第43回『ディーバたちの庭』

夏至の頃の夕暮れ時、気が付けばもう七時半です。いつまでもしていたい庭仕事ですが、そろそろ片付けて。部屋に戻ると、窓辺にフワリと小さな灯りが舞いました。「これまでの季節はそろそろ終わり、夏へと向かいますよ」と、蛍が知らせてくれるようです。

 

今年の梅雨は、雨降りの合間に、よく陽が射して。植物たちがとても嬉しそうです。バラの花も綺麗に咲きそろいました。伊那谷では、バラが満開になる頃に、ちょうど梅雨の長雨が重なる年が多いのですが、今年は適度な雨とお天気で、とても美しい色姿となりました。

 

 

 


■植物や虫たちの話し合い


 

こぼれ種で咲いた、レースのような白い花「オルレア」と、ピンクの花「ムシトリナデシコ」の花の絨毯が綺麗です。庭の木々や花が自然に芽を出し、共存する様子を観察しはじめて、6年目になりました。植物たちは、「今年はどこに咲く?どんな色を合せる?」と相談し合っているのではないかしら?と思うくらい調和のとれた美しさです。

 

雑草や虫もほとんど放任です。大地の再生をされている造園家、矢野さん伝授の「風の剪定」をするくらいです。庭や畑では、いつも鋸ガマを持って出て、草の先の方だけをサササッと払いながら歩きます。ほとんど力もいりませんし、草刈りがなんだか楽しくなります。

伸びた草には、ポキッと折れやすい所があります。自然の草原のお花畑は、風が吹くと、そこから自然に折れたりしながら、全体の調和がとれていきます。その様子をお手本にして、風になった気分で、今日も「風の剪定」です。

 

 

虫もそのまま見守ることが多いのですが、たくさん虫がつくバラだけは、昨年までせっせと虫捕りをしていました。今年は「できるだけ見守ってみよう」と、虫を捕るのはお休み。花は少なくなるでしょうが、株が休息できて、長い目で見るとバランスしていくのではと思ったのです。

 

案の定、毛虫や芋虫さんたちが、新芽や葉を美味しそうに食べてしまいました。でも、6月に入るころになると、葉も茂りはじめ、沢山の蕾が上がってきました。チクッと花先を折る「ゾウムシ」も、これまで目の敵にしていましたが、見ぬふりをし通しました。

 


 ■ディーバたちの計画


 

そのうち、小さな虫食いのある花がポツポツと咲きはじめました。次第にきれいな大きな花が咲くようになりました。色や香りも、いつもの年より濃厚です。そして、例年のように、一斉に咲いて終わってしまうのではなく、2~3週間ほどの長い間、花が咲き続けています。

 

リビングルームの窓から一番よく見える特等席に、野バラの芽をみつけました。鳥か風が運んでくれたのでしょうか。何年か見守っていましたが、明るいグリーンの葉をつけた枝がどんどん伸びて、はじめて白い花を沢山咲かせてくれました。

池のほとりには、空木の花をみつけました。自然と種が運ばれて育った木々には、独特の雰囲気と美しさがあります。私があれこれ考えなくても、鳥や風や虫や、自然界のディーバ達におまかせしておけばよいのかもしれません!

 

こんなふうに自然と現れた庭の風景を観察していたら、私は、ただほんの少し庭作りに参加させてもらっているだけなのだと気が付いて。「わたしの庭」なんて言えなくなってしまいました。ディーバに「この庭は、どんな名前にする?」と問いかけてみました。

 


■ダマスクローズの香り


 

ローズオットーの採れるバラ「ダマスクローズ」は、ちょうど今、美しい花を咲かせています。毎朝30個ほどの花を摘み採って、蒸留したり、ジャムにするのが毎日の楽しみです。

 

私は蒸留器を持っていないのですが、友人達が、ガラス製の蒸留器や陶器性のものなど色々なスタイルの蒸留器を持ってきてくれました。バラを摘む友人たちの手は、女神のようです。

 

バラジャムの作り方は、『第10回 6月の庭』でご紹介していますが、その後、少し進化しています。たっぷりのレモン汁&白ワインに花びらをギュッとなじませて浸しておく時間を長くすると、とても鮮やかなピンク色が出るのです。はじめは、2~3日分の花びらをためておきたいと思ったのがきっかけでしたが、2日目には、とても色鮮やかになりました。

コツは、花びらがヒタヒタに浸っている事。最終的にピンク色の汁を入れたら、さっとひと煮立ちで仕上げることです。この色を見ているだけで、魅惑的です。無農薬のピンクや赤のバラが手に入ったら、皆さまもぜひ作ってみて下さいね!

 

 


■6月のしごと


 

雨と暑さで蒸れないように剪定がてら、ハーブの収穫をはじめました。フレッシュハーブでお茶をいただいたり、サラダにお花を添えたり。みつばちや蝶は、ハーブの花に夢中です。

 

村の田んぼでは、田植え後ひと月がたち、カエルの合唱の中スクスクと稲が生育中です。わが家の田んぼは、今、ぼちぼちと、田植えをしているところです。私は、大阪の街育ちなのですが、当時は街の中にも田んぼがありました。子供の頃の原風景はレンゲ畑。このごろはあまりレンゲをみることも無くなりましたが、わが家の田んぼには毎年一面にレンゲが咲くので、とても懐かしい思いです。

 

 


■お知らせ~その1《頒布会開催中!》


 

ただいま、フレーバーライフ社頒布会を開催中です。6月21日までの開催となります。ほとんどの商品が特別価格でお求めやすくなっています。アロマセラピストの方々は、精油ボックスの中をチェックして!柑橘系や、古くなった精油、残り少なくなった精油などの入れ替えのチャンスです。アロマ愛好家の方々は、今まで使ったことのない香りや、前から欲しかった精油などのお試しに最適な機会です。ぜひ利用してみてくださいね。この期間、数量限定の、素敵なセット商品も沢山ラインアップされています。

 


■お知らせ~その2《夏秋裕美の「セイクリッド・アロマカード」セミナー開催!》


 

もうひとつ、お知らせがあります。6月25日(土)に、夏秋裕美の『セイクリッド・アロマカードセミナー』(BAB出版社様主催)を開催します。東京で、皆さまにお目にかかれるこの機会に、ぜひ、ご参加をお待ちしています!お申込み、お問合せなどはこちらへ。

 

それでは、今回も最後までおつきあいいただきありがとうございました。この季節、湿気対策や、アウトドア、虫除け、日焼け、クールダウンに…などなど。アロマセラピーやハーブを味方に、蒸し暑さを爽やかに乗りきりながら、楽しい夏をお迎えください!