高橋 ミカ(たかはし・みか)

1971年、東京都生まれ。高校卒業後、大手エステティックサロン勤務を経て27歳で独立。
2004年、東京都白金にエステティックサロン『ミッシィボーテ』を開業。
自ら多くの著名人や芸能人の施術を手がけるほか、化粧品のプロデュース、各種講演、テレビや雑誌出演など多忙な日々をおくっている。

ミッシィボーテ


1971年

東京に生まれる。

1990年

偶然再会した友人の影響で大手エステに就職。

1995年

結婚。
エステティシャンを一生の職と決める。

1996年

離婚。
さらに仕事にのめりこむように。

1998年

独立してエステサロンを開業するも1年で閉店。
以後、さまざまなトラブルに遭う。

2004年

エステティックサロン
『ミッシィボーテ』開業。


『4step毒素排出マッサージ』
高橋 ミカ(講談社)
1,365円(税込)
*4月に幻冬舎より新刊発売予定


母親です。私の母はいわゆるキャリアウーマン。母子家庭だったのですがインテリアコーディネーターとしてバリバリ働いて私を育ててくれました。感謝すると同時に母は私にとって女性としてライバルでもあるんです。 今でも母には負けたくないって思っています。



「『縁』を見つける場所」
 

簡単に言えば仲間ですよね。
学校とは比べものにならないくらい個性的な人たちが集まっていますから、その中から上手に縁を見つけられれば一生の宝物になります。私なんて今でも20年前のバイト仲間と仲良しですよ。




TEXT:中島 亮 PHOTO:森 浩司

 お客様に心の底から喜んでもらいたいと思い始めたのは、エステティシャンとしてのキャリアを2年くらい積んだ21歳の頃だったかな。ちょっと悩み始めたんですよね。勤めていたのは大手のエステで、徹底した売り上げ重視。上司が教えてくれるのは、いかにお客様に満足してもらうかよりも、いかに売り上げを上げるかということばかり。やっとエステティシャンという仕事に本気で興味を持ちはじめた私にとっては大いなる矛盾ですよね。「これは違うんじゃないの?」って。結局、そのエステはすぐに辞めちゃいました(笑)。思い立ったらすぐに行動しちゃうんです。うだうだ悩んでる時間ってもったいないでしょ。
 その後はまた六本木のレストランでウエイトレスをしたり、先輩のエステサロンを手伝ったり、またアルバイトの生活に逆戻り。それはそれで楽しいし充実してたんですけどね、実は24歳のときに結婚することになったんです。このとき、生まれて初めてかもしれないけど、将来のことを本気で考えました。もしも将来、子供ができたとき、その子に誇れる仕事をしていたいなって。母親の影響ですよね。子供にビシッとした姿を見せたいと思ったんです。
 そして、選んだのはやっぱりエステティシャン。それなりのキャリアもあったし、もう一度本腰を入れて一から挑戦してみようと思って就職することを決めました。


 そのときに選んだサロンが、私にとっては大正解。主婦業と両立できるよう、規模としては小さめでお客様の満足を第一に考える高級サロンに就職しました。オープニングスタッフだったんですが、集められたスタッフは海外サロンでのエステティシャン経験者や、大手以外のサロンで技術を磨いていた人たち。どっちを向いても私以上の技術や考え方を持っている人ばっかりで、ものすごく刺激を受けちゃったんです。毎日その人たちと働いていると、いかに今まで自分が真剣にこの仕事に取り組んでなかったがわかっちゃう。自分の無知に腹が立ってしようがなかったな。
 私ね、すごく負けず嫌いなんですよ。サロンでは眼を皿にして同僚の技術を盗んで、お休みの日には学校にも通って技術と知識を学ぶ日々。磨いた技術を使って、お客様の女の子がドンドンきれいになっていくのを見るのが楽しくて、嬉しくて。どんどんエステの世界にのめりこんで、技術と知識を身につけたのがこの時期ですね。仕事ばっかりしてたら離婚しちゃいましたけど(笑)。
 ある程度エステティシャンとしての自信がついて、1年くらい会社でデスクワークを経験して経営も学んだ27歳のとき、独立を考えました。今思うと無茶ですよね。27歳の女の子が金融公庫に行って開業資金を融資してくれ、って言うんですから。行動力だけは誰にも負けないかも(笑)。何とか開業にはこぎつけたものの、思ったほどお客様も増えなかったので友だちに手伝ってもらってビラ配りをしたり、雑誌に片っ端からアピール文を送ったりしました。思いつくことはなんでもすぐに実行しないと気が済まないんですよ。


 結局、27歳で開業したサロンはうまくいかなくて、約1年で閉めちゃったんです。その後も人に騙されて借金の連帯保証人になっちゃったり、もう波乱万丈(笑)。でもね、どれもこれも自分を信じて行動した結果だから後悔はしてません。20代なんていくら失敗してもやり直しがきくじゃないですか。チャンスが転がり込んでくるのをじっと待っていてなにも起こらずに終わるくらいなら、とりあえず行動してみて失敗するほうがずっと有意義ですよ。そこから学ぶことも出てくるわけだし。私だっていろいろなことがあった結果として今の場所にたどり着けた。たくさんのお客様に喜んでもらえて、信頼できるスタッフに囲まれる環境を手に入れられた。それは怖がらずになんでもチャレンジしてみたからだと思うんです。
 それと、環境はすごく大事。自分より優れている人たちに囲まれて、影響されて、刺激されて…という環境にいなきゃ人って成長できない。私だって24・25歳の頃はもう必死。「他のスタッフに負けるもんか」「あの技術をあの人より先に修得してやる」、そればっかり考えて仕事して、勉強してた。それってぬるま湯の環境じゃできないと思うんです。身近に常に目標となるライバルがいる。そういう環境に自分で飛び込まなきゃレベルアップはできない。
 もちろん夢や目標を実現させるには運も必要だと思います。私だってたくさんのラッキーに恵まれて今ここにいるんだけど、それは後からついてくるものじゃないかな。失敗を恐れずにレベルの高い環境でチャレンジして必死に努力する。そこで信頼できる仲間を見つける。そうすれば必ず運が向いてくるという訳じゃないけど、少なくとも失敗を恐れてなにもしない人にラッキーはやってこないと思いますよ。