新進気鋭 酒蔵訪問の旅。
117件目の訪問蔵は、栃木県大田原市にて、天鷹という酒を醸す天鷹酒造です。
天鷹(てんたか)|天鷹酒造
所在地:栃木県大田原市蛭畑2166
銘柄:天鷹
創業:1914年 3代目
杜氏:南部杜氏
仕込み水:中硬水
訪問日:2011/1/14
代表銘柄
天鷹 有機 純米大吟醸
天鷹 有機 純米吟醸
天鷹 有機 純米
栃木県大田原にて1914年に創業。3代続く酒蔵、天鷹酒造。
写真の方が天鷹酒造の3代目蔵元の尾崎宗範さんです。
まずは「栃木の日本酒」について話をお伺いしました。
栃木の酒は基本的に若いです。
若いというのは酒が若いのではなく人が若い。単に年齢が若いのではなく気持ちが若い。
造っている人間が皆若々しい。
いろんなモノにチャレンジして、いろんな事をやっていて、みんな元気。
物が主役ではなく人が主役になってきています。
チャレンジ精神旺盛。
皆がいいライバル関係でとっても面白い事になっています。
私が「栃木のお酒とはどのような酒ですか?」の質問が言い終わると同時に、上記の言葉がスラスラと返ってきました。
栃木の日本酒ですが、どの酒蔵に訪問しても、皆さん口をそろえて「若くて元気」と語られます。
そんな元気な栃木の酒蔵の中、天鷹酒造は有機(オーガニック)にこだわっています。
●何故オーガニックにこだわっているのでしょうか?蔵元に聞いてみました。
栃木に生まれ、栃木で育ち、栃木で商売しているので、栃木にこだわった商品を造りたい。
自信を持って売れる酒とは何なのか?と考えていたのが丁度30代の時でした。
まだ子供が小さく、女房が妊娠したときに食べ物は気をつけるよね。という話になりました。
ところが当時は「有機」の定義が無かったんです。
有機で日本酒を造ってみては?というアイデアもあったのですが、当時は皆が好き勝手に「有機」を名乗っていたために眉唾ものでした。
下手に「有機」を名乗ると信用を落とすだけ、と考え諦めたのですが2001年にJAS法が出来ました。
そこで勉強して2005年にJAS認証を取りはじめました。
今は美味しい日本酒なんて当たり前じゃないですか。
美味しいプラス何なの?を考えたときに天鷹酒造は「安心」というキーワードを選びました。
安全ではなく安心です。
安全というのは「一定基準以上」になったら安全という事が出来ます。
それに対し「安心」は気持ちの問題じゃないですか?何処までそれを追いかけられるのか?
行った結果が有機です。
写真は仕込蔵です。これらの道具も有機認証を得るための調査が行われました。
JAS法が出来ましたが、日本酒は規定外なんですよ。
何故ならJASは農林水産省の基準です。
ところがお酒は財務省の管轄です。管轄外です。
なので農水の基準は使っっちゃいかん。マークをつけてはいけない。
というのが財務省の考え方です。
しかし財務省自身が有機(オーガニック)の基準を持っていないものですから「橋渡し」の法律があって、農水の基準に合致したものについては、有機という言葉を使っていいですよ。
という基準は出来ているんですよ。
それを使って有機清酒を造っています。
現在、天鷹酒造は有機農産物、有機加工食品、有機飼料、有機酒類という4つの有機認証を持っています。
4つのカテゴリーで有機認証を持っている全国唯一の酒蔵です。
そうすると原材料から最終製品までトータルして一貫して自社で有機認証ができるんですよ。
美味しいプラス安心で、日本酒を追求していきましょう、とうのが天鷹酒造の方針です。
写真は天鷹酒造が製造している有機加工食品です。JASマークが表示されています。
●目指すは世界基準 日米欧トリプル認証
実は、天鷹酒造はEUの認証も取っています。
天鷹の酒はEU(欧州27カ国)に輸出した際に有機表示が出来るんですよ。
更にアメリカのUSDAの認証も準備中です。USDAとはアメリカの厚生省ですね。そこにNOP(ナショナル オーガニック プログラム)っていうのがあるのですが、こちらも取得しようと準備中です。
これが実現すれば日米欧トリプル認証です。
世界中、何処に行って通じるレベルの製品になるわけですね。
この話を聞いて正直驚きました。
正に新進気鋭の宝庫と言える栃木において、最も新進気鋭の蔵元ではないでしょうか。
写真は精米機です。新中野と中野の2種類稼動していました。
最後に蔵元は酒蔵の資源(魅力)について、こう語ってくれました。
酒屋って沢山の資源(魅力)を持っています。
お酒を造るときに水が必要ですが「仕込み水」って言いますが、ミネラルウォーターでしょう?
ミネラルウォーターとして販売されている業者もあるわけですから、これは酒屋の資源です。
米を削る際に糠が出ますが、肥料にも飼料にも化粧品の原料にもなります。
米粉とい表現を言い代えたら、その使い方というのは多岐にわたります。
麹を造る技術を転用すれば、味噌醤油、麹の加工食品を造ることが出来る。栄養食品として様々なものを作ることが出来ます。
酒粕にしても、食べれば栄養価の高いものですし、飼料やお漬物の材料としても使えます。酒粕で焼酎も作れてしまいます。
日本酒も飲むだけではなくお風呂に入れたら入浴剤ですよ。化粧品として製品化している会社もあります。
見方を少し変えるだけで、少し広げるだけで様々な可能性が見えてきます。
酒蔵ってとても大きな資源を持っています。
それを全てオーガニックとして安心出来る商品として造っていきたいと考えています。
と熱く語ってくださいました。
天鷹酒造は栃木県において若手というより中堅的なイメージがありましたが、今回の訪問でそのイメージが吹き飛びました。
とても尖ったところを早いスピートで突っ走られています。
写真は精米機の前に飾っていた、米を削っている砥石です。
なかなか見ることが出来ないものなので撮影しました。
この砥石が回転する外側を、米が通り磨かれます。
この形状が特許の心臓部だそうで、扁平精米などはこの形状によって決まるそうです。
写真は天鷹酒造で酒造りをされている南部杜氏の直町吴悦(すぐまちこうえつ)さん。
数多くの受賞歴があります。
最後に訪問の証の記念撮影です。
天鷹酒造で用いられる釜は、とても大きく栃木県で1位を競うレベルの大きさとの事。
とても大きな釜におどろく吾郎でした。
このサイトでは、天鷹の販売は行なっていません。
商品の購入・お問い合せは下記電話番号へお問い合せ下さい。
TEL:0287-98-2107 フリーダイヤル:0120-41-3959 天鷹醸造元 天鷹酒造
ここで書かれているデーターは筆者が訪問した時点の情報となります。