擦によって静電気は発生します。肌と衣服が擦り合っている内に、静電気が溜まってしまうのですが、健康な体ならば自然に体外へ放電されるため、気にはなりません。冬場に静電気が発生しやすい理由は、空気の乾燥と、着ている衣服の化学繊維にあります。化学繊維は、保温性が高く価格も抑えられるため、衣服の素材としてよく使われるのですが、折り方が滑らかではなく、ざらついているため、他の天然素材の衣服よりも静電気が発生しやすいのです。
静電気が皮膚に溜まってしまうと、埃やハウスダストなどの汚れが、肌に付着しやすくなってしまいます。この現象自体は珍しい物ではなく、テレビやパソコンのディスプレイなどの家電製品に埃が付着しやすいのと同様です。問題なのは肌に付着してしまった汚れを取り除かずに放置してしまうことです。
肌の汚れを取り除かずにそのままにしていると、乾燥肌だけでなく、アトピー性皮膚炎や肌荒れの原因にもなりかねません。逆に言えば、静電気を帯びやすい体質の人は、アトピー性皮膚炎の可能性があるということです。アトピーは正しい保湿ケアをすることで、治療も症状の寛解も可能ですが、悪化してしまうと、皮膚科に通わなくてはならなくなる可能性もありますので、もしも自分は静電気が帯びやすいのかな、と感じたのならば、しっかりと汚れを落とし、保湿ケアを入念にする必要があります。
②肌のPHについて
通常、皮膚は弱酸性に、体の内側は弱アルカリ性に保たれており、この絶妙なバランスが肌を守ることにつながっています。しかし、偏食や不規則な生活をしていると、血がどろどろになってしまい、このバランスが崩壊して体内が弱酸性に変化してしまいます。また、このバランスが乱れてしまうと、皮膚の表面に細菌が繁殖しやすくなってしまうため、アトピーの原因につながってしまうのです。
③正しいスキンケア方法とは
乾燥肌の場合にもアトピーの場合にも、保湿ケアが重要です。しかし、間違ったスキンケアをしている人も多いのが現状です。例えば、保湿クリームや美容液、乳液などを使うタイミングは肌を洗浄した直後が良いのですが、そのことを知らないという人や、肌を洗う時も、汚れを落とすために手でごしごしと擦って洗ってしまっている人が多いようです。洗う時に手で擦ってしまうと、肌の保護や保湿にも必要な天然保湿成分も汚れと一緒に洗い流してしまう可能性があるため、洗浄時には肌に可能な限り刺激を与えないように注意する必要があります。
乾燥肌で、肌がごわついてしまうと、静電気を帯びやすくなってしまいます。衣服と肌が擦れて発生してしまった静電気は、汚れが付着しやすくなる原因になるため、できるだけ発生を抑えることや、汚れをしっかりと取ることが必要になります。また、静電気を発生させないためにも生活中に注意は必要です。
空気の乾燥は肌の乾燥にもつながるので、冬場に暖房を使う際には、加湿器を使って一定の湿度を保つことが肌に良いです。もしも加湿器が無い場合には、濡れたタオルを部屋で干しておくだけでも効果があるのでお勧めです。既に乾燥肌になっている人の場合は、着る服の素材にまで気を使った方が良いでしょう。化学繊維でできた衣服は肌と擦れて静電気が発生しやすいので、かゆみの原因にもなってしまいます。
また、衣服の洗い方も少し変えるだけでも、静電気を抑制する効果はあります。柔軟剤を使って衣服を洗うことや、アトピーの方専用の柔軟在を使えば、より効果的に静電気の発生を抑えられるでしょう。
乾燥肌は必ずしも体質と関係があるとは言えません。スキンケアの方法さえしっかりとしていれば、理想的な奇麗な肌にすることは可能です。正しい保湿ケアと規則正しい生活は、乾燥肌の改善や健康な体を維持することにもつながります。自分が身を置く環境を少し配慮するだけでも静電気を抑えることはできますし、それが肌を守ることにもつながるのです。