2017.7.25

なぜダイエットするの?

薄着の季節になり、見ないようにしていた二の腕や、お腹のぽっこり、太もものムチムチ感が気になりだして、ダイエット中の方も少なくないはず。

太っているかどうかの目安としては、BMI(体重kg÷(身長m)²)を参考にしてBMI=22が標準体重と言われることが多いのですが、BMIだけでは「太っている」とは判断できません。BMIは、体重と身長だけの簡単な計算値です。

例えば、男女で同じ身長・体重の人はBMIの数値は同じになりますし、筋肉量の多いアスリートは、体重が重くなるためBMIの数値は高くなります。また、加齢によって身長が低くなるため、体重は昔と変わっていないのに、BMIは増加するということになってしまいます。ですから、BMIはあくまでも、目安ということで、太っているかどうかの評価にはならないのです。

本当にダイエットが必要かどうかを判断するには、医療機関で内臓脂肪や血糖値、血圧などをきちんと調べない限りはわかりません。でも、やっぱり少しでもプロポーションをよく見せたいと思うのが女心というもの。健康的に美しく、かつスレンダーなボディを手に入れるために、正しいダイエットの情報を知っておきましょう。

いまどきダイエット法の○と×

糖質制限ダイエット
白米や麺類、パンなどの糖質の多いのもを抜いて、肉や魚などのタンパク質や葉物野菜などを中心とした食事を摂るダイエットで、短期間で結果が出やすく、最近人気のダイエット法です。しかし、極端に一つの栄養素を食事から排除してしまうので、健康診断などで血糖値や血圧が高いと診断された方や、メタボリックシンドロームの方が、医師に相談の上、ある一定期間行うことはよいのですが、今健康な状態にある方が安易に行うと、栄養不足の状態になり、やめたときにリバウンドする可能性が高まるので注意しましょう。

ファスティングダイエット(プチ断食)
数日間、酵素ドリンクなどの水分だけを摂取し、徐々に通常の食事に戻していくファステングダイエット。モデルやタレントがしているダイエット法として、痩せるだけでなく美肌にもなると人気が高まりました。このダイエットは、食べ過ぎが原因で便秘になったり、すぐに下痢をしてしまいがちな方が、腸内環境を一度整えるために短期間行うものとしてはよいのですが、食事が水分のみになるということで、逆にストレスがたまって気分や体調が悪くなったり、体力が著しく低下してしまう恐れもあるので注意が必要です。

グルテンフリーダイエット
小麦粉などに含まれる「グルテン」を摂らないことで、血糖値の急激な状況を抑えるというダイエット法です。小麦粉を食事の中で摂らないようにすると、基本的には和食が中心のヘルシーな食生活になるため、体重が減ったり、便通がよくなって、結果的に痩せる方もいるのですが、実はこのダイエットは科学的根拠(エビデンス)が無いため、本当にダイエット効果があるか証明されていないものなのです。安易に新しいダイエットに飛びついてはいけませんね。

置き換えダイエット
(コールドプレスジュース、ジュースクレンズ、スムージーなど)
熱に弱い野菜や果物のビタミンやミネラルを効率的に摂取することができるので、お酒を飲む方や、体がむくみやすい体質の方にはメリットの多いダイエット法です。ただし、置き換えダイエットの場合も、摂取カロリーが一時的に少なくなりますので、やめた途端にリバウンドする可能性があるので注意しなければなりません。また、フルーツ(果糖)の摂りすぎは、ダイエットには逆効果になりますので、注意しましょう。

効果を出したいなら“食べて動け!
”理想的なダイエットは、食事・運動・睡眠がセット

人間の体が健康を維持するためには、すべての栄養をバランスよく摂取する必要があります。ただし、食べ過ぎて太ってしまったり、血糖値や血圧が高くなってしまったりすると、摂りすぎた分をどこかでマイナスにしていかなければなりません。それがダイエットです。しかし、それを特定の栄養を摂らずに体を戻すことは大変危険です。必要な栄養素はしっかり食事で確保し、摂り過ぎてしまったエネルギーは運動することで消費するのが一番!また、人間の体はストレスによっても健康を左右されてしまいます。睡眠を十分にとって、体をしっかり休め、ストレスを溜めないようにするのもダイエットには重要なことでもあります。リバウンドせず、ストレスもためず、美しくきれいに痩せるためには、バランスのよい食事・適度な運動・十分な睡眠の3つを心がけるようにしましょう。

長く続けられるプチ努力も大事

バランスのよい食事・適度な運動・十分な睡眠の3つが、理想のダイエットには大事なことはわかっていても、なかなか忙しい毎日の中で、3つの条件を整えるのは難しいものです。しかし、“長く続けられるプチ努力”をキーワードに、日常を振り返ってみると、実は意外と継続することができるのです。

例えば、朝は忙しくて朝食抜きにしてしまいがちだけど、毎日1口でも何か口に入れることを目標にしてみたり、適度な運動をする時間がなければ、エレベーターやエスカレーターは使わずに階段を使ったり、電車の中ではなるべく立つようにしてみるのも、地道に運動量が増える習慣になります。

仕事が忙しくて睡眠時間がなかなか確保できなくても、週に何度か、それが難しければ月に何日かは、22時頃からマッサージをしたり、ハーブティーでリラックスしたりして睡眠の質を高めるのもよいでしょう。

なんとなく考えているだけでは行動に移せないという人には、記録(レコーディング)も大事です。ダイエット日記のようなものを手帳に記入することで、今日がんばれたことをひとつひとつ増やしていってみてはいかがでしょうか。

健康と美しいプロポーションを手に入れるためには、長く続けられるプチ努力は欠かせません。まずはできることから、自分なりのプチ努力をしてみてください。

<お話を伺ったドクター>

渋谷DSクリニック 渋谷院院長 林 博之 医師

東京慈恵会医科大学卒業後、東京厚生年金病院形成外科医長を経て、2005年ダイエット専門院 渋谷DSクリニックを開設。
医学的根拠のないダイエットに危機感を感じ、健康を損なわないダイエットを提唱。「リバウンドなく体型を維持してこそダイエットは成功」を基本理念とし、老若男女問わず一人ひとりに合った効果的かつ効率的なダイエットの指導を行っている。

(取材/文:Yuki Oniishi)