洗顔フォームの「フォーム」ってそもそも何だっけ? ドコが最初に言い出したの? 【コトノハそもそも論】
洗顔フォームの “そもそも” を巡り、ネットの海を徘徊
お風呂に入っているとき、洗顔フォームを目にしてふと考えました。
いまではすっかり当たり前に「洗顔フォーム」って言ってるけど、そもそもこの「フォーム」ってなんだっけ?
考えること十数秒、あぁ、泡か、と思い至ったのはいいんですが、そこからまた気になることがチラホラと。
ということで、正確な意味を知らずにいつの間にか使っている言葉の「そもそもの意味」を調べるシリーズ「コトノハそもそも論」、第二弾は「洗顔フォーム」についてお送りします。
同じ泡でもBubbleとFoamは違う
まずUKPが気になったのは、泡なら「バブル」でもアリなのでは? ということ。
でも洗顔バブルって聞いたことないですよね。
これは検索をかけたらドンピシャの情報がすぐ見つかりました。
日本語で「泡」と呼んでいるものには、実は2種類あります。「気泡」と「泡沫(ほうまつ)」です。
気泡は「液体によって気体が閉じ込められた状態」で、英語ではバブル(bubble)と呼びます。そしてその気泡が沢山集まった状態が泡沫。英語で はフォーム(foam)と表現されます。具体的には、シャボン玉はバブル、洗顔用に泡立てたクリーム状の泡はフォーム。コップに注いだビールからシュワ シュワと湧き上がるのがバブル、それが集まってビール表面をおおう白い泡の層になったものがフォーム、ということです。
なるほど、泡(バブル)が集まったものが泡(フォーム)と呼ばれるんですね。
確かに洗顔フォームは、ペースト状からもこもこと泡だてて使います。
この泡がもこもこと集まった状態を指して「フォーム」の名前が用いられたのでしょう。
そもそも最初に「洗顔フォーム」を世に出したのは?
次に気になるのは、どこの誰が一番最初に「洗顔フォーム」を世に出したのか。そしていかにしてその「新しい呼び名」が世の中に定着するに至ったのか。
そこでまずは、「洗顔フォーム 日本初」というキーワードで検索してみました。
1980(昭和55)年に発売された「ビオレ洗顔フォーム(花王)」や「エクボ洗顔フォーム(資生堂)」は、チューブに入ったペースト状の“洗顔フォー ム”を、一躍広めました。若者をターゲットとしたTVコマーシャルでは、女生徒が学校の部活動で汗をかいた後に洗顔するシーンを登場させ、素肌にやさしく 洗顔できること、持ち運びしやすい容器であることを印象づけました。
どうやら「洗顔フォーム」の元祖は、「ビオレ洗顔フォーム(花王)」「エクボ洗顔フォーム(資生堂)」のどちらかになりそうです。
この両者の発売時期を調べてみると、
・ビオレ洗顔フォーム(花王)/1980年3月発売
・エクボ洗顔フォーム(資生堂)/1980年3月1日発売
ということで、ほぼ同時期に発売。
厳密に言えば資生堂の「エクボ洗顔フォーム」は1日発売ですから、花王のビオレは早くても同日発売まで。「洗顔フォームの “元祖” はエクボ」と言っても差し支えないのではないでしょうか。
松田聖子のデビューに深くかかわっているエクボ洗顔フォーム
さらにさらにエクボ洗顔フォームについて調べる中で、意外な事実も。
こちら、1980年の「エクボ洗顔フォーム」TVCM。
BGMで使われているのが、松田聖子さんのデビュー曲「裸足の季節」です。
このCM、出演している山田由紀子さんのキュートな笑顔と美肌、松田聖子さんの爽やかな歌声、そして「洗顔フォーム」という斬新な商品によって、かなりのインパクトを持って世に登場したようです。
夏のイメージで身の回り化粧品といいますと、
松田聖子さんの『裸足の季節』にのって発売された
資生堂の「エクボ洗顔フォーム」(1980年発売)。CMで耳にした時にはじけるようなフレッシュさを感じました♪
「何か爽やかなものきたっ!」「夏、きたっ!」という印象…!?
(14、5歳ですから意味もなく夏にワクワクしてたのでしょう。きっと…笑)「エクボ」という斬新なネーミングも意外性ありました。
(ちょっとヘンだなと思うほど…)
洗顔フォームというのも初めてでしたし、
早速ご近所の薬局兼化粧品店で入手した記憶があります。
当時の消費者の受け取り方が伝わってきますね。
いまもこうして覚えているということは、かなり強烈に印象付けられたんでしょう。
松田聖子は、元々資生堂の『エクボ洗顔フォーム』のCMにモデルとして出演するためオーディションを受けたが、自身がえくぼができないために不合格となった。代わりにCMソングを歌うことが決まり、2月末に急遽レコーディングされたのがこの「裸足の季節」である。
ジャケット撮影も10分ほどで行われた。ジャケットの衣装は自ら新宿で探したものという。レコーディングは資生堂や代理店の関係者に囲まれる中で行われた。途中、松田聖子は感激のあまり泣き出したという。CMには、松田聖子ではなく モデルの山田由紀子が出演しており、「唄・松田聖子」のクレジットが表示されていたものの、山田由紀子が歌っていると誤解されることもあった。そのため、当時エクボ洗顔フォームのキャンペーンで、山田由紀子と松田聖子の2人揃ってのサイン会が催された際、山田の方にサインを求める人が集まり、松田の方には人が集まらなかったという。
というエピソードが掲載されています。
あるブログではこのCMの松田聖子さんデビューを持って、 “それは同時に80年代アイドル新時代の幕開けでもありましたね。” とさえ評しています。
「洗顔フォーム」というコトバがいまや当たり前になった陰には、エクボ洗顔フォームとそのCMが大きく貢献していたのですね。
現在も生き残っている「ビオレ」ブランドより、消えてしまった「エクボ」ブランドの方が大きな影響を及ぼしていたというのは、非常に面白いなぁと思った、今回のコトノハそもそも論でした。
追記
ちなみに、前回のコトノハそもそも論はコチラ。
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