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| [稲毛病院整形外科・健康支援科部長] 佐藤 務先生 さとう・つとむ
1963年生まれ。91年、宮崎医科大学卒業。内科・外科・整形外科・麻酔科・ペインクリニック・漢方・鍼灸と幅広い分野を研修後、95年より稲毛病院整形外科勤務。ビタミン外来や健康支援科を併設し、総合医療を展開。現在、稲毛病院整形外科・健康支援科部長。昭和大学医学部講師兼任。著書に『代謝革命』 (講談社プラスα新書)、『心と体を強くするサプリメント活用法』 (日東書院) など多数。
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| | | | | | 栄養が体の中で利用される道筋には4つある、と佐藤先生はいいます。その4つの代謝とビタミンB群はどのようにかかわっているのでしょう。 |
| | ■01 疲労を回復。明日の活力をサポート | | 疲れやすく、持久力がなく、集中力もスタミナもない。そんな人は、ビタミンB群不足を疑ったほうがいいかもしれません。
体や脳を動かすエネルギーをつくるのは炭水化物(糖質)、脂質、タンパク質の三大栄養素ですが、これらを分解し、細胞に取り込んで、体内のすみずみにエネルギーを満ち溢れさせるのに必要なのは、ビタミンB群。
「では、ビタミンB群が含まれる食品を十分に摂ればいいかというと、それだけでは問題は解決しません。これをやるとほぼ全員が太ってしまう。つまり栄養素不足の野菜や食物からの吸収率を考えると、必要な量のビタミンを食品から摂る場合、相当な量の食事をしなければならない。結局、カロリーも増えるから、ビタミンの必要量にはいつまでも追いつかないんですね。栄養過剰と栄養失調のいたちごっこということです」と佐藤先生。
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| 代謝できずエネルギーに転換されなかった糖や脂肪は、肥満のもとになるだけでなく、だるさや集中力不足の原因にもなります。 「代謝に必要な量のビタミンをまんべんなく摂ろうと思ったら、サプリメントで補うほうが確実なのです」(佐藤先生)。
もちろん代謝にかかわるのはビタミンB群だけではないので、まずはマルチビタミンを摂って、不足しているビタミンを一種類もつくらないことが大切。ビタミンの代謝にはミネラルが欠かせないので、マルチミネラルが一緒になった製品が便利です。また、エネルギー代謝の仕組みである「TCAサイクル」には、ビタミンB群全8種類が不可欠。エネルギー不足が気になる人は、単品のビタミンB群(コンプレックス)を飲んだほうがいいでしょう。
「摂ったサプリメントを働かせるには運動が欠かせません。とくに基礎代謝を維持するレジスタンス運動(ダンベル運動など筋肉負荷運動)がおすすめです」。
| | TCA サイクルとは、体のエネルギー変換システム 食べたものを生命活動に必要なエネルギーに変換する生体反応をTCAサイクルという。細胞内のミトコンドリアという組織に存在し、このサイクルが回転することによってすべての生命活動に必要なエネルギー、ATP(アデノシン三リン酸)が生成される。糖質や脂質はブドウ糖や脂肪酸に分解・吸収され、細胞内でアセチルCoAという物質に変換されてTCAサイクルに入っていく。三大栄養素をアセチルCoAに変換するにはビタミンB群が不可欠。また、TCAサイクルを円滑に回転させるにもビタミンB群の働きが大きな役割を担う。
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| | ■02 ボディメイクに美肌に。新陳代謝を高める | |
| おもに起きて活動しているときに行われるのがエネルギー代謝なら、眠っているときに促進されるのが新陳代謝。これは、無意識のうちに行われる本能的なものです。 ここでいう新陳代謝とは、骨や皮膚、爪や血液、筋肉、ホルモン、神経伝達物質を含む全身の細胞をつくりだし、その働きを維持することを意味します。
体をつくっているのは、ビタミン、ミネラル、タンパク質と水です。年をとると一般的に必要な栄養量は少なくなりますが、タンパク質だけは、年齢に関係なく十分な量が必要。高齢者が食べ物だけで必要量のタンパク質を摂ろうとすると、必ずカロリーオーバーになります。心がけたいのは量より質。そしてここで必要になってくるのが、タンパク質の代謝を促進するビタミンB6、B12、葉酸などです。ビタミンB群が不足していると、赤血球がつくられず、貧血になり、血行不良や冷え症の悪化にもつながります。
いずれにしても三大栄養素をバランスよく摂った上で、それに見合った量のビタミン、ミネラルを摂り、さらに十分な睡眠とレジスタンス運動も欠かせません。 |
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| | ■03 脳のエイジングケアに | | 私たちは大脳皮質を使って莫大なエネルギーを使っています。人間は言葉や情報、知識を取り込み、それを記憶し、思考・創造し、言葉や言語を介してコミュニケーションをとる能力を持っているからです。
「神経の修復には葉酸とビタミン12が、脳の神経伝達物質やホルモンをつくることや脳の働きのパフォーマンスにはビタミンB群全体が関与しています」と佐藤先生。
こうしたことから、ビタミンB群が認知症やうつ病の予防や改善に効くという研究も行われていますが、佐藤先生はこう話します。 「ビタミン外来には精神面の悩みを抱えている人がたくさん来ます。心理カウンセリングだけで治らないのがサプリメントで治る。もちろんビタミンB群だけでは無理ですが、大きく関与することは間違いのないところ。心が痛み、摂食障害に陥り、不足した栄養素を全体的に補うことで、代謝全体が修復されるからです。よくなる人はまず新陳代謝が盛んになり、骨密度などが上がる。次にエネルギー代謝が無理なく促進され、精神面も安定してくる。すると、免疫系や内分泌系が働くようになり、生活面の改善、症状の改善につながっていくのです」。 |
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| | ■04 心のバランスを整えるメンタルビタミン | |
| ビタミンB群は、別名「メンタルビタミン」といわれるほど、精神のバランスをとるのに欠かせない栄養素です。 とりわけ、ビタミンB1が不足すると、炭水化物(糖分)を正常に代謝できず、「だるい」という自覚症状を生みます。ビタミンB1には、精神を鎮静化してくれる効果もあるので、不足するとイライラして怒りっぽくなります。佐藤先生は言います。「精神代謝というのは私が考案した言葉です。ビタミン外来に来る脂質異常症や肝機能障害のある子どもにビタミンやミネラルを摂らせ、運動や睡眠を指導すると、3カ月後には全員が体重、体脂肪、体調のすべてに改善が見られます。しかし最大の変化は精神面です。前向きになり、情緒が安定する。つまり、ビタミンやミネラルが不十分だと、体だけでなく、心もつくれないということです」。 |
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