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タイトル:公開特許公報(A)_リパーゼ阻害剤及びニキビ改善用外用剤
出願番号:2004102218
年次:2005
IPC分類:7,A61K35/78,A61K7/48,A61P17/00,A61P17/10,A61P43/00


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海塩 健一河合 江理子小林 孝次 JP 2005281279 公開特許公報(A) 20051013 2004102218 20040331 リパーゼ阻害剤及びニキビ改善用外用剤 株式会社資生堂 000001959 舘野 千惠子 100090527 海塩 健一 河合 江理子 小林 孝次 7A61K35/78A61K7/48A61P17/00A61P17/10A61P43/00 JPA61K35/78 CA61K7/48A61P17/00A61P17/10A61P43/00 111 3 OL 9 4C083 4C088 4C083AA082 4C083AA111 4C083AA112 4C083AA122 4C083AB432 4C083AC012 4C083AC022 4C083AC072 4C083AC102 4C083AC122 4C083AC132 4C083AC182 4C083AC242 4C083AC302 4C083AC402 4C083AC422 4C083AC432 4C083AC442 4C083AC482 4C083AC542 4C083AC622 4C083AC642 4C083AC682 4C083AC712 4C083AC742 4C083AD042 4C083AD112 4C083AD512 4C083AD532 4C083AD632 4C083BB51 4C083CC01 4C083CC02 4C083CC04 4C083CC05 4C083CC07 4C083CC12 4C083DD22 4C083DD23 4C083DD27 4C083DD31 4C083DD38 4C083EE11 4C083EE14 4C083FF01 4C088AB12 4C088AC06 4C088BA06 4C088BA08 4C088BA10 4C088CA03 4C088CA04 4C088CA06 4C088CA11 4C088MA17 4C088MA28 4C088MA63 4C088NA14 4C088ZA89 4C088ZA92 4C088ZC20 本発明は新規なリパーゼ阻害剤及びニキビ改善用外用剤に関する。さらに詳しくは、リパーゼに起因する疾患を予防、防止することのできる安全性の高いリパーゼ阻害剤、及びニキビの予防、治療に有効なニキビ改善用外用剤に関するものである。 人体における細菌性リパーゼには、皮膚表層に常在する微生物(プロピオニバクテリウム アクネス:Propionibacterium acnes、ピティロスポラム オバール:Pityrosporum ovale、マイクロコッカス属:Micrococcus sp.など)が産生するリパーゼがあり、これらのリパーゼが皮脂中に含まれるトリグリセライドを分解し遊離脂肪酸を産生する。この遊離脂肪酸は、皮膚に対して刺激性の炎症反応を引き起こし、ニキビ、皮膚炎、フケなどの要因となると考えられている。特にニキビの原因とされるプロピオニバクテリウム アクネスの菌数と産生する遊離脂肪酸には相関関係があり、遊離脂肪酸が毛包壁に対して、刺激性の炎症反応とそれに伴う過角化、コメドの形成を引き起こすと考えられている(例えば非特許文献1)。 これに対し、細菌性のリパーゼを阻害して疾患を抑制または予防する薬剤の開発は未だあまり進められておらず、2−Pyridylmethyl−2−(p−(2−methylpropyl)−phenyl)propionate(慣用名:イブプロフェンピコノール)(例えば非特許文献2)、テトラサイクリンおよび金属塩(例えば特許文献1)等が報告されているに過ぎない。しかしながら、これらの薬剤は他の配合成分との関係からリパーゼ阻害効果を発揮できなかったり、局所適用における安全性、有効性の点で必ずしも満足し得ないものであった。 一方、キワタ(木棉、学名:Bombax malabaricum)の抽出物に関しては、皮膚外用剤(例えば特許文献2)、テストステロン−5α−リダクターゼ阻害剤(例えば特許文献3)、マトリックスメタロプロテアーゼ活性阻害剤および皮膚外用剤(例えば特許文献4)、ならびに、抗酸化剤並びに皮膚化粧料及び美容用飲食品(例えば特許文献5)としての利用法がすでに報告されている。特開昭59−186919号公報特開平5−310549号公報特開平6−211681号公報特開2003−201212号公報特開2003−246747号公報McGinley,K,J.et.al.,J.Clin.Microbiol.12:672−675,1980西日皮膚47.5,888〜898,899〜908,1985 本発明者らは上記事情に鑑み、安全性が高くさらにリパーゼ阻害効果に優れた薬剤を得るべく広く種々の物質についてリパーゼ阻害活性を調べた結果、キワタ(木棉、学名:Bombax malabaricum)の溶媒抽出物にリパーゼ阻害作用があるという事実を見い出し、この知見にもとづいて本発明を開発するに至った。 すなわち本発明は、キワタ(木棉、学名:Bombax malabaricum)の抽出物よりなることを特徴とするリパーゼ阻害剤である。 また、本発明によれば、キワタ(木棉、学名:Bombax malabaricum)の抽出物を有効成分として含有することを特徴とするニキビ改善用外用剤が提供される。 本発明者らが知る限りにおいて、キワタの抽出物のリパーゼ阻害作用に関する報告はこれまでになく、またリパーゼ阻害剤及びニキビ改善用外用剤への応用も知られていない。 本発明のリパーゼ阻害剤はリパーゼを強力かつ有効に抑制する。また皮膚に対して刺激やホルモン様作用等の副作用を与えず、特にニキビの予防、治療、処置に有効に働き、頭皮に使用してフケを有効に予防することができる。さらに、本発明のニキビ改善用外用剤は、ニキビを有効に予防、治療することができる。 以下、本発明の構成について詳述する。 本発明に用いられるキワタ(木棉、学名:Bombax malabaricum)は、広東、海南、広西、福建、台湾、雲南等に分布するパンヤ科に属する落葉高木である。本発明に用いられる抽出物は上記キワタ(木棉、学名:Bombax malabaricum)の葉、枝、果実、樹皮等を抽出溶媒と共に浸漬または加熱還流した後、濾過し、濃縮して得られる。本発明に用いられる抽出物を調製するために使用する部位としては、葉、枝、花、根、果実、果皮、種子、樹皮など、各植物体の任意の部位を用いることができるが、特に樹皮が好ましく用いられる。 本発明に用いられる抽出溶媒は、通常抽出に用いられる溶媒であれば任意に用いることができ、特にメタノール、エタノール等のアルコール類、含水アルコール類、アセトン、酢酸エチルエステル等の有機溶媒を、それぞれ単独あるいは組み合わせて用いることができる。また、抽出物を上記の溶媒を用い、分配あるいは吸着クロマトグラフィー、もしくは、活性炭あるいは合成樹脂による吸着処理のごとき精製等の処理を加えて得られたものも用いることができる。 本発明のリパーゼ阻害剤をニキビ改善用外用剤として用いる場合、キワタ(木棉、学名:Bombax malabaricum)の溶媒抽出物の外用剤中への配合量は、乾燥重量として0.001〜20.0質量%、好ましくは0.01〜10.0質量%である。0.001質量%未満であると十分なリパーゼ阻害効果が発揮されず、20.0質量%を越えると匂いと着色の点で製剤上好ましくない。また、10.0質量%以上配合してもさほど大きな効果の向上はみられない。 本発明のリパーゼ阻害剤をニキビ改善用外用剤として用いる場合には、上記必須成分以外に通常化粧品や医薬品等の皮膚外用剤に用いられる成分、例えば水性成分、油性成分、粉末成分、アルコール類、ヒアルロン酸等の保湿剤、増粘剤、紫外線吸収剤、美白剤、防腐剤、酸化防止剤、界面活性剤、香料、色剤、各種皮膚栄養剤等を必要に応じて適宜配合することができる。 その他、エデト酸二ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、グルコン酸等の金属封鎖剤、カフェイン、タンニン、ベラパミル、甘草抽出物、グラブリジン、火棘の果実の熱水抽出物、各種生薬、酢酸トコフェロール、グリチルリチン酸、トラネキサム酸及びその誘導体またはその塩等の薬剤、ビタミンC、アスコルビン酸リン酸マグネシウム、アスコルビン酸グルコシド、アルブチン、コウジ酸、グルコース、フルクトース、トレハロース等の糖類なども適宜配合することができる。 本発明のニキビ改善用外用剤は、例えば軟膏、クリーム、ローション、パック等、外皮に適用できるものであればいずれでもよく、剤型は特に問わない。 次に実施例等をあげて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。配合量は質量%である。なお実施例に先立ち、本発明の植物抽出物のリパーゼ阻害作用及びニキビ改善効果に関する試験方法について説明する。1.リパーゼ阻害活性評価(1)リパーゼの調製 Pabloらの方法(J.Invest.Dermatol.63,213,1974)に準じてリパーゼを精製した 。すなわち、ブレイン・ハート・インフュージョンブイヨン培地中にヒト皮膚から分離したプロピオニバクテリウム アクネスの1白金耳を接種し、37℃で7日間嫌気的に培養し、培養液を4℃、3000rpmで15分間遠心分離した。その上清1L中に−30℃、95%エタノールを1L添加し、−10℃で30分間スターラーで攪拌したのち、4℃、1000rpm、15分間遠心分離を行い、沈渣を凍結乾燥して粗リパーゼとした。 この0.5gを0.1MNaCl−0.02M酢酸緩衝液(pH5.2)3mLに溶解し、セファデックスG−100カラム(Φ2.6cm、長さ45cm)を用いて、0.1MNaCl−0.02M酢酸緩衝液でゲル濾過し、活性画分40mLを得て、これを酵素溶液とした。(2)試験試料の調製 キワタ(木棉、学名:Bombax malabaricum)の樹皮部分200gを室温で1週間メタノール1Lに浸漬し、抽出液を濃縮してメタノール抽出物5.19gを得た。この固形物をエタノールに溶解し、1%溶液を作成した。これを用いて以下の実験を行った。(3)比較試料の調製 リパーゼ阻害効果のある薬剤として現在皮膚外用剤に使用されている、(A)2−Pyridylmethyl−2−(p−(2−methylpropyl)−phenyl)propionate(慣用名イブプロフェンピコノール)、(B)テトラサイクリン、(C),(D)阻害効果の報告されている金属塩を、以下の方法で調製したものを比較試料とした。(A)2−Pyridylmethyl−2−(p−(2−methylpropyl)−phenyl)propionate 2−Pyridylmethyl−2−(p−(2−methylpropyl)−phenyl)propionateをジメチルスルフォキシドに、酵素溶液中で反応させるときの濃度が0.1質量%になるように溶解した。(B)テトラサイクリン テトラサイクリン塩酸塩(シグマ社製)をジメチルスルフォキシドに、酵素溶液中で反応させるときの濃度が0.1質量%になるように溶解した。(C)金属塩 第1塩化鉄(和光純薬工業)を水に、酵素溶液中で反応させる時の濃度が0.1質量%になるように溶解した。(D)金属塩 第2塩化鉄(和光純薬工業)を水に、酵素溶液中で反応させる時の濃度が0.1質量%になるように溶解した。(4)リパーゼ活性の測定法および阻害率の算出 上記(1)で得られた酵素溶液に、試験試料、比較試料(A)〜(D)をそれぞれ加えて、37℃で振盪した後、それぞれ正確に1mLずつ取り分けた(酵素溶液a、酵素溶液b〜e)。他方、オリーブオイル乳液5mLと0.1Mリン酸緩衝液(pH7.0)4mLとを50mL容共栓三角フラスコに正確に取り、よく混合し、37℃の恒温水槽を用いて10分間予熱した。次いで、ここに上記1mLずつ取り分けた酵素溶液a、酵素溶液b〜eを、それぞれ、一か所に集中しないように攪拌しながら加えてよく混合し、酵素反応を行わせた。正確に10分間経過後、アセトン−エタノール混液20mLを注ぎ、フェノールフタレイン試薬5滴を加え、0.05N水酸化ナトリウム溶液で滴定した。 一方、これとは別に、オリーブ油乳液5mLと0.1Mリン酸緩衝液(pH7.0)4mLとを50mL容共栓三角フラスコに正確に取り、37℃で30分間加温後、アセトン−エタノール混液20mLを注ぎ、次いで上記1mLずつ取り分けた酵素溶液a、酵素溶液b〜eをそれぞれ加えた後、フェノールフタレイン試薬5滴を加え、0.05N水酸化ナトリウム溶液で滴定した。これを対照液として酵素反応を行わせた滴定量から差し引き、活性値を算出した。 これと同様に、試験試料、比較試料(A)〜(D)を加えない酵素溶液の活性値を測定し、この値を酵素活性値100(阻害率0%)とする阻害率で表した。その結果を表1に示した。 上記表1から明らかなように、本発明に係るキワタ抽出物は、評価系中に0.1質量%存在する場合に76%のリパーゼ阻害作用を示すことが分かった。その作用は、従来からリパーゼ阻害剤として知られているイブプロフェンピコノール、テトラサイクリン塩酸塩、及び金属塩よりも高いものであり、すなわち本発明品は、リパーゼ阻害効果の高い新規なリパーゼ阻害剤であるといえる。2.ニキビ改善効果評価(1)試験試料 表2に示す実施例1及び比較例1の処方の皮膚外用剤を常法によって製造し、これを試験試料としてニキビ改善効果を評価した。なおキワタ抽出物は、前記のリパーゼ阻害活性評価と同様の方法によって調製した。(2)対象 17才から25才までのニキビに悩む男女40名。(1群20名)(3)使用方法および観察日 化粧石鹸を用いて顔面をよく洗浄した後、皮疹上に各々の皮膚外用剤を1日に2〜3回塗布して、4週間後に患部の観察を行った。(4)全般改善度 使用前に比較して使用薬剤により症状が改善された(a)、不変または悪化した(b)の2段階に分けた。(5)有効性評価基準 ◎:全般改善度で20名中、(a)が15名以上。 ○:全般改善度で20名中、(a)が10〜14名。 △:全般改善度で20名中、(a)が5〜9名。 ×:全般改善度で20名中、(a)が4名以下。 上記の評価基準に従い実施例1及び比較例1の有効性を評価し、その結果を処方と合わせて下記表2に示した。数値は質量%を示す。 上記表2に示すように、キワタ抽出物を配合した本発明の外用剤は、優れたニキビ改善効果を有していた。 以下に種々の剤型の本発明によるニキビ改善用外用剤の処方例を示すが、各実施例の外用剤は、その剤型に応じて常法により製造した。また、各実施例のニキビ改善用外用剤に上記の試験・評価を施したところ、全て実施例1と同等の有効性が得られた。実施例2 ローション(1)リジンベタイン 1.0質量%(2)キワタエタノール抽出物 0.2(3)グリチルリチン酸ジカリウム 0.05(4)グリセリン 4.0(5)1,3−ブチレングリコール 4.0(6)エタノール 7.0(7)ポリオキシエチレンオレイルアルコール 0.5(8)メチルパラベン 0.05(9)クエン酸 0.01(10)クエン酸ソーダ 0.1(11)香料 0.05(12)精製水 残余実施例3 クリーム(1)セトステアリルアルコール 3.5質量%(2)スクワラン 40.0(3)ミツロウ 3.0(4)還元ラノリン 5.0(5)キワタブタノール抽出物 0.7(6)エチルパラベン 0.3(7)ポリオキシエチレン(20)ソルビタン モノパルミチン酸エステル 2.0(8)ステアリン酸モノグリセリド 2.0(9)香料 0.03(10)トラネキサム酸ヘキシルアミド 3.0(11)リン酸ピリドキサール 0.1(12)オルニチンベタイン 0.05(13)1,3−ブチレングリコール 5.0(14)グリセリン 5.0(15)精製水 残余実施例4 乳液(1)トラネキサム酸塩酸塩 2.0質量%(2)キワタ1,3−ブチレングリコール抽出液(固形分濃度1.1%) 1.0(3)アラニンベタイン 0.1(4)アラントイン 0.05(5)ステアリン酸 1.5(6)セチルアルコール 0.5(7)ミツロウ 2.0(8)ポリオキシエチレン(10)モノオレイン酸エステル 1.0(9)グリセリンモノステアリン酸エステル 1.0(10)プロピレングリコール 5.0(11)エタノール 3.0(12)エチルパラベン 0.3(13)香料 0.03(14)精製水 残余実施例5 軟膏(1)トラネキサム酸n−ヘキシルエステル塩酸塩 3.0質量%(2)グリチルリチン酸ピリドキシン 1.0(3)γ−ブチロベタイン 0.1(4)キワタ熱水抽出物 1.5(5)ステアリルアルコール 18.0(6)モクロウ 20.0(7)ポリオキシエチレン(10)モノオレイン酸エステル 0.25(8)グリセリンモノステアリン酸エステル 0.25(9)ワセリン 40.0(10)精製水 残余実施例6 パック(1)トラネキサム酸グアニジド 5.0質量%(2)トリパルミチン酸ピリドキシン 1.5(3)フェニルアラニルベタイン 0.1(4)ポリビニルアルコール 15.0(5)キワタアセトン抽出物 2.0(6)ポリエチレングリコール 3.0(7)プロピレングリコール 7.0(8)エタノール 10.0(9)メチルパラベン 0.05(10)香料 0.05(11)精製水 残余実施例7 固形白粉(1)タルク 85.4質量%(2)ステアリン酸 1.5(3)ラノリン 5.0(4)スクワラン 5.0(5)キワタグリセリン抽出物 0.3(6)ソルビタンセスキオレイン酸エステル 2.0(7)トリエタノールアミン 1.0(8)トラネキサム酸メチルアミド 1.0(9)ジカプリル酸ピリドキシン 0.1(10)グルタミン酸ベタイン 0.1(11)顔料 適量(12)香料 適量 キワタ(木棉、学名:Bombax malabaricum)の溶媒抽出物よりなることを特徴とするリパーゼ阻害剤。 キワタ(木棉、学名:Bombax malabaricum)の溶媒抽出物を有効成分として含有することを特徴とするニキビ改善用外用剤。 キワタ(木棉、学名:Bombax malabaricum)の抽出物の配合量が、0.001〜20.0質量%であることを特徴とする請求項2に記載のニキビ改善用外用剤。 【課題】 リパーゼに起因する疾患を予防、防止することのできる安全性の高いリパーゼ阻害剤を提供する。【解決手段】 キワタ(木棉、学名:Bombax malabaricum)の溶媒抽出物よりなるものとする。【選択図】 なし