女性の泌尿器のお悩み
女性の泌尿器の悩みは、とてもデリケートなものです。
だからこそ、なるべく早めに適切な処置を行いましょう。
女性に多いこんな症状
「尿漏れ」は、大きく3つに分けられます。
腹圧
- くしゃみやせき、スポーツなどで腹圧がかかり、少し漏れてしまう
- くしゃみをした瞬間に漏れて下着を濡らしてしまう
- 風邪を引いて咳がでるときに漏れてしまう
- 縄跳びなどジャンプをすると漏れてしまう
- ジョギングをしているときに漏れてしまう
急な尿意
- 急に尿意を感じてトイレに間に合わずに漏れてしまう
- 急にトイレに行きたくなったが、トイレがなくて失敗してしまう
さまざまな要素による尿漏れ
- 何もしなくても尿が漏れてしまう
- オシッコが出にくく、下腹が張っている感じがする
- 尿意をもよおさないのにチョロチョロと漏れてしまう
- 知らない間に下着を濡らしてしまう
こんな体験はありませんか?
生理中以外でも、パッドが欠かせない(50代女性)
くしゃみをしたり、しゃがんだ瞬間や、重いものを持つときなど、お腹に力を入れた瞬間に尿が漏れてしまいます。
いつ漏れるかわからないので、生理でもないのに尿漏れパットが欠かせません。とても煩わしく、改善したいのですが。
恥ずかしいので誰にも相談できない、病院にも行けない(40代女性)
40歳を過ぎた頃から、尿漏れするようになり、その頻度が高くなっています。恥ずかしくて誰にも相談できず、医者にも行けません。また、医者へ行くと婦人科の内診のような検査をされるかもしれないと不安です。
トイレの心配があってお芝居もバスツアーも楽しめない(60代女性)
急な尿意に襲われることがよくあり、友人とお芝居や映画に出かけても、じっくり楽しめません。バス旅行などでも、休憩のたびにトイレに行くのがおっくうです。休憩場所以外でバスを停車して、皆さんにご迷惑をかけたこともあります。
女性に多い誤解
泌尿器科での検査は婦人科のような検査があるのでは…?
それは誤解です!検尿やエコー(超音波の検査)が中心です。当院では、基本的には薬物療法が中心の治療を行っています。
検査も尿検査やエコーが中心で、婦人科のような内診を行うことはほとんどありません。
安心して受診していただけます。
病気かどうかを自己判断するのではなく、まずは医師の正しい診察を受けてください。
また、日常生活でお困りのことがある場合も、薬物療法で改善できる場合もあるので、ご相談ください。
万が一、手術が必要な場合や、重症な場合は、手術の設備を整えた専門病院をご紹介しています。
女性に多い膀胱炎
膀胱炎は、尿道を介して膀胱の中に雑菌が入ることにより、炎症が引き起こされる病気です。再発するケースが多く、腎盂炎に発展する場合もあるので注意が必要です。
主な症状は、頻尿や排尿痛、尿混濁などです。これらの症状が見られたら、早めに受診してください。
また、当院では膀胱炎の再発防止のための日常生活上の指導も行っています。
膀胱炎の症状
代表的な3つの症状が見られたら、すぐに受診しましょう。
頻尿
炎症により膀胱内の神経が刺激されるため、頻繁に尿意をもよおすようになる。
排尿痛
炎症を起こしている膀胱が、排尿することで急激に刺激されるため。
尿混濁
細菌が尿の中で増殖し、白血球増えたり、炎症を起こした膀胱の粘膜がはがれるなど、尿が白く濁ったり、膿のようなドロッとしたものが混じることがあります。
- 頻尿
- 尿の回数が増加する
- 1回の排尿の量が少なくなる
- 10分間隔でトイレに行くほどの頻尿になる場合がある
- 残尿感がある
- 排尿痛がある
- 排尿の後半や終了後に痛みがある
- 下腹部や尿道口の痛みがある
- 尿が白く濁る
- 尿に膿のようなドロッとしたものが混じる
- 尿の臭いが強くなる
治療方法
主に抗生物質や抗菌剤を投与して治療します。
日常生活で気をつけること
1排尿を我慢しない
オシッコを我慢すると、細菌が膀胱で増殖しやすくなるので、意識してこまめにトイレに行くようにしましょう。
2陰部を清潔に保つ
便による感染も多いので、陰部を清潔にしましょう。
3排便後の処理と便秘に注意
排便後に前から後ろへ拭くようにします。また便秘気味の人も膀胱炎になりやすいため、便秘にならないよう気をつけましょう。
4性行為後はトイレへ
性行為中は細菌が尿道に侵入しやすいため、性交後はすぐにトイレで排尿し、菌を排出しましょう。陰部をシャワーなどで洗い流すのも効果があります。
5疲れないように気をつける
疲れているときは体の免疫力が低下して、細菌に感染しやすくなっているため注意が必要です。
6水分を多めにとる
水分不足は膀胱内の尿を濃くするため感染のリスクが高まります。
頻繁に膀胱炎を発症する人は、日頃から水分を多めにとるよう心がけましょう。
症状に気づかず、受診が遅れたり、何度も再発を繰り返すと、腎盂炎に発展する場合もあるので注意が必要です。膀胱炎の症状(頻尿、排尿痛、尿混濁)の後、突然の高熱に見舞われた場合は、腎盂炎が疑われますので、注意が必要です。
実際の体験談
息子の受験に付き添って、北海道に行ったときのこと。突然の高熱に見舞われて、季節柄、インフルエンザかもしれないと慌てて受診すると、インフルエンザは陰性。解熱剤を服用していましたが、一向に熱が下がりません。
やがて激しい腰の痛みと悪寒が帰宅後も続いたので、再度受診。医師に膀胱炎の症状について聞かれたところ、1カ月前に、仕事が忙しく、トイレを我慢することが多くなっていて、頻尿や残尿感、尿混濁などの症状があったことを思い出しました。
しかし初めての経験で膀胱炎とは思わず、放置していたために腎盂炎を引き起こしていたのです。その後、入院治療をすすめられましたが、抗生物質の治療で無事回復しました。ひどくなると敗血症になり命の危険もあると聞いて、つくづく膀胱炎の恐ろしさを実感しました。