ステロイド外用薬(副腎皮質ホルモン)とタクロリムス(免疫抑制薬、免疫調整薬、カルシニューリン阻害薬)の比較アトピー性皮膚炎

適用される患者

軽症の方、症状の重さが中等症以上の方
※症状の程度によって薬の使用量にさがあります。

感染症のある方は適応をさけましょう。

他の治療で効果が十分に得られなかった方、軽症から中等症の方、副作用によって他の治療ができない方

下記の方は適応をさけましょう。
妊娠中や授乳中の方、2才未満以下の乳幼児、光線療法中の方
※炎症が強いジュクジュクとした皮膚の場合は、吸収量が多くなりすぎてしまうため用いません。

他の治療法に比べての優位性

ステロイドの薬を塗ることで、皮膚の炎症やかゆみをおさえることができるとされ、その強さも分かれているため、症状や部位によって使い分けができるとされています。特に、ステロイドのプロアクティブ療法では皮膚症状の再燃を抑制する効果が期待できるとされています。主に中等症以上の方に有効とされている治療法です。
皮膚バリア機能が低下している病変部では吸収されやすく、正常な皮膚からは吸収されにくいという特徴があります。このため、症状が軽くなるにつれ、薬が吸収されにくくなるため、皮膚の萎縮や毛細血管の拡張のような副作用がおこりにくいといわれています。特に、ステロイドホルモンのような血管拡張、皮膚萎縮、多毛などがおこりにくいとされています。

留意すべきこと

ステロイドはその強さによって5段階にわけられ、皮膚の状態や年齢、使用部位、年齢、季節などによって、用法、容量を細かく使い分ける必要があります。
とくに顔や首は吸収がよいため、同じものを同量つけた場合でも副作用のあらわれ方に差がありますので注意が必要です。
また、長く使用することで副作用がでやすくなったり、体内での副腎皮質ホルモンを作る作用が低下することがあります。

【段階】
■I群:ストロンゲスト
■II群:ベリーストロング
■III群:ストロング
■IV群:マイルド
■V群:ウィーク

【年齢、症状】
■2才未満:中症程度ではマイルド以下を、それ以上ではストロング以下を使用
■2~12才:中症程度でストロング以下を、それ以上ではベリーストロング以下を使用
■13才以上:ベリーストロング以下を使用
■軽症の場合:年齢にかかわらずマイルド以下のものを使用

また、症状の重さや部位によって、薬の量(FTU)が下記の4段階にわけられます。
■軽症:ごく少量
■中等症:5FTU
■重症:15FTU
■最重症:50FTU

塗る量については必ず医師と相談しましょう。
医師との認識の差によって、塗る量の想定に違いがうまれることも多くあります。また、薬の使用を急に中止すると症状が悪化することがあるため、やめる時期ややめ方などは必ず医師と相談しましょう。

紫外線は皮膚がんの危険因子ともないますが、この薬を塗るとその危険性が少し高まるともいわれています。したがって、薬をぬった部位をできるだけ日光にさらさないようにしましょう。また、密封療法も用いないようにしましょう。
その他、皮膚を清潔に保ちからだに合った保湿剤を使用してスキンケアも合わせて行うようにしましょう。

副作用と対策

感染症

皮膚の免疫力を低下させるため、細菌やウイルスに感染しやすくなります。

皮膚を清潔に保ち、保湿剤などでスキンケアを心がけましょう。

皮膚症状

皮膚が炎症をおこすとメラニン細胞が刺激されて過剰なメラニンが産生されることで色素沈着がおこることがあり、炎症がおさまると色素沈着が目立ち黒くみえることがあります。ステロイドの使用を中途半端に中止すると炎症が長引き色素沈着がおこることがあります。

日焼け止めクリームを使用し、日光にあたり過ぎないように気をつけましょう。また、皮膚が黒くなるなどの症状は回復途中にでる場合もありますが、自己判断でステロイドの使用をやめるのではなく、医師に相談をするようにしましょう。

にきび

ホルモンの異常により、塗布した場所にニキビができることがあります。

薬の使用を中止することで徐々に症状はやわらぎますが、自己判断をせず、医師と相談の上で作用の弱いステロイド薬に変更するなど、選択肢を検討します。

多毛

ホルモンの異常によって、にきびがあらわれたり、毛髪が増えます。

薬の減量や、中止をすることで症状がやわらぐことがあります。症状が気になる場合は、医師に相談してみましょう。

皮膚症状

薬を塗った部位に赤みやかさぶた、落屑、むくみ、乾燥、ただれ、滲出などがおこる可能性があります。

薬の効果の表れでもありますが、症状が重い場合は医師に相談しましょう。薬を変更することがあります。

一般的な所要時間

2週間ごとに状態を観察します。

症状がおさまるまで継続的に使用します。

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