「楊貴妃」が愛した!美を導くクローブ。【スパイスでキレイになる#1】

美しさづくりを仕事にしているひとなら、毎日の食生活も意識して美に近づくものを摂取したいもの。

世界三大医学のひとつ、インドのアーユルヴェーダを学び、日本でスパイスの啓蒙を行っているメタ・バラッツさんに、健康と美容という観点からスパイスの奥深さを教えていただきます。

今回のテーマは、意外と知られていない“美を導くクローブ”のお話です。

殺菌・消臭・香りの効果の高さから楊貴妃や小野小町に愛されたクローブ。世界の三大美女が愛用していたとなれば、とても興味深いスパイスです。クローブの和名・チョウジ(丁子)、チョウコウ(丁香)、ヒャックリコウ(百里香)、ケイゼツコウ(鶏舌香)などから見ても、その薬効の多さがうかがえます。あまりなじみのないスパイスですが、美容面、健康面はもちろんですが、催淫効果のある素敵な香りが魅力的です。ぜひ暮らしに取り入れて、心身ともにリフレッシュ! 1日の疲れを浄化してみてはいかがでしょう。

香りへのこだわりが人一倍強かった楊貴妃

「世界三大美女と言えば、楊貴妃・小野小町・クレオパトラですが、彼女たちは美容面だけでなく香りについてのこだわりは相当に強かったと言われています。中でも楊貴妃のこだわり方は尋常ではなかったようです。それには大きな理由があったと言われています。実は、楊貴妃は、体臭が強かったという説があるんです。サンダルウッド(白檀)でできた宮に住み、宮中ではモクレンやクチナシを香で焚き、クローブ(丁子)を口に含んでいたそうです。ムスクを体に塗って、いろんな香りが混じりあうことで魅了する香りの演出をしていたと言われています」とバラッツさん。

クローブというと日本人にはあまりなじみがありませんが、ウスターソースやとんかつソースの刺激的な香り、または歯医者さんの香りというとピンとくる方も多いのではないでしょうか。それくらい強い香りを持っているので、体臭を消してしまうほどの消臭効果があるということのようです。またクローブの香りは、明るく陽気になる香りということで強い催淫効果もあることから小野小町にも愛されたスパイスと言われているそうです。

意外と知られていないクローブの効能

クローブには消毒・殺菌効果の高い主成分・オイゲノールと呼ばれる物質が入っています。この物質は抗菌剤、殺菌剤、麻酔薬、鎮痛剤などの医薬品としても用いられています。歯医者さんでは虫歯に詰めたりして痛みを和らげるために使用されているそうです。この物質は、クローブほどではありませんがシナモンにも含まれているとか。

またクローブはインシュリンの作用をより効果的にする働きもあり、血糖値を下げる働きが期待されると言われています。漢方ではクローブは丁子(チョウジ)と呼ばれ、身体を温める、健胃薬として、消化不良、嘔吐、下痢、冷えによる腹痛を緩和、しゃっくりや吐き気を押さえる効果もあるとされています。

ホールの場合は肉や玉ねぎに刺したりして料理に使用。肉の臭みなどをとってくれるのでビーフシチューやポトフなどに使用します。フルーツなどの甘いお菓子にも合い、その香りを楽しむことができます。口臭予防にもなるし、心身ともに浄化してくれるので、いつもそばに置いておきたいスパイスのひとつです。

クローブ(ホール)10g 340円(税抜)
●お問い合わせ先
アナン株式会社
※商品は全国デパート、スーパーなどで販売していますので
詳しくはお問い合わせください。
0467-25-6416 www.e-anan.net/

ヨーロッパでは果物にクローブを刺して作ったポプリを「フルーツポマンダー」と呼び、昔は魔よけや病気予防、嫌な臭いから身を守るためのお守りとして、腰にぶら下げたりして飾る習慣があったそうです。

このフルーツポマンダーはオレンジなどの果物に、殺菌、抗菌効果の高いクローブ(丁子)を刺し、シナモンやカルダモンなどいろんなスパイスをまぶし、それを1カ月ほど乾燥させてできあがります。この方法はエジプトのミイラ作りと同じ製法だと言われていているように、このクローブを刺したフルーツは腐らずドライフルーツ状態になるのです。この前を通ると爽やかな香りが、これを吊るして置くだけで芳香剤に。そう、クローブにはゴキブリを寄せつけないという話を聞いたこともあります。

どんな料理に使えばいいの?

クローブは、あまりなじみのないスパイスですが、基本的にはどんな料理にも合います。消臭力に優れているので特に肉料理におすすめです。

「ホールのクローブは食材に刺して煮込んだり、グリルしたりローストするのが使い方のコツです。ホールのまま、タマネギや豚肉にさしてビーフシチューやポトフに。パウダーならローストポークやハンバーグ、ミートソースに。甘い香りを生かしてパンの生地やクッキー、フルーツケーキなどに加えても。焼きリンゴなどのフルーツ類やホットワインなどの風味づけなどにもおすすめです。入れすぎると薬臭くなるので要注意です。そのまま食べると刺激的なので、食べる前に食材からとり除きましょう。食材に刺さずに香りを移して使用する場合もあります。紅茶に一粒入れても香りがいきてきます。インドではご飯を炊く時によく使います」とバラッツさん。

少し加えるだけで深みのある味に仕上がるスパイスです。いろんな料理に試してみてください。妊娠している場合は要注意のスパイスですので使用しないことをおすすめします。

下記メニューは#2でご紹介しますので、ぜひ作ってみてください。


コフタカレー 

クローブティー

フルーツサングリア

取材・構成/ORCA

Profile

メタ・バラッツさん

1984年、鎌倉生まれのインド人。スパイス商、アナン株式会社の3代目。
南インド・ニルギリの高校を卒業し、スイス・ジュネーブのCollege du Lemanにてケンブリッジ大学のA Levelを獲得。その後、スペインに留学して経営学と料理を学び、帰国。北インド・グ・ジャラ―ト出身である父アナン・メタの元で、アーユルヴェーダを基にした料理を実践している。旬の野菜とスパイスをテーマにしたカフェ「移動チャイ屋」を立ち上げ、おいしくて体にいいをテーマに出張料理を精力的に展開中。昨年12月、東京・表参道にインドカレー店「バラッツ!スパイスラボ」をオープン。

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