top>フェイシャルマッサージ編 顔にマッサージを施すことをフェイシャルマッサージと言い、主に、美肌や若返りなど、美容を目的として行われる。一般的に、マッサージとは、掌や指を用いて、肌表面を摩擦する、または、圧を加えて、血液やリンパ液の循環を促し、神経や筋肉の機能を促進する技法。大きくは、東洋と西洋の技法に分けられ、東洋マッサージは、全身に点在するツボやスジを揉み込む。*A3一方、西洋マッサージは、解剖学にのっとって、筋肉やリンパ腺、血液の流れを考慮して、なでるような技法が基本。*A4日本におけるマッサージは、東洋と西洋の要素を合わせたものが主流である。 胸から上のリンパの流れを表した図。この流れに沿ってマッサージを行うと、効果的に老廃物を排出できる。画像提供:トゥールビオン 日本におけるフェイシャルマッサージの始まりは、1900年頃(明治30年代)。欧米文化が多く入り始め、欧米流の美容法の導入も盛んになる。美容マッサージ法や美顔術など、さまざまなマッサージの方法が新聞や雑誌で取り上げられ、瞬く間に女性の間で大ブームに。戦後、アメリカ文化の影響によって、フェイシャルマッサージはより人気を集め、スキンケアのひとつとして定着。1980年代になると、美容液など使用感がサッパリしたスキンケア製品の人気が高まった影響で、こってりした使用感のマッサージクリームは敬遠されだす。それにともない、フェイシャルマッサージ人気も低迷した。1992年、ポンズが日本初の洗い流せるマッサージクリームタイプのクレンジング剤を発表。これが大反響を呼び、フェイシャルマッサージブームが再燃。しかし、1990年代末になると、若い女性の間で「顔を擦るのは美肌の敵」というアンチ摩擦的な志向が強くなり、フェイシャルマッサージの人気は、またも下火になった。2003年、スックが独自に開発した“顔筋マッサージ”を発表し、一大ムーブメントとなる。これにより、フェイシャルマッサージブームが再び到来。2009年現在もその勢いは続き、各化粧品メーカーから専用アイテムの発売が続いている。*A1 独自の技法が一般に浸透し、フェイシャルマッサージ史に名を刻んだカリスマ的存在の代表格といえば、森柾秀美さん、田中宥久子さん、佐伯チズさん。 森柾秀美さんは、エステティックコンサルタントとして世界中で活躍。3000種類以上の技法を操り、本場、フランスを始め、国内外で、プロのエステティシャンの技術指導を行う。そのオリジナルの技法を収録したDVDは、海外25ヵ国で発売され、多くのエステティックサロンの教本として使用されている。一般のブランドではディオールのマッサージの開発を担当。海外のディオールのサロンで採用されているのも森柾さん考案の技法。*A2 森柾さんのテクニックを収めたプロ向けの教材DVD。ブラジルやポーランドなど25ヵ国で5作品を発売。 一日3分で10年前の顔にと、話題に。『田中宥久子の造顔マッサージ』¥2100(DVD付き)/講談社 田中宥久子さんは、映画の世界を中心に、ヘア&メイクとして活躍する。2001年より新ブランドの開発に参加。女優やタレントに施してきた豊富な経験をもとに、筋肉にまでアプローチする斬新なマッサージ方法と専用マッサージクリームを打ち出し、空前の大ヒットとなった。その後、独立して進化版として“造顔マッサージ”を発表。ハウツーを収めたDVD付き書籍は約100万部を売り上げる。近年のマッサージブームの立て役者。 佐伯チズさんは、ゲラン、ディオールなどの美容部員やエステティシャンを経て、美容アドバイザーに。接客を通して得たユーザーの声をもとに、簡単、かつお金のかからないフェイシャルマッサージ法を考案。これが“佐伯チズ式”と呼ばれ、幅広い年齢層が支持。本やDVDは、20作以上発売され、どれもメガヒットに。タレント並みの人気を集める。 幅広い層に支持され、46万部を売り上げた。『美肌革命 お金をかけずにきれいになる』 ¥1260/講談社 「大きくは、6つの手法に分かれ、この組み合わせ方によって、独自のテクニックになります」(森柾さん) (1)軽擦(けいさつ)法:エフルラージュとも言われる、軽くなでたり、さする方法。 (2)強擦(きょうさつ)法:軽擦法をより強く行い、より組織の深部に働きかける技法。 (3)揉撚(じゅうねん)法:ツボやスジを狙い、揉む。または、こねる。体の深くまで働きかけ、作用は、筋肉におよぶ。 (4)叩打(こうだ)法:別名、タッピング。リズミカルに軽く叩く。 (5)振動法:手で圧をあたえると同時に、手を震わせて振動を加える。バイブレーションとも言われる。 (6)圧迫法:掌全体や指の腹を使って、局部的に圧迫。*A5 1880年 ポンピアン マッサージクリーム●数ある舶来物のコールドクリームの中でも、ダントツの人気に。 1907年 ポンズ コールドクリーム●アメリカで発売され、1921年に輸入。100年以上続く、ロングセラー。 1918年 資生堂 コールドクリーム●トラブルをオールマイティにケアする美顔効果で話題に。 1941年 カネボウ化粧品 コールドクリーム●こってりした使用感のコールドクリームが主流のなか、拭き取った後、スッキリする清涼感がうけ、大ヒット。 1956年 カリタ カリタ14●創業者であるカリタ姉妹が美容学校を開校し、マッサージをレクチャーする際に開発。カリタの象徴的な商品としてロングヒット。 1992年 ポンズ ウォッシャブルコールドクリーム●従来にはない洗い流せる便利さがうけ、大流行。*A6 1996年 花王ソフィーナ クレピュア●「お風呂で使う30秒のフェイスエステ」という新提案で大ヒット。 2003年 スック マスキュレイト マッサージクリーム●スック考案の“顔筋マッサージ”専用クリーム。発売前から多くのマスコミに取り上げられ、話題に。1号店オープンの際には、このマッサージクリームを求める人が殺到し、営業時間を延長したという逸話も。 2005年 ディオール プレステージ マッサージ マスク●「くすみが消える」と高い人気を得る。 1918年に発売された資生堂 コールドクリーム。美顔目的のマッサージクリームとして発売。肌あれ、たるみやシワ、シミに悩む人を対象にしていた。 エステティックサロン、アロマテラピー、クレンジング ※次回のテーマは、「パウダリーファンデーション」です。 取材協力:Les cours de MORIMASA学院長 森柾秀美 あなたにおすすめの記事一覧