「ターンオーバー」とは、肌の新陳代謝のことです。

肌の奥で生まれた細胞は、形を変えながら徐々に上層へと移動します。約1ヶ月かけて肌の表面までたどり着き、最後はアカとなってはがれ落ちていきます。

この一連の流れを、肌のターンオーバーといいます。 敏感肌は健康的な肌と比べて、ターンオーバーのスピードが速くなっています。ターンオーバーのスピードが速まると肌は乾燥して、外的刺激から肌内部を守れないというバリア機能が低下した状態になってしまいます。

したがって、ターンオーバーのスピードを正常化できれば、肌が本来備えているバリア機能を十分に発揮できるようになるため、敏感肌を根本的に改善することが可能になるのです。

このページでは、ターンオーバーのスピードが速まることで起こる症状と要因について説明した上で、肌代謝を整え敏感肌を改善する方法について説明していきます。

ターンオーバーの仕組み

ターンオーバーが乱れる要因と改善方法を知るためには、まず、ターンオーバーの仕組みを知る必要があります。

人の肌は3層構造になっており、外界と接する「表皮」、その下には「真皮」、最下層に「皮下組織」があります。

なかでもターンオーバーに関わるのが、表皮の部分 です。

表皮はさらに4つの部分から成り立っており、肌表面に近い方から順に「角層」「顆粒層(かりゅうそう)」「有棘層(ゆうきょくそう)」「基底層」となっています。

新しい皮膚となる細胞は、表皮の最下層にある基底層から生まれます。基底層にある「基底細胞」が細胞分裂し、「角化細胞」を生み出すのです。

基底層から生まれた角化細胞は、有棘層にたどり着くと「有棘細胞」となります。有棘細胞が顆粒層にたどりつくと、平らな形をした「顆粒細胞」になるのです。

さらに進むと、顆粒細胞は死んで細胞核がなくなり「角質細胞」となります。正常なターンオーバーの肌ならば、角化細胞から角質細胞になるまでに約14日間かかります。

死んで核のなくなった角質細胞は角層の一部になり、肌の水分を保持する、または肌を刺激物から守るという肌のバリア機能として約14日間作用したのち、アカとなってはがれ落ちていきます。

このように、角化細胞は約28日かけて、有棘細胞、顆粒細胞、角質細胞と徐々に形を変えながら、下から押し上げられるようにして肌表面まで進んでいきます。これを細胞の「角化」といい、細胞の角化により肌はターンオーバーするのです。

ターンオーバーのスピードが速まることで引き起こされる3つの症状

敏感肌の人は健康な肌の人と比べて、ターンオーバーのスピードが速くなっている傾向があります。ターンオーバーのスピードが速くなると、以下のような3つの現象が起こるため、肌のバリア機能が低下してしまうのです。

  • 1つ1つの細胞が十分に育たず、乾燥や肌あれを引き起こす
  • 角質細胞の並び方が不規則になり、肌トラブルを起こしやすい肌になる
  • 肌表面からはがれ落ちる細胞が重層化し、乾燥や肌あれを引き起こす

それでは、順に説明していきます。

1つ1つの細胞が十分に育たず、乾燥や肌あれを引き起こす

ターンオーバーのスピードが速すぎると、1つ1つの細胞が十分に成熟することができません。

そのため、正常なターンオーバーで育った角質細胞とターンオーバーが速い肌で育った角質細胞を比べると、ターンオーバーが速い肌で育った角質細胞の方が、面積が小さくなってしまいます。

角質細胞の面積が小さいと、外界と接する角層の表面に目に見えないたくさんの小さなすき間があいてしまいます。

結果、できたすき間から肌の内側にある水分が蒸発しやすくなり、乾燥が進むのです。さらに、細菌やホコリ、アレルギーのもととなる異物などが肌へ侵入しやすくなるため、しっしんやニキビといった肌あれを起こしやすい肌になってしまうのです。

角質細胞の並び方が不規則になり、肌トラブルを起こしやすい肌になる

ターンオーバーのスピードが速くなると、角質細胞の並び方が不規則になってしまいます。

 健康な肌敏感肌 
ターンオーバーのスピード正常速い
角質細胞の様子
角質細胞の並び方規則正しい乱れている

上の表は、ターンオーバーのスピードと角質細胞の並び方の関係を示したものです。

左の写真は、ターンオーバーのスピードが正常な健康な肌の角質細胞の様子です。そして右の写真は、ターンオーバーのスピードが速くなっている敏感肌の角質細胞の様子です。

2つの写真を比べてみると、ターンオーバーのスピードが速い方が角質細胞の並び方に乱れが生じていることがわかります。

角質細胞の並び方が不規則になると、外的刺激に弱い部分ができてしまいます。

結果、ターンオーバーが速い肌は正常なターンオーバーの肌よりも、外的刺激に弱い肌トラブルを起こしやすい肌になってしまうのです。

肌表面からはがれ落ちる細胞が重層化し、乾燥や肌あれを引き起こす

ターンオーバーのスピードが速くなると、角質細胞が重層化して皮膚からはがれ落ちてしまします。

健康な肌敏感肌
ターンオーバーのスピード正常速い
はく離した角質細胞
重層化重層化していない重層化している

上の表は、ターンオーバーのスピードと肌表面からはがれ落ちる細胞の重層化の関係を示したものです。

左の写真は、ターンオーバーのスピードが正常な健康な肌の人のはがれた角質細胞の様子を示しています。そして右の写真は、ターンオーバーのスピードが速くなっている敏感肌の人のはがれた角質細胞の様子を示しています。写真のグレーの部分が、はがれた角質細胞を表しています。

ターンオーバーのスピードが正常なときは、角質細胞は薄く均一にはがれていることがわかります。一方、ターンオーバーが速いときははがれた角質細胞を示すグレーの色味が濃いことから、角質細胞が重層化していることが分かります。

はく離が重層化すると、はがれ落ちずに残った古い角質細胞が肌の上にたまってしまいます。

本来、はがれ落ちるべき角質細胞がたまっていくと、肌はごわついて乾燥するようになります。肌が乾燥すると角質細胞はさらにはがれにくくなるため、ますます重層化が進むという負のスパイラルにおちいってしまうのです。

結果、重層化した角質細胞が毛穴をふさぎ、皮脂が詰まってニキビや肌あれを引き起こすのです。

このように、ターンオーバーが速まると、乾燥や肌トラブルが絶えない敏感肌の症状が現れてしまいます。したがって、敏感肌を改善するためには、ターンオーバーを整えることが大切なのです。

ターンオーバーのスピードが速まる要因と改善方法

では、どうすればターンオーバーを整えることができるのでしょうか。要因別に、対処法をみていきましょう。

ターンオーバーが乱れる要因は、大きく「外的要因」と「内的要因」の2つに分類することができます。

外的要因とは、肌の外側から作用してターンオーバーを乱す要因のことです。一方、内的要因とは体の内側から作用して、ターンオーバーを乱す要因を指します。

まずは、外的要因から見ていきましょう。

ターンオーバーが乱れる外的要因と改善方法

ターンオーバーが乱れる外的要因には、以下の3つがあります。

  • 肌あれ
  • 紫外線
  • 間違ったスキンケア

肌あれ

ターンオーバーのスピードを速める外的要因の1つ目は、ニキビを代表とする肌あれです。

肌あれによりダメージを受けた肌は、傷ついた部分を修復しようとしてターンオーバーのスピードを速めます。そのため、肌あれを重症化させないことがターンオーバーの正常化に有効なのです。

肌あれの代表的な症状であるニキビの対処法には、大きく分けて2つあります。

1つ目の対処法は、飲み薬や塗り薬を使用することです。皮膚科を受診することで、飲み薬や塗り薬を処方してもらえます。

特に、なかなか治らない慢性化したニキビには、塗り薬だけでなく飲み薬が必要になります。これは、毛穴が完全にふさがっているため、塗り薬が患部に浸透していかないためです。

飲み薬としては、抗生物質やビタミン剤、場合によってはホルモンバランスを整える漢方を処方してもらうこともあります。

2つ目の対処法は、消炎効果のある化粧品に切り替えることです。

できてしまったニキビに有効な成分には、イオウやサリチル酸、塩化ベンザルコニウム、グリチルリチン酸などがあります。

しかし、イオウやサリチル酸、塩化ベンザルコニウムはアレルギーを引き起こしやすい成分として知られています。

そのため、敏感肌のなかでもアレルギーを起こしやすい人は使用を控え、グリチルリチン酸の入ったものを使用することをおすすめします。

化粧品には、「化粧品」と「医薬部外品」という2つの区分があり、医薬部外品は化粧品と医薬品の中間に位置します。医薬部外品は化粧品とは違い、法律によって定められた規定量の有効成分を含んでいることが特徴です。

そのため、医薬部外品と表記された商品を選択すると、化粧品よりも高い効果が期待できます。

ただし、敏感肌は刺激に弱いため、有効成分が刺激となり肌が負けてしまうことがあります。効果が大きいほど、副作用も大きいといえるのです。

したがって、試してみて肌に合わないと感じたら、どんなに消炎効果に優れた商品であっても、すぐに使用を中止するようにしましょう。敏感肌の度合いに合わせて、効果がゆるやかな化粧品を使うのか、効果の大きい医薬部外品を使うのか判断することが大事です。

なお、ニキビが治り肌の状態が改善したら、ニキビ用に開発された殺菌効果のある化粧品の使用は、中止することをおすすめします。

なぜなら、殺菌効果のある成分は、ニキビを引き起こしているアクネ菌の過剰な増殖を抑えるだけでなく、美肌に必要な皮膚常在菌とよばれる菌まで退治してしまうからです。ニキビが治ったら、保湿力の高いセラミドを配合した基礎化粧品に切り替えて、敏感肌を改善していきましょう。

また、ニキビができやすい敏感肌の人は、予防としてビタミンC誘導体を配合した化粧水を使用することもおすすめです。

肌に吸収されにくいビタミンCを、肌に浸透しやすい形に変えたものがビタミンC誘導体です。ビタミンC誘導体は、美白作用や抗酸化作用があることで有名です。そして、皮脂の分泌を抑制する作用もあわせ持っているため、ニキビ予防に適しています。

ビタミンCの正式名称は「アスコルビン酸」といいます。そのため、ビタミンC誘導体の成分名には、「アスコルビン」あるいは「アスコルビル」という言葉が入っています。

ビタミンC誘導体としては、上記のような成分があります。ニキビが出やすい敏感肌の人は、取り入れてみるのもよいでしょう。

ただし、ビタミンC誘導体は吸水性があるため、使用すると肌の乾燥を感じることがあります。そのため、化粧水でビタミンC誘導体を配合した商品を使用し、美容液で保湿力の高いセラミドを配合した商品を使用すると、乾燥が防げてよいでしょう。

紫外線

ターンオーバーのスピードが乱れる外的要因の2つ目は、紫外線です。肌は、紫外線の影響により損傷した細胞を補おうとして、ターンオーバーのスピードを速めます。

地上に降り注ぐ紫外線には、紫外線A波とB波の2種類があります。

上の図をご覧ください。紫外線A波は、別名「生活紫外線」と呼ばれています。

紫外線A波は、雲や窓ガラスを通過してしまうため、曇りの日の外出や屋内でも、肌は紫外線の影響を受けてしまいます。紫外線A波のエネルギーは弱いのですが、地上に降り注ぐ紫外線の約95%を占め、真皮にまで到達し肌の老化をまねきます。

一方、紫外線B波は、別名「レジャー紫外線」と呼ばれています。

紫外線B波は、夏に海へ行ったり冬にスノーボードやスキーに行ったりした際に浴びやすい紫外線のことです。

紫外線B波はエネルギーが強く、長時間浴びると日焼けして肌が真っ赤に炎症を起こして、ヒリヒリとした痛みを生じます。これを「サンバーン」といいます。

サンバーンによって表皮が損傷すると、皮がむけてはがれ落ちてしまいます。皮膚は失った部分を補おうとして、ターンオーバーを加速させるのです。

また、紫外線B波は細胞の遺伝情報をつかさどるDNAまで傷つけてしまいます。DNAは、1つ1つの細胞のなかにある細胞核に存在します。DNAが受けた傷が致命傷に至らない場合は、DNAの修復が行われます。

しかし、DNAが修復不可能な傷を負った場合は、DNAに組み込まれたプログラムにより、細胞が悪性化するのを防ぐために細胞は自滅するのです。これを「アポトーシス」といい、アポトーシスにより失った細胞を補おうと、肌はターンオーバーを加速させるのです。

ターンオーバーの乱れを防ぐためには、日焼け止めをきちんと塗って紫外線から肌を守ることが最も効果的です。

ただ、日焼け止めは敏感肌にとって、肌への負担となることが多いです。したがって、敏感肌でも使える、肌に優しい日焼け止めを選んで使うことが大切です。

日焼け止めには、「紫外線吸収剤」と「紫外線散乱剤」の2種類があります。

紫外線吸収剤は、吸収した紫外線を熱エネルギーに変えて放出することで、肌を紫外線から守ります。一方、紫外線散乱剤は、紫外線を肌の表面で反射させることで、肌をガードするのです。

紫外線を熱エネルギーに変えるという化学反応が、敏感肌には刺激となってしまいます。そのため、敏感肌の人は「紫外線吸収剤不使用」もしくは、「ノンケミカル処方」と書かれた紫外線吸収剤の入っていない日焼け止めを使うことをおすすめします。

次に、紫外線カットの効果を示す表示について説明します。紫外線カット効果を表す表示には、A波をガードする効果を示した「PA」と、B波をガードする効果を示した「SPF」の2種類があります。

PAとは、プロテクショングレードオブUV-A(Protection Grade Of UV-A)の略です。

上の表の通り、PA+からPA++++まで4段階あり、+の数が多いほど生活紫外線であるA波を防ぐ効果に優れています。

もう1つの表示であるSPFとは、サンプロテクションファクター(Sun Protection Factor)の略です。

値が大きいほど、レジャー紫外線と呼ばれるB波をカットする効果に優れています。SPF値の最大は50と定められており、それ以上に効果があるものは「SPF50+ 」と表記されます。

SPFの数値は、以下の公式で算出されます。

公式だけでは理解しにくいため、具体例を示します。下のイラストをご覧ください。

わかりやすくするために、紫外線量は一定だと仮定しましょう。肌に何も塗っていないときは、20分で肌が赤くなりサンバーンの状態になる人がいるとします。この人がSPF30の日焼け止めを塗ったとすると、20分×SPF30で600分、つまり10時間でサンバーンを起こすように延長されるということなのです。

ただし、SPFの数値は、高ければ高いほどいいというわけではありません。一般的に、SPF値が高いと肌への刺激は強くなるからです。

敏感肌の負担にならないように、シーンに合わせてSPFが高いもの低いものを使い分けましょう。

例えば、通勤や通学、スーパーへの買い物といった日常シーンでは、SPF30程度の日焼け止めを使用し、海水浴や山登りといったレジャーシーンでは、SPF 50程度の日焼け止めを使う、ということです。

また、SPFの説明を読んでいて気付かれた方もいるかもしれませんが、サンバーンまでの時間を20分×SPF30で600分、10時間に延長できるというのは、あくまで理論上の話です。

実際には、一度塗っただけの日焼け止めが計算通り10時間もの間、紫外線を完全に防いでくれるわけではありません。なぜなら、多くの人が、メーカーの指定より少ない量の日焼け止めを塗っているからです。

また、肌のなかでもしっかり塗れている部分と薄い部分が出るという塗りムラがどうしても生じてしまいます。さらに、汗や摩擦で肌に塗った日焼け止めが取れてしまうことも多いです。

したがって、日焼け止めはムラが出ないようにたっぷりと塗り、2、3時間ごとに塗りなおすように心がけましょう。

どうしてもできてしまう日焼け止めの塗りムラをカバーするためにも、日焼け止めを塗った上から粉状のファンデーションを重ねるようにすると、紫外線防止効果を高めることができるためおすすめです。

なかには敏感肌がひどく、日焼け止めがいっさい塗れないという人もいると思います。その場合は、パウダーだけで問題ありません。

パウダーは、酸化チタンや酸化亜鉛などの紫外線散乱剤を配合しています。皮膚科でのレーザー治療の際にパウダーを塗っていると、レーザーを跳ね返すほどの効果があるのです。

特にSPF表示がないパウダーであっても、成分表示を確認して酸化チタン、酸化亜鉛酸化セリウムカオリンタルクなどが配合されていれば、紫外線を散乱する効果があります。

ただし、金属アレルギーをお持ちの方は酸化亜鉛には注意が必要です。汗と反応して還元反応が起こり、亜鉛に戻る可能性がゼロではないからです。そのため、金属アレルギーをお持ちの方は酸化チタンなどアレルギー症状の出にくい成分のものを選んで使用することをおすすめします。

化粧品を使う以外にも、できる対策はあります。日傘や帽子、UVカット効果のあるカーディガンを着用するなど工夫して紫外線防止に取り組み、ターンオーバーの乱れを防ぐようにしましょう。

しかし、対策をしても日焼けをすることもあります。その場合は、抗炎症剤の入った化粧水を使って、まずは炎症を抑えるようにしましょう。このとき、肌への負担を考えてお手入れは最低限のものだけにしてください。

また、日焼け後の肌はひどい水分不足におちいります。セラミドの配合された基礎化粧品を取り入れるなどして保湿に力を入れるようにしましょう。

その間も新たな紫外線を浴びないように、しっかりと紫外線対策することが大切です。

間違ったスキンケア

ターンオーバーのスピードが乱れる外的要因の3つ目は、間違ったスキンケアです。

間違ったスキンケアは、必要な角質細胞まで無理やり取り除いてしまいます。すると、肌は失った角質細胞を補おうとして、ターンオーバーを加速させるのです。

間違いの多いスキンケア方法として、クレンジングや洗顔のやり過ぎがあります。

クレンジングや洗顔の際に顔をゴシゴシこすることで、必要な角質細胞も無理やりはがしてしまうため、ターンオーバーを速めてしまいます。

同じ理由で、ピーリングのやり過ぎもターンオーバーが速まるため、やりすぎには注意が必要です。

また、コットンを使った拭き取り化粧水を使用する場合も同様です。ターンオーバーを速めるため、敏感肌の人は使わないようにしましょう。

洗顔後に肌がつっぱるという人は、現在使っている洗顔料やクレンジング剤の洗浄力が強すぎて、角層に負担をかけている可能性があります。肌に合ったものに変更することで肌を痛めずにすむため、ターンオーバーの正常化につながります。

ターンオーバーが乱れる内的要因と改善方法

内的要因とは、体の中から作用してターンオーバーに影響を及ぼす要因を指します。内的要因は、以下の4つがあります。

  • 血行不良
  • 食生活
  • 睡眠不足
  • ストレス

血行不良

ターンオーバーのスピードを乱す内的要因の1つ目は、血行不良です。血行が悪くなると肌に必要な酸素や栄養分が届きにくくなるため、健康な肌が育ちにくくなります。血行不良は、ターンオーバーの乱れを引き起こし、健全な細胞の成長を阻害します。

血行不良は、体の冷えや加齢、運動不足、喫煙、不規則な生活によって引き起こされます。

血行不良を改善するのにもっとも効果的な方法は、運動することです。運動は全身の血行を促し、肌への栄養の運搬をスムーズにしてくれます。

しばしば「入浴で体を温め、代謝を上げる」と聞きます。しかし、体の冷えを改善し血行をよくするには、効果が一時的である入浴よりも運動することが大切なのです。運動して筋力がつくと、日常生活の何気ない動作のなかで消費するエネルギーが大きくなるため、代謝が促進されるのです。

普段デスクワークなどで座りっぱなしだという人、家事以外に体を動かさないという人は、ウォーキングやストレッチ、軽い筋トレなど無理のない運動から始めるようにしましょう。

ウォーキングは、約30分を週に2回行うなどできる範囲から始め、継続することが大切です。

他には、体の冷えを改善する効果があるショウガシナモンをとることも有効です。ショウガやシナモンは、冷えを改善する漢方薬としても使われる食材です。料理やドリンクにプラスするなどして、無理なく摂取することを心がけてみましょう。

また、ネギ、ニラ、かぼちゃ、玉ねぎは東洋医学では温性の食べ物とされており、体を温める効果があるといわれています。

逆に、アイスクリームの食べ過ぎや冷たい飲み物は控えるようにしましょう。そして、なるべく温かい飲み物を飲むようにしましょう。真夏など暑い時期でも、水などはなるべく常温で飲むように心がけることが大事です。

また、喫煙は「百害あって一利なし」といわれます。タバコを吸うと、毛細血管の働きが悪くなり、肌に必要な酸素や栄養を運ぶ機能が低下してしまいます。そのため、ターンオーバーに乱れが生じるのです。

なお、健康全般に通じることですが、不規則な生活はターンオーバーにも悪影響を及ぼします。就寝時間、起床時間はなるべく同じ時間にし、生活のリズムを整えて規則正しい生活をおくるように心がけましょう。

食生活

ターンオーバーのスピードを乱す内的要因の2つ目は、食生活です。「お腹が空いたから手早く口にできるもので済ませよう」とすると、ごはんやパン、麺類など、炭水化物にかたよってしまう傾向があります。

確かに炭水化物はエネルギー源となるため必要です。しかし、偏った食事はターンオーバーの乱れにつながります。

ダイエットを試みて極端に食事制限をしたり、「体にイイ」からといって、同じ食材ばかり食べたりすることも、偏った食事になるためおすすめできません。

1日3食バランスよくとることを心がけましょう。しかしながら、毎食を整えることは現実的に難しいです。

その場合は、1日という単位で考えてバランスの取れた食事にすることがおすすめです。例えば、夜は油っぽい食事なら、昼は野菜を中心とした食事にするなど工夫するとよいでしょう。

次に、以下の3つの観点に分けて、食事について説明していきます。

  • ターンオーバーを改善する食事をする
  • ターンオーバーを整える食事をする
  • 体を温める食事をする

ターンオーバーを改善する食事をする

食事のメニューを決めるにあたっては、ビタミンAビタミンE鉄分を多く含む食材を摂取するとターンオーバーの改善に効果的です。

ビタミンAはターンオーバーを整え、みずみずしい肌に生まれ変わるようサポートする働きがあります。ビタミンEも代謝を助ける働きがあり、鉄分は血行を促してくれます。

各栄養素を多く含んでいる食品は、以下のグラフの通りです。

上記の食材を、積極的にバランスよく摂取するように心がけてみましょう。

「にんじんと大豆のひじき煮」

上記の栄養素を含んだメニュー例は、「にんじんと大豆のひじき煮」です。

ビタミンAが豊富な「にんじん」と、鉄分を多く含む「ひじき」と「大豆の水煮」を使用しています。自分で作る時間がない場合も、惣菜としてもよく売られているため、摂取しやすいメニューといえるのではないでしょうか。

ターンオーバーを整える食事をする

また、血行を促進することでターンオーバーを整えてくれるおすすめのタンパク質は、青魚です。イワシ、サンマ、サバ、マグロ、アジ、カツオ、ブリなどがあてはまります。

青魚には、EPA、DHAとよばれる「不飽和脂肪酸」が多く含まれています。このEPAやDHAといった不飽和脂肪酸は、悪玉コレステロールを減らし善玉コレステロールを増やす働きがあるため、血流をスムーズにしてくれるのです。

摂取する炭水化物の量を減らし、不飽和脂肪酸を含んだタンパク質を積極的に摂取するように心がけましょう。

反対に、ターンオーバーの正常化のために、摂取を控えるべき脂肪酸があります。それが「トランス脂肪酸」です。

トランス脂肪酸は、体内の悪玉コレステロールを増やし、善玉コレステロールを減らしてしまいます。悪玉コレステロールは増えすぎると血管を硬め、狭くしてしまうため、トランス脂肪酸をとりすぎると血流が阻害されターンオーバーが乱れるのです。

上記の表をご覧ください。ここに、トランス脂肪酸を多く含む食品を記載しました。

トランス脂肪酸は、油脂類に多く含まれており、マーガリンやショートニング、バター、植物油脂、動物油脂などがあてはまります。

前述の油脂類を使った加工食品も、とりすぎはよくありません。

トランス脂肪酸を多く含む加工食品としては、揚げ物、インスタント食品、スナック菓子、ケーキ、パイ、ドーナツ、ビスケット、クロワッサン、ポップコーンなどの洋菓子類があります。

乳類では、生クリームなどのクリーム類やチーズに多く含まれます。

調味料では、マヨネーズや市販のカレールウ、ハヤシルウに多く含まれています。

脂肪分の多い肉類にもトランス脂肪酸は多く含まれており、肩ロース、サーロイン、ハラミなどが当てはまります。摂り過ぎには注意するようにしましょう。

体を温める食事をする

飲み物に関しては先ほども少し述べたように、冷たい飲み物は控え、そば茶やはと麦茶、ハーブティーといったノンカフェインの温かい飲み物をとるようにしましょう。

ハーブティーは、ビタミンCを豊富に含んだローズヒップティー、リラックス効果のあるカモミールティー、抗酸化作用のあるルイボスティー、爽快感をもたらすミントティーなどいろいろな種類があります。ターンオーバーを整える以外にも美肌効果をもたらしてくれるめ、ハーブティーはおすすめです。

また、ノンカフェインのドリンクをおすすめする理由ですが、カフェインには肌の血行を阻害する作用があるためです。肌のターンオーバーを正常化するために、カフェインのとりすぎには注意しましょう。

カフェインが入っている飲み物としては、コーヒーや紅茶などが広く知られています。しかし、疲労回復が目的の栄養ドリンクにも、大量のカフェインが配合されているのです。そのため、栄養ドリンクの飲み過ぎにも注意が必要です。

睡眠不足

ターンオーバーのスピードを乱す内的要因の3つ目は、睡眠不足です。

「1日の睡眠時間は6時間以下で、週末に寝だめしている」「寝る直前まで携帯やパソコンを触っている」「眠るのはいつも深夜1時2時だ」という人は、たとえ体の疲れは取れたとしても、肌のターンオーバーは乱れてしまっています。

睡眠は、ターンオーバーを正常化するために非常に大切なことです。なぜなら、私たちの肌は寝ている間に再生されるからです。

日中活動している時間、私たちの体は、優先的に血液の流れを脳に集中させています。そのため、肌のターンオーバーは脳が休んでいる夜寝ている間に、主として行われるのです。

肌のターンオーバーを整えるためには、睡眠時間の確保と睡眠の質を上げることが大切です。

睡眠時間は6時間以上取ることが必要です。しかしながら、6時間眠るなら何時に寝起きしてもいいというわけではありません。

夜10時から深夜2時までを「肌のゴールデンタイム」というのを、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。

人の体は、夜の10時から深夜2時の間に「成長ホルモン」の分泌が盛んになります。成長ホルモンとは、脳下垂体と呼ばれる部分から分泌されて、組織の修復をコントロールする働きがあります。

したがって、成長ホルモンの分泌が盛んになる夜の10時から深夜2時の間に熟睡している方が、肌の再生が促進されるのです。

ところが、現在において夜の10時に就寝することは容易ではありません。そのため、現実的に可能な時間として、午前0時から0時半をめどに就寝するように努めましょう。

さらに、成長ホルモンは寝始めの約3時間に大量に分泌され、その後急速に減少します。そのため、寝始めの3時間を、途切れることなくぐっすり眠れるように工夫することが重要です。

具体的には、入浴で体を温めて冷める前にベッドに入ると、体温の降下と共にスムーズに深い眠りにつくことができます。

他にも、就寝の1時間くらい前から照明は暗めにしてリラックスできる環境を作り、携帯やパソコンなど見るのは控え、ブルーライトが目に入らないように気をつけると、睡眠の質を上げることができます。

ストレス

ターンオーバーのスピードを乱す内的要因の4つ目は、ストレスです。

人の体はストレスを受けると、自律神経に影響がおよびます。「自律神経」とは、自分の意思とは関係なく、状況に応じて体の機能をコントロールする神経のことです。私たちの体が体温を調節したり呼吸をしたりできるのは、自律神経の働きによるものです。

自律神経には「交感神経」と「副交感神経」の2種類があり、ストレスがかかると交感神経が活発になり、末梢にある血管が収縮して脳に血が集まる状態になります。

末梢の血管が収縮すると肌に栄養が届きにくくなるため、ターンオーバーの乱れを引き起こしてしまうのです。

現代社会のストレスは、複雑で容易には解決できないものが多いです。短期間で解決できる場合はよいのですが、現実的には長期化してしまう場合がほとんどです。

ストレスのかかる状態が長期化することで、神経は常に過敏になり、夜になっても頭がさえて眠れないという状態におちいってしまいます。

前述したように、私たちの肌は睡眠中に再生されます。したがってストレスによる不眠は、肌にとってよくありません。

ストレスをなくすことは難しいですが、ストレスに負けない肌と体になるように対策を取ることは可能です。実行に移しやすい4つの方法をご紹介します。

1つ目は、何もしないボーッとする時間を持つことです。

ボーッとするというと、時間がもったいないように感じる人はいます。あるいは大好きな趣味に没頭したりする方が、気分転換になっていいと考える人もいるでしょう。

しかし、人は何かに集中してしまうと、無意識にでも脳が働いた状態になってしまいます。

そのため、何もしないでボーッと過ごす時間を、1日に5分でも10分でも持つことがおすすめです。ボーッとすることで交感神経の働きを抑制され、リラックス状態をもたらす副交感神経が優位な状態になるため、ストレス解消に効果があるのです。

2つ目は、運動することです。

ウォーキングなど大きな筋肉を使う運動をすると、「セロトニン」という神経伝達物質の分泌が高まります。セロトニンには精神の安定を保つ働きがあるため、ストレスに負けない体にすることができます。

3つ目は、よい香りを嗅ぐことです。

自律神経の活動に関与し感情をつかさどるのが、脳の大脳辺縁系と呼ばれる部分です。嗅覚は五感のなかでも、大脳辺縁系に直接的に作用します。

そのため、アロマオイルやアロマキャンドルを使って、自分の好きな香りで嗅覚を刺激するとストレス解消に効果的です。イライラするときにはラベンダーやペパーミント、落ち込んだときにはローズやイランイラン、ローズマリーがおすすめです。

4つ目は、リラクゼーションのために入浴することです。

入浴により、リラックス状態をつかさどる副交感神経を、緊張状態をつかさどる交感神経よりも優位にすることができます。

香りや温浴効果のある入浴剤を使うと、より効果的に緊張をやわらげることが可能です。自宅にいながら、温泉気分を味わうことができる入浴剤や、リゾート気分で華やかな気分にさせてくれる入浴剤もあります。ご自身の好みにあったものを選んで、使用してみましょう。

また前述したように、入浴にはリラックス効果だけでなく、寝つきを良くする効果もあります。ゆったりとお湯につかることで睡眠とストレスの両面に働きかけ、肌のターンオーバーを整えることができるのです。

まとめ

このページでは、ターンオーバーのスピードが速まることで起こる症状と要因について説明した上で、肌代謝を整え敏感肌を改善する方法について説明しました。

ターンオーバーのスピードが速まることで、以下の3つの症状が起こります。

  • 1つ1つの細胞が十分に育たず、乾燥や肌あれを引き起こす
  • 角質細胞の並び方が不規則になり、肌トラブルを起こしやすい肌になる
  • 肌表面からはがれ落ちる細胞が重層化し、乾燥や肌あれを引き起こす

また、ターンオーバーが乱れる要因には、以下のような3つの外的要因と4つの内的要因がありました。

外的要因

  • 肌あれ
  • 紫外線
  • 間違ったスキンケア

内的要因

  • 血行不良
  • 食生活
  • 睡眠不足
  • ストレス

外的要因は、肌あれや紫外線予防、スキンケア方法の見直しといった短期的に見て変化がわかりやすいものが多いため、比較的取り組みやすいです。一方、内的要因は習慣に関わるものが多く、結果が現れるまではある程度長期的に見る必要があるため、取り組みにくいと感じるかもしれません。

人が「これまで続けてきた習慣を変える」というのは、容易なことではないからです。

そのため、一度に何個もチェレンジするのではなく、あなた自身が「これならできそうだ!」と思う対処法から、順に取り組んでいくことをおすすめします。

焦らず1つ1つ習慣化していくことでターンオーバーを整え、敏感肌から肌美人を目指していきましょう。

生来の敏感肌で悩む管理人が使ってみた結果、「肌のバリア機能アップ!」を実感できた化粧水と美容液を厳選しました。

おすすめの化粧水と美容液ランキングはこちら