臭いはオシャレや身だしなみにとっても非常に大切な要素のひとつです。“くさい=不潔”というイメージがありますし、そもそも「臭い」や「香り」に気を配ることはマナーそのものでもあるといえます。
なかでも、とくに気になる臭いに挙げられるのが「ワキガ」の鼻をつくようなツンとした臭いではないでしょうか。
“あの臭い”はどんなに素敵な人であっても、百年の恋も冷めてしまうような、どうしても避けたくなってしまうものです。周りの人にしてみたら気を遣わなければいけないし、本人にしてみてもどうにかしたい深刻な問題でしょう。
そこで今回は、そのワキガの原因やその治療法についてみてみましょう。
ワキガの原因
私たちの皮膚には、3種類の分泌器官があります。皮膚を保護し水分量を一定に保つ役割の「皮脂腺」と、汗を出すためのエクリン腺・アポクリン腺という2種類の「汗腺」です。
このうちワキガととくに深い関係があるのは、脇の下や陰部、耳のなか(外耳道)、乳輪などの限定された部位に存在する「アポクリン腺」です。このアポクリン腺から分泌されるタンパク質、脂質、アンモニアなどを含む栄養たっぷりの「汗」と、皮脂腺から分泌される「皮脂」、それらを分解する「皮膚常在菌」のバランスが条件を満たすことによって、ワキガ特有の臭いを発生させます。
エクリン腺とアポクリン腺
汗腺には種類に応じた役割があり、そこから分泌される汗そのものにも違いがあります。
「エクリン腺」:無臭でサラサラの汗
全身に分布し、数は多いがサイズは小さいエクリン腺から出る汗は、99%の水分と、残り1%の尿素・ミネラルなどの保湿成分や感染防御成分で構成されています。
1.温熱性発汗:体温調整するための生理的な作用
2.精神性発汗:緊張や不安などの精神的な作用
3.味覚性発汗:肉類やカプサイシンなどの辛味成分が、体温を上昇させる作用
「アポクリン腺」:臭い物質を含んだ粘性のある汗
腋の下、耳の後ろ、陰部など分布しているエリアが限定されて、数は少ないがサイズは大きいアポクリン腺から出る汗は、白い乳白色をしており粘性があるものが多いです。
もともとアポクリン腺は、性ホルモンの影響を受け異性を惹きつけるフェロモンの役割があったことから、特定の部位の腺が発達したといわれています。
皮脂腺とアポクリン腺は、毛孔につながっており、毛孔から排出される両者は混ざりあいやすい構造にあります。この皮脂と混ざりあうことでニオイが強まり、更にこれが、皮膚の常駐菌に分解・発酵され強烈なニオイを発するのです。
ワキガの臭いは体質?
ワキガ体質の人が7割以上ともいわれる欧米に比べ、日本人は1割程度と少ないために、ワキガだと殊更に目立ってしまうことがあります。
このことからもワキガは遺伝的な要素が深く、生まれつきの体質的な問題であることがわかります。
食生活の欧米化
現代の日本は食の欧米化が進み、肉などの動物性タンパク質や脂肪分が多く摂取されるようになりました。一方、緑黄色野菜やビタミン・ミネラル栄養が不足しがちです。
そして、このような偏った食生活にくわえて、ストレスや睡眠不足といった生活環境の悪化によって、日本人にも体臭の強い人が増えてきています。
ワキガの臭いと「皮膚常在菌」
私たちの身体の腸や皮膚には、約20種類、数百億個もの常在菌が存在するといわれています。善玉菌・悪玉菌・日和見菌で良好なバランスを保って共存しているのです。
それらが健康な状態を保っているときはいいのですが、身体の健康状態や食生活の乱れ、肌環境が悪くなると、過剰に繁殖し、臭いを放つ原因になってしまうことがあります。
そして、これに食の欧米化が深く関わっているのです。動物性のタンパク質や脂肪は分解されて脂肪酸になると汗腺を刺激し、そこへ更に活性酸素の働きがくわわると過酸化脂質という“くさ~い臭い”の原因となりうる物質を発生させます。
これが、ワキガ特有のあの臭いの原因なのです。
ワキガの臭いは自分で気づきにくい!嗅覚疲労とは?
ワキガだけでなく、加齢臭、口臭など、自分自身の臭いには鈍感になりやすく、気づきにくいものですよね。
五感のなかでも、嗅覚は麻痺しやすい器官です。順応ともいいますが、同じ臭いを嗅ぎ続けると、臭いに慣れたり、疲労することで、その臭いを感じなくなる割合が多い器官となっています。そのため、自分の臭いにどうしても気づかないのです。
ワキガの治療法
ワキガは美容クリニックで治療することが可能です。ワキガの度合いや、ご希望に合わせてカウンセリングにおいて医師と相談の上、決めていただくことができます。今回は、その代表的な治療法をご紹介させていただきます。
ボトックス注射
汗腺の働きを抑制することで、汗の分泌を抑えるメス不要の簡単治療法です。
【治療時間】:5分程度
【持続期間】:約半年
オリジナルシェービング法
「手術が短時間で傷跡も小さい、効果の高いワキガ手術!」として話題となった治療法です。
日本美容外科学会のシンポジウムでも効果が高いことで注目を浴びた、中央クリニックオリジナルの、根治療法で再発の心配がない最先端のワキガ手術となっています。
【治療時間】:40分程度
【通院回数】:3日目、7日目の2回 –
【特徴】
・再発の心配がないワキガ手術!
・汗腺とともに毛根も除去されるので脱毛効果もあります!
・入院の必要もない日帰り手術
・1週間ほどの無理な動作は控えていただきますが、日常生活のほとんどが可能です。
切開法
根治療法の最終手段として用いられている治療法です。脇の中央部を4~5センチほど切開し、医師が目視で丁寧に汗腺を取り除くもので、現在ある、どのワキガ手術よりも効果が高い方法ですが、治療時間が長く傷跡が大きいというデメリットもあります。
【治療時間】:50~70分程度
【通院回数】:3日目、7日目の2回 –
おわりに
女性も悩んでいる方が多いといわれているワキガは、人には相談しづらく、とてもデリケートな問題です。ワキガは体質だからとあきらめずに、治療に踏み切ることもぜひ検討してみてください。そうすれば、新しい恋に!仕事に!遊びに!もっと前向きになって、自分に自信を持てるようになるでしょう。
専門知識を持った医師や看護師はその悩みを一緒に解決し、あなたの背中を押すために、日々切磋琢磨しています。