ソフトコンタクトレンズを酸素透過率の高い順にランキングし、比較してみました。
「酸素透過率が高い=性能の良いレンズ」というわけではありませんが、角膜だって、皮膚と同じように呼吸を行なう器官です。角膜が健康であるためには、酸素の供給が必要不可欠になります。
特にレンズを付ける時間が長い方は、目が酸欠状態になりやすいので、なるべく酸素透過率の高いレンズを使うようにしましょう。
シリコンレンズ酸素透過率ランキング
レンズの酸素透過率は、素材がシリコーンハイドロゲルかどうかで大きく変わってきます。シリコーンハイドロゲル素材のレンズの酸素透過率は、従来素材のレンズと比べ3〜4倍にもなります。つまり酸素透過率ランキングの上位は、必然的にシリコーンハイドロゲル素材のレンズで占められることになります。
※ロートモイストアイはバイオフィニティと全く同じ製品です。
酸素透過率を表すDk/L値だけを見ると、1monthのレンズが特に高い酸素透過率を持っていることがわかりますね。HOYAのエアリーワンマンス、アルコン(旧チバビジョン)、どちらも他を圧倒する酸素透過率の高さです。
しかしDk/L値で表される酸素透過率は、あくまでそのレンズ「真新しい状態」の時に計測されたもの。つまり、封を開けて1日目と30日目で酸素透過率は全く違ってくるというわけです。
1monthや2weekのレンズが1dayに比べ圧倒的に酸素透過率が高いのは、レンズが汚れた場合のことも視野に入れているからなんですね。
そういったことを踏まえると、1dayのシリコンレンズは、酸素透過率の実数値以上のポテンシャルを秘めていると言えるかもしれません。毎日新しいものを使うことができ、夜にははずしてしまうので、汚れによる酸素透過率の変動が比較的起こりにくく、毎日高い酸素透過率を維持することができるからです。
たしかに、Dk/L値だけを見れば1dayのシリコンレンズは1monthや2weekの最高クラスのシリコンレンズには敵いません。しかし、長期的な見方をすれば、毎朝、酸素透過率MAXの状態からスタートできる1dayのシリコンレンズの方が、2weekや1monthのシリコンレンズよりも目に通す酸素量は多いと言えるのです。
また、上述した通り1dayは汚れを蓄積しないため、すべてのソフトコンタクトレンズの中で最もアレルギー症状がでにくく、医学的に見ても「眼に良い」です。
2weekや1monthに比べ値段が張ってしまうのがネックですが、その点に問題がないようであれば、ぜひとも1dayのシリコンレンズを使っていただきたいですね。
非シリコンレンズ酸素透過率ランキング
※メニコンワンデーはワンデーアクエアとまったく同じ製品です。
シリコーンハイドロゲル素材を使っていない1dayは、やはりどれも酸素透過率が低めです。
シリコンレンズの中で最も酸素透過率が低かったアキュビューアドバンスでも、非シリコンレンズで最も酸素透過率の高いバイオトゥルーワンデーの2倍以上の酸素透過率を持っています。
しかし、冒頭にも書きましたが、レンズの善し悪しは酸素透過率の高さだけで決まるわけではありません。
もちろん、重要な要素であることは間違いありませんが、酸素流量率(レンズを付けた状態で角膜へ酸素がどれだけ供給されるかを表す値)の高低は、レンズの酸素透過率だけでなく、レンズの内側を流れる涙によっても変わってきます。
たとえばバイオトゥルーワンデーの酸素透過率は42Dk/Lですが、酸素流量率は裸眼時の93%とかなり高い数値になっています。これには、バイオトゥルーワンデーの78%という非常に高い含水率が関係しています。
レンズの縁と涙の流れのイメージ
(出典:クーパービジョン公式サイト)
酸素透過率がそれほど高くないレンズでも、レンズ内側と外側での涙の交換が盛んに行なわれていれば、涙に乗って酸素が運ばれるため、実際には酸素透過率に表されている数値以上の酸素が角膜に供給されているのです。
おすすめ非シリコンレンズピックアップ
目に負担をかけないようにするには酸素透過率の高いシリコンレンズを使うのが一番ですが、シリコンレンズって従来素材のレンズに比べると若干硬めです。
中にはシリコンレンズの付け心地がどうしても好きになれない、シリコンレンズを付けるとすぐに充血してしまうという人もいるでしょう。
そのような人の場合、たとえ酸素透過率が低くても非シリコンの製品の中から、使用するレンズを選ばなければいけません。
そこで、参考までに、眼科検査員である私が患者さんからの感想やネットでの評価、酸素流量率の高さをもとに、非シリコンの中でオススメな製品をピックアップしてみました。よかったら参考にしてみてください。
バイオトゥルーワンデー
酸素流入率が高く、生態模倣素材を用いたことで高い保湿力を得た1day。長らくソフトコンタクトレンズ業界を牽引してきたボシュロムの新製品です。
プロクリアワンデー
バイオトゥルーワンデーと同じく生態模倣素材を用いた1day。販売店最大手のアイシティが推奨していることもあり、ユーザー数も非常に多いです。乾きにくさ、装用感の良さでは、バイオトゥルーワンデーを上回る評価を得ています。クーパービジョンの代表製品です。
ワンデーアキュビューモイスト
プロクリアワンデーと同様、ユーザー数が非常に多い1day。多少乾きやすいのがネックですが、一度このレンズを使い始めた方は、なかなか他のレンズに移らなくなります。つまり、定着率がとても高いということです。UVカット機能も備えています。
ワンデーピュアうるおいプラス
数少ない純国産の1day。海藻由来の保湿成分「アルギニン酸」による乾きに対する強さと、UVカット機能を兼ね備えたレンズ。非シリコンレンズの中では酸素透過率が比較的高めです。日本のメーカー「シード」の1day。
2ウィークアキュビュー
シリコンレンズが台頭した今でも根強い人気を誇る2weekです。装用感の良さが人気の理由ですね。UVカット機能が備わっています。
2ウィークアクエア
非シリコンの2weekの中では比較的乾きに強いとされています。プロクリアワンデーと同じ、クーパービジョンの2week。
2ウィークピュア
こちらも比較的乾きに強い非シリコン2week。UVカットもついていて、ベースカーブも2種類から選べる。付け心地の評判もなかなか。